活動2年目のアイドルグループ・HAPPY CREATORSが、通算3枚目のシングルを完成させた。今作は最新のオリジナル楽曲「はっぴーチャンス!!」と、アイドルファンに人気の高い神宿の楽曲「グリズリーに襲われたら♡」のカバーを収めた両A面。このシングルを携え、ハピクリは二度目の夏へと突入する。
今年1月に夏目りこが脱退し、七瀬こあ、橘あや、楠森しゅり、松本せりな、逢川あい、小鈴かれんの6人体制で新たなスタートを切ったハピクリ。アイドルにとって重要なシーズンである夏を目前に、6人はどのような思いを抱えているのか──。
取材・文 / 西廣智一撮影 / 臼杵成晃
2年目のハピクリ、新体制での変化は
──前回のインタビューは2年目に突入する直前でした。あれからさまざまな出来事がありましたが、皆さんはどんな思いでここまで過ごしてきましたか?
橘あや 昨年11月15日に1周年ライブがあって、今年の3月28日にはヒューリックホール東京でのワンマンライブがあり、気が付けば先日(※取材は6月中旬に実施)全国ツアーが始まりましたから。ここまでの数カ月、本当にいろんなことがあって、ひたすら慌ただしい日々を過ごしていますけど、1年目の経験があるからこそ「2年目のハピクリはもっとこうしていきたい」とメンバー間、チーム内で話し合う機会も増えて。「世界中にハッピーを届ける」というコンセプトはブレることなく、でも2年目ということでちょっと慣れも出てくるタイミングなので、今はしっかり気を引き締めて、ツアーファイナルのWWW Xまで走っていきたいなと思っているところです。
──今年1月にはグループの体制が変わり、現在の6人になったことも大きな変化だと思います。
七瀬こあ そうですね。リアルな面で言うと、歌割りやフォーメーションが大幅に変わることもありましたし、正式に6人体制に変わるまでの期間にもいろいろ進行しているものに対して、6人バージョンで考えたり7人バージョンの可能性も探ったりしていたので、いろんなところに意識を張り巡らせながら、より一層チームが一致団結できた期間でもあったのかなと思います。
──人数が奇数から偶数に変わったことは、見せ方においてもだいぶ異なりますよね。
橘 違いますね。でも、こあが言ってくれたように、チームが一致団結となった感覚はみんなも強く感じていましたし、だからこそ何も言わずに率先して「ここは私がこの子をサポートしてあげなくちゃ」と6人それぞれがいろんな役割を担うようにもなって。そういう意思疎通は以前よりもできるようになりました。(松本)せりなは最年少で、アイドルを初めてまだ1年半ちょっとなのにすごく頼もしくなりましたしね。
──松本さん、加入当時はまだ中学生でしたものね。
松本せりな そうなんですよ(笑)。この1年半ちょっとで生活環境がガラッと変わったので、それに合わせて性格も変わったような気がしていて。よく周りから「明るくなったね」と言われます(笑)。
──小鈴さんはこの期間、変化を感じる瞬間はありましたか?
小鈴かれん ライブ映像をみんなで確認しているときに、既存曲で「誰々がここは違うよね」と指摘し合うことが特に増えた気がします。お互いの意識が高まっているからこそ、以前よりも容赦なく言い合える関係になったのかなと思うと、私としてはすごくやりやすい。
──そういう話し合いのときに、「意外とこの子、積極的に指摘してくれるな」というメンバーは?
橘 かれんがまさにそうですね。常に客観性と新しい目線を持っていて、話し合いが行き詰まってくると、必ず空気を変えるようなひと言を投げかけてくれるので、「かれんの言葉待ち」みたいなタイミングすらあります(笑)。
小鈴 私は思ったことを空気を読まずズバッと言っちゃうタイプなんですよ(笑)。
楠森しゅり でも、すごく助かってる。大事な存在です。
──逢川さんは、7人時代と今とでステージにおいて変化を感じる瞬間はありますか?
逢川あい やっぱり「人数が1人減った分、魅力も減っちゃった」と思われたくないじゃないですか。なので、1人ひとりの魅力をより高めていかないといけないと思っていて。私自身、これまで以上に歌やダンスに対しての向き合い方やがんばり方に、より熱が入るようになったと思います。
──パフォーマンス面の成長はもちろんですけど、意識的にも変わったと。
逢川 はい。自分だけじゃなく、ほかのメンバーに対してもそう感じることが多くて。ライブのあとに反省会を毎回するんですけど、(楠森)しゅりちゃんは「左足から出しちゃった!」と細かなミスを反省していて、めっちゃストイックだなと思います。
楠森 最近、既存曲のレッスンをたくさんやっていて、「改めてここはそろえよう」と右足から出すことを決めていたんですけど、左から出てしまって。それがすごく悔しくて反省しました。
逢川 間違ったとき、思いきり顔に出ていたもんね(笑)。
「はっぱー はっぴー はっぷー はっぺー」
──そういう変化や進化を重ねているタイミングで、3rdシングル「はっぴーチャンス!! / グリズリーに襲われたら♡」がリリースされます。「はっぴーチャンス!!」は昨年の「青春応援団のテーマ」に続いて、けんたあろはさん書き下ろしによるクセの強い曲ですね。
橘 この曲はデモを遠征帰りの車内で初めてみんなで聴いたんですけど、イントロの「はっぱー はっぴー はっぷー はっぺー」と続くとってもキャッチーでコミカルなフレーズとは打って変わって、Aメロ以降の歌詞に込められたメッセージのギャップに驚きました。聴けば聴くほど理解が深まって。とても素敵な楽曲です。
楠森 テンション的にはひたすらハッピーだけど、歌詞は自己肯定感を上げてくれるような、誰かの支えにもなるような内容で。自分にもすごく刺さりました。
橘 けんたあろはさんに前回書いていただいた「青春応援団のテーマ」は、人それぞれ誰しもが持っている欠点すらもあなたの個性であり才能だよ!ということを歌っているエールソングなのですが、今回の「はっぴーチャンス!!」は自分を後回しにして周りに気を使って生きているすべての人の背中をそっと押すような肯定ソングだと感じています。聴いている皆さんはもちろん、歌っている自分たちの胸にもメッセージとして直接グッと届くものがあります。そういう部分を強く表現できるようになりたいなと思いながら、振付も考えました。
──そういった楽曲を実際に歌う際、どういったことを意識しましたか?
小鈴 レコーディングのときはいつも以上に大きく口を開けて、めっちゃ笑顔で歌うことを心がけました。
──冒頭の「はっぱー はっぴー はっぷー はっぺー」から元気さが求められますものね。
小鈴 ハピクリの楽曲は笑顔でハッピーを届けるものが多いですけど、特にこの曲はイントロから振り切った感を出さなくちゃと思ったので、よりいつも以上の笑顔が必要なのかなって。
松本 特に「はっぱー はっぴー はっぷー はっぺー」のところは歯切れよく、跳ねるように歌うことを心がけました。
──振付は橘さんが担当したそうですが、どんな感じになりましたか?
橘 やっぱり曲中に何度も出てくる「はっぱー はっぴー はっぷー はっぺー」がすごくキャッチーで中毒性が高いので、真似したくなるようなかわいらしさを意識しています。私が振付をするときにこだわっているのが、歌詞に沿って振りを入れるということ。キャッチーな動きでも歌詞がまっすぐ届くようなものを意識しているので、今回もそういう振付になっていると思います。
大人と子供の境界線は?
──歌詞の中に「いつまで子供で、いつからが大人ですか?」というフレーズがありますが、皆さんの中ではその境界線って明確だったりしますか?
七瀬 私は自分の意志を強く持つことが大人なのかなって。子供のときは親とか自分の面倒を見てくれる人がいるから、そういう人たちに委ねちゃうことも多いけど、大人になって自立すると全部自分で決めなくちゃいけないし、子供じゃわからない難しいことも自分から動いて学びにいかなきゃいけないじゃないですか。そういうことができるかできないかが、子供と大人の境界線なのかなと思います。
──その点、七瀬さんは自分を大人だと思う?
七瀬 まだ大人になりたての初心者みたいな。がんばって大人の世界に足を踏み入れようとしている子供、みたいな感じです。
小鈴 私は「実家を出たら大人」かなと。実家にいると食事とか洗濯とか、全部親に助けてもらえるじゃないですか。私は大学を卒業したら実家を出なきゃいけないなと思っているので……そろそろ準備しなくちゃと思っているところです(笑)。
──じゃあ、大人になりたくないと思ったりもする?
小鈴 (小声で)なりたくないです……(笑)。
橘 私は高校生くらいから「大人ってなんだろう?」ってよく考えるんです。今はすでに成人していますけど、周りの友達や先輩に話を聞くと「気持ちは高校生のまま」と言う人が多くて。特にこのお仕事では、見た目や実年齢は大人になっても、子供心は忘れちゃいけないんじゃないかなと感じることも多いので、そういう意味ではいつまでも子供でいたいなと思うことがあります。
楠森 私の中での大人って、クールで遊び心を忘れてしまっているイメージがあって。私はメンバーの中では最年長なので「もっと大人にならないといけないのかな」と思うこともあるんですけど、「世界中にハッピーを届ける」ハピクリにおいては私の考える大人のイメージとは真逆だと思っていて。なので、無理に「大人にならなくちゃ」と考えなくてもいいのかなと、最近思うようになりました。
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