2001年製作の「ハッシュ!」では、付き合って間もない同性カップルの直也と勝裕、精子提供によって子供を産みたい朝子の3人が築く“新しい家族の形”がユーモラスに描かれ、田辺誠一、高橋和也、片岡礼子らがキャストに名を連ねた。そして2008年製作の「ぐるりのこと。」は、1990年代の社会的事件を背景に、一組の夫婦の10年を通して人と人の間に生まれる希望を見つめる物語。木村多江が生真面目な性格ゆえにうつになる妻・翔子に扮し、リリー・フランキーは彼女を支える法廷画家の夫・カナオ役で映画初主演を飾った。
“誰かと生きること”の難しさと愛おしさを映し出す両作品。「ボーイフレンド」シーズン2に出演したことで知られるフーウェイは「ハッシュ!」について「平成時代の淡い空気をまとった物語は、時を経た今もなお、家族の規範を問い続ける」と語り、俳優の
そのほか俳優の
「ハッシュ!(4Kリマスター版)」「ぐるりのこと。(4Kリマスター版)」は、7月24日より全国で順次ロードショー。
著名人コメント
2作品共通
今泉力哉(映画監督)
橋口さんの映画は基本明るい。
映画も人物も明るく振る舞っている。
でもほんとはさびしいのが伝わってくる。
深刻なことをただ深刻に描かない姿勢に惹かれています。
ダメなひと、だらしないひと、優柔不断なひと。
そこには常に魅力的ないきものがゴロンといて。
そんな映画を自分も撮りたいと常に思っています。
伊藤さとり(映画評論家)
懐かしい人、今も役を演じている人、いろんな人がハーモニーを奏でていた。
そうよ、世界はバラエティに富んでいて、いろんな愛のスタイルがあるのだよ。
それを壊さないように人をしっかり見つめていこうとする橋口亮輔監督の映画には、
人間の魅力を最大限に引き出す魔法の力がある。だってみんな愛おしいから。
これってもしかすると映画による人類平和活動なんじゃなかろうか。
弱くて強くてダサくて可愛いくて、最後はクスッと笑えてしまうからダメな人間も許せてしまう。
なにより映画の中の人達に何度でも会いたいと思わせるんだから。
「ハッシュ!(4Kリマスター版)」に寄せて
フーウェイ(柔道タイ代表 / 博士課程在籍 クィア研究・人類学)
家族とは、血のつながりなのか、結婚によって成立するものなのか、あるいはもっと別のものなのか。
共に子育てを選ぼうとする3人は、家族になり得るのか。
平成時代の淡い空気をまとった物語は、時を経た今もなお、家族の規範を問い続ける。
和田彩花(ミュージシャン / 文筆家)
あれから血の繋がりとか“自然であること”とかが、
家族になる理由の一つにもならないことだってあると共有される社会になっただろうか?
山田由梨(作家 / 演出家 / 俳優)
昔観たときには気づけていなかった。
こんなにも新しくて、重要なことを描いていたんだ。
子供を持つこと、自分たちなりの家族を作ること、
誰かを愛するということ、自分を愛するということ。
25年経っても色褪せない、新しい映画。傑作。
吉田尚記(アナウンサー)
20代の時に雄弁な雑談に大感動し、パンフを熟読しDVDも買って何度も見た「ハッシュ!」、見返したら、これウェルビーイングの映画だった! 生涯のテーマをありがとう!
「ぐるりのこと。(4Kリマスター版)」に寄せて
上白石萌歌(俳優)
すり減らしたり、もたれかかったり、
傷つけあったり、ひかりを灯しあったり。
だれかとともに生きてゆくということのすべてが、
ここに切実に刻まれている気がする。
団塚唯我(映画監督)
「しんどいからって偉いわけではない」「ちゃんとしたい」と、自分で自分を責めてもなお懸命に生きる、
いや、生きたいと願う人々のために、この名作があるのだろう。
私たちが、ただ私たちであること。
その尊さと痛みは今という時代の中に静かに、
でも確かに埋め込まれている。
甫木元空(映画監督 / 音楽家)
人は自らの優しさが底をつく深淵を覗いて初めて、心の手入れを始める。
そんな暗闇を通り抜けたら、こんな世の中でも人は本当の意味で優しくなれるはず。
奥山大史(映画監督)
高校生の頃、何気なくレンタルした映画「ぐるりのこと。」。
あの時、この映画に出会っていなかったら、
映画作りを志していなかった気がします。
そう思うほどに、忘れられない体験で、
主人公の心情に呼応するように胸が締め付けられましたし、
いつかはカナオのように、痛みから逃げずに寄り添える人になりたいと思いました。
遂にスクリーンで観れるんですね。
楽しみでなりません。初日に観に行きます。
中川大輔(俳優 / モデル)
カナオはだらしない主人公ですが、絶対に逃げない人。そんな彼の本質を見抜いた翔子さんの視線が愛おしい。夏が印象的なこの映画を、夏に劇場で観られて幸せです。
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