京セラドームで「愛してるぞー！」back number、初のドームツアー完走

10月27、28日にback numberのドームツアー「back number dome tour 2018 "stay with you" supported by uP!!!」大阪・京セラドーム大阪公演が行われた。

7月から10月にかけてバンド初のドームツアーを開催したback number。この記事ではツアーファイナルとなった10月28日公演の模様をレポートする。

幻想的なVJをバックに登場したback numberの3人は、「瞬き」でライブをスタート。清水依与吏（Vo, G）のどこか憂いを帯びた歌声で、会場は一気にノスタルジックな雰囲気に包まれていった。2曲目の「SISTER」からはドーム中にカラフルな照明が当てられ、back numberはアップテンポなナンバーを次々と披露。「青い春」では清水の「踊りにきたんだろー！」というアジテーションを受けて、観客たちは楽しげに体を揺らしていた。

「青い春」披露後、清水は「とにかく俺たちが培ってきたこと、作ってきた曲を一生懸命やるだけ」「小っちゃい歌かもしれないけど、俺たち的には『こんなにいい歌ないだろ』っていう曲しかないので。楽しんでいってください！」と意気込みを語りつつ集まったオーディエンスを歓迎。その後はアコースティック調のアレンジで優しいムードあふれる「チェックのワンピース」、ミュージックビデオを使ったVJで楽曲の世界観が表現された「ハッピーエンド」など、back numberならではの切なげなシーンを表現した楽曲が次々と届けられた。そんな中「ハッピーエンド」後のMCでは、栗原寿（Dr）と小島和也（B, Cho）がスタンド席、アリーナ席など各席別に挨拶していく横で、清水は突然野球の素振りのようなアクションを行うというコミカルな一面を見せた。

清水たちは「海岸通り」の演奏を終えると、メインステージの反対側にサブステージを用意していることを明かしファンを驚かせた。3人はサブステージへと移動すると、初めて買った楽器やバンド加入時に手に入れた楽器など、かつて使用していたものを持ってきたと報告。それらを使い、スタンド席最前列の目の前で「西藤公園」「重なり」の2曲をプレイし、プレミアムなひとときを演出した。

3人はメインステージに戻ると、「クリスマスソング」「ヒロイン」といった冬を題材にした楽曲を中心に届けていく。「stay with me」のあと、清水は「人前で歌うのも、曲を作るのももうできないんじゃないか……わかんなくなっちゃって。今も怖くて」と不安を抱えていることをありのままに明かし、「でもCDを作るってことは、誰かが聴きたいって思ってくれるからできることで。だったらやるしかないじゃない」と言葉を詰まらせつつ思いを吐露。さらに「とにかく聴きたいって思ってもらえるように命をかけますので、どうかこれからもよろしくお願いします」と熱く語った。そして3人は「大不正解」「MOTTO」といった楽曲を畳みかけ、「スーパースターになったら」ではオーディエンスと共にサビを大合唱。最後に清水は「愛してるぞー！」と絶叫し、本編の幕は閉じられた。

アンコールに入る3人は、ステージ後方に過去のライブ映像が投影された「ネタンデルタール人」や、11月21日にリリースされるシングルの表題曲「オールドファッション」をプレイ。清水は「京セラドームというものすごい素晴らしい場所に連れてきてくれて、本当にありがとうございました！」とオーディエンスに感謝の言葉をかけ、代表曲「高嶺の花子さん」で初のドームツアーを堂々と締めくくった。

back numberはこの公演内で全国ツアー「back number tour 2019」の開催を発表。ツアーは来年4月20日の静岡・エコパアリーナから9月21日の沖縄・沖縄コンベンションセンター展示棟まで、全国18カ所36公演が行われる。