本作は、骨折した義父の世話をするために田舎町へやって来た主人公・雄太を軸に、家族の記憶と記録を映し出す物語。雄太は義父の誠が営む昔ながらの写真館の仕事を手伝いながら、東京にいる妻や娘と、スマートフォンで撮った映像を送り合う。大きな事件は起こらないが、日々のささいな出来事により、やがて“家族の人生”という長い時間の存在が浮かび上がってくる。
YouTubeで公開された映像では、雄太と誠が写真館の壁にプロジェクターで投影する姿が確認できる。流れてくるのは静かな窓や細い道など、「メモリィズ」撮影中に撮られた印象的なフィルム写真の数々。それとともに各コメントが映し出された。矢野は「なんてこったい、この才能は! 見終わったわたしの口から自然に出た言葉です。(坂西監督へ)」、三宅は「たかが写真、たかが一瞬だからこそ触れられる心のかたちがある。たかが映画だからこそ、不意に、この世界の途方もなさを目にしてしまう」と本作への思いを語っている。
さらに写真家・石田真澄、エッセイスト・
「メモリィズ」は6月12日に東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。梅沢昌代、伊佐山ひろ子、成田裕介、占部房子、香椎由宇もキャストに名を連ねた。
映画「メモリィズ」コメント入りフォトムービー
矢野顕子(ミュージシャン)コメント
なんてこったい、この才能は!
見終わったわたしの口から自然に出た言葉です。(坂西監督へ)
三宅唱(映画監督)コメント
たかが写真、たかが一瞬。撮った幸福も、撮り逃した後悔も、いまやスマホの日々に消えてすっかり麻痺した。はずなのに、ある場面では「え、いまカメラを向けるのはナシでは?」と心が乱れ、ある場面では「おお、いまは撮らないのか」と息をのんだ。たかが写真、たかが一瞬だからこそ触れられる心のかたちがある。たかが映画だからこそ、不意に、この世界の途方もなさを目にしてしまう。
石田真澄(写真家)コメント
忘れないようにと記録していた景色が残っているからこそ、
それがもう今目の前にないこと、変化してしまったことに気づいてしまう。
記録していなければ無いことにも忘れてしまっていたことにも気づかないのに、と思ってしまうことがある。
でも、記録していたからこそ誰かに共有できる、自分の感情を蘇らせることができる。
写真に対して抱いていた想いを改めて感じることができました。冒頭の船の窓の
シーン、ずっと眺めていたかったです。
伊藤亜和(エッセイスト)コメント
私たちは火の中にいる。私たちは、それがいつか一切を燃やし尽くすことを知りながら、決してその外で生きることはできない。
在ったものが消える。それは、在る前に戻ったわけではない。遠くのほうに終わりが見える。迫る熱のあたたかさがまつ毛に触れる。
恐ろしがりながら、消えてほしくないと思う。分ち難い、私たちと時間の一節である。
甫木元空(Bialystocks / 映画監督)コメント
窓というフレームから見える常に蠢く現実。
それは常に死んでいく現実と向き合うことでもある。
記憶は慈愛と共に今を獲得してく糧になるが、
記録は残酷なまでに喪失を図れる物差しになる。
この映画は見るものをカメラの中に閉じ込める、
そこに流れる記憶と記憶の狭間で主人公と共に近くて遠い散歩に出てほしい。
石井裕也(映画監督)コメント
坂西監督はかつて私の助監督をしていましたが、彼が作ったAwesome City Clubの「勿忘」のMVを観て、すぐに助監督を引退させることに決めました。彼に大きな才能があることを確信したからです。偉大なMVディレクターだった父親・坂西伊作の血を引いているから、などとぞんざいに言ったら、彼は怒るでしょうか? いずれにしても今作は、早世した父親との魂の対話だと思います。自分の人生の喪失に、長編処女作で立ち向かった彼の心意気と勇気に私は惜しみない拍手を贈りたい。特大の才能を持つ新人監督を一線級のスタッフと俳優が全力で支えると、このような素晴らしい作品ができるのだという、まるで見本のような映画です。
SYO(映画ライター)コメント
気づいたら泣いてた…時間の豊かさに。
妻子と離れ、義父を手伝う新生活。
静かに良い映画かなと見始めたら、
日常の憶えきれない、でも心が動いたかけがえのない瞬間が詰まってて震えた。
奇跡みたいな映画だった…びっくりだ。
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tonia @tonia_ysmgo
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