ちゃくらがミニアルバム「GIRLS BAND NEVER DIE」でメジャーデビューした。
2022年6月にサクラ(Vo, G)、ワキタルル(B, Cho)、まお(G)、葉弥(Dr, Key)の4人で結成したちゃくら。彼女たちがバンドの立ち上げから5カ月後にアップした楽曲「海月」のミュージックビデオは公開されるや否や再生数20万回を記録し、現在は60万回を突破するほどロングヒットしている。2025年6月にはタワーレコード限定でキャリア初となるフルアルバム「いびつな愛ですが」をリリース。東京を中心にライブ活動を精力的に行い、ちゃくらの名を全国に広げている。
ガールズバンドとして勢いに乗るちゃくらが満を持して発表したメジャーデビュー作品「GIRLS BAND NEVER DIE」には「海月」を超えるべく4人が制作した「夏をかける少女」や、ミステリアスなムードが漂う「ドール」など個性豊かな全6曲が収録されている。タイトルからもちゃくらの強い覚悟が感じられる「GIRLS BAND NEVER DIE」はどんな作品に仕上がったのだろうか。それぞれが成長を実感した本作についてじっくり話を聞いた。
取材・文 / 西廣智一撮影 / YOSHIHITO KOBA
ちゃくらの本質が揺るがないものになった
──前回のインタビューから約1年半が経過しましたが(参照:ちゃくら初CDリリース記念インタビュー|バンドを突き動かす情熱の源)、最近の活動はいかがですか?
ワキタルル(B, Cho) 驚くことに今、バンドを組んだときと同じぐらい楽しいんですよ。結成からもうすぐ4年ですけど(※取材は6月初旬に実施)、最初の2年ぐらいはバンドの方向性にけっこう悩んでいて。いろいろとわからないなりに全部試そう、みたいな期間だったから、正解を求めてずっとさまよっていたんです。でも、最近はそれがはっきりしてきたのか、何もかもが楽しいんです。
まお(G) 苦しいと思うことが少なくなった。
葉弥(Dr, Key) 1人で悩んだりしなくなったよね。みんなにいろんなことを話せるようになりましたし。
ワキタ メジャーデビューを発表したZepp Shinjukuでのワンマン(昨年12月開催)が終わったくらいのタイミングで、制作の仕方を変えてみたりとか環境を見直すようになったんです。その変化がいいほうに転んで、今年はいいスタートが切れているんだと思います。
──昨年は1stフルアルバム「いびつな愛ですが」を6月に発表していますし、そこで一度流れを総括することができたのも大きかったのでは?
サクラ(Vo, G) 確かに。いろんな変化や葛藤を乗り越えて、今年の頭にやっとちゃくらの本質とか在り方が揺るがないものになったのかな。だから、このタイミングでメジャーデビューできてすごくよかったなと思います。
回り道はしたけど重要な期間だった
──メジャーデビューは以前から意識していましたか?
サクラ 意識し出したのは、去年ぐらいからじゃない?
葉弥 正直、それ以前は全然考えていなかったです。バンドでメジャーデビューするのはどういうことなのか、自分の中でもその意味が曖昧だったので、大人の人たちと関わっていく中でどんどん理解していきました。
まお 私自身、メジャーで活動しているバンドからの影響が大きかったので、そこに仲間入りできるのかと。ただ、不安もたくさんありましたし、今の自分がメジャーで活動していけるのかと考えたりもして、最初は消極的でした。でもここから長く活動していくことを考えたら必要なことだなと思って、前向きに意識するようになりました。
ワキタ 実は、去年3月の「ちゃくら全国侵略大作戦-第二幕-」ツアーファイナルの時点ですでにメジャーデビューが決まっていたんですけど、発表を延期してもらっていて。インディーズの時点でバンドとしてもっと伸ばしておきたいことや得ておきたい知識がたくさんありましたし、もっと挑戦しておきたいこともあった。そこからの1年間は「メジャーデビューするために、こういうことができるようにならないといけないよね」とちゃくらに足りないものを意識しながら過ごしたので、年末のZepp Shinjukuのときには自信を持ってデビューを発表できました。
サクラ 去年3月の時点で発表できなかったことは、自分たち的にはすごく悔しかったんですけど、個人的にもまだ足りないものがあるという自覚もあったし。
葉弥 メジャーデビューすることが内々で決まったときから今日までの期間は、今の私にとってすごく大事だったなあ。
ワキタ なんでバンドをやっているのか、どういうバンドになりたいのかを今一度、話し合ったりもしましたし。その結果、4人とも同じ方向に進んでいるし、ライブ中も目指すバンド像をお互いにイメージできているので、回り道はしたけどすごく重要な期間だったと思います。
ガールズバンドを貫く
──模索の期間を経て、ついに完成したメジャー1stミニアルバム「GIRLS BAND NEVER DIE」ですが、バラエティに富んだ楽曲が並ぶ、名刺代わりの1枚になりましたね。
ワキタ はい。いろいろと挑戦したもんね。ちゃくらには「嫌気」みたいなピアノも入ったロックチューンもあれば、初期の「海月」みたいな静かなバラードもあって、いろんなジャンルの曲を作ってきたんですけど、果たしてそこに“ちゃくららしさ”はあるのかと悩んでいた時期があって。でも、視点を変えることで「いろんなことをやれるのがちゃくららしくて面白いんだ」と気付いてからは、どんなジャンルにもチャレンジしてひたすら磨き続けていったんです。
サクラ 個性がわかりづらいことがずっとコンプレックスだったんですよ。
ワキタ 「ちゃくらが好きなんだよね」と言われたとき、ここまで曲のタイプがバラバラだと「どういうところが好きなの?」「どういうタイプの曲がいいの?」と気になっていたし。
葉弥 でも、「嫌気」とか先行配信された曲の感想を見ていると、「この曲はちゃくららしい」みたいな意見を、以前よりも目にするようになった。それって、自分たちなりにちゃくららしさを突き詰められている証拠なのかなと思うんです。
──“ちゃくららしさ”がより明確になったからこそ、自信を持てるようになったんでしょうか。特に最近はガールズバンドの数も増えて、勢いも増している。そんな中で「“ちゃくららしさ”とか“ちゃくらならではの武器”はなんですか?」と質問しようと思っていたところ、期せずして、皆さんから答えが出てきて驚きました。
サクラ 私たちの経験を踏まえると、ガールズバンドって甘く見られやすいというか、上辺だけで見られてしまうことがずっと悔しくて。ガールズバンドと名乗ることに抵抗を感じてしまうこともあったんですけど、最近はあえて背負うというか、貫くものを貫けば一番カッコいいんじゃないかなと思えるようになりました。
──「GIRLS BAND NEVER DIE」というタイトルからして、ガールズバンドシーンを背負っていく覚悟や「ちゃくらはここから戦っていくんだ」という姿勢が伝わってきますし。
サクラ はい、戦います。もちろん、音楽は勝ち負けじゃないとわかっているんですけど、ほかのバンドに負けたくないと思ってしまうし、消えたくないんです。この感情を殺したくないし、貫いていきたいと思って、このタイトルを掲げています。
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