映画「
第39回岸田國士戯曲賞を受賞した
松はブルーのアライアのドレスにブシュロンのジュエリーを合わせた装い。石橋はMame Kurogouchi(マメ クロゴウチ)のホワイトのドレス、カルティエのハイジュエリーに身を包んだ。
撮影に立ち会った彫刻家・吉田愛美の存在が大きな助けになったという松は「実際に見て触れて作り出し、削り出す。だけどそれを壊すこともできる。『彫刻家』というのは、孤独な作業でもあるなと。でも吉田さんを見ていると孤独を謳歌している、楽しんでいるように見えました」と述懐。寄子については「劇中のセリフにもありますが、寄子という人も、“孤独かもしれないけど、孤立はしていない”。そうしたものを頼りにしたい、という脆いような強いものを持った女性だと思いながら演じていました。作品では、石橋さん演じる友梨との関わりの中で、孤立はしていないという確認作業をしたような、豊かな時間だったと思いました」と語る。
石橋が演じた建築家の友梨は、寄子の彫刻のモデルとなる人物。寄子と座りながら会話をするシーンが多く、石橋は「じっと座っていて動かない。生身の人間として『モノ化』して佇むというのはけっこう難しくて、その中で会話を進めながら感情を動かしていくのはチャレンジングでした」と振り返る。友梨については「自分で自分の人生を決められない、迷っている人物。自分なりには決めてきたけれど、優しさから選択権を他人に譲ってきてしまった。そうしていくうちに、自分がどう生きたいかを迷ってしまった人だと思っています。そんなときに、主人公の寄子に会いたくてナギに行った。友梨がする選択、どう一歩を踏み出すのかを大切にして演じました」と伝えた。
本作で“芸術家”を登場させた深田は、自身が表現することの意味を「表現は『私はこのように世界を見ている』ということを可視化すること。たとえ長年連れ添った夫婦であっても本質的には内面はわからない。それを見せるのが表現だと思うんです」と説明する。
そのためには「世界を観察しなくてはならない」と言い、「花の絵を描く際にも観察しないといけないですよね。花びらの厚み、枚数……解像度を上げてようやく表現することができる。表現の価値はそこにあると思います。それが、感動や相互理解につながることもあるかもしれない。“彫刻を作る”ことで、表現のそうした側面を描こうと思った。一方で、AIが普及していくのは便利ですが、過程を飛ばしてすぐに結果が出ますよね。『自分がどう世界を見ているのか』の解像度を上げることが見過ごされていくというのは危ういことだと、昨日の公式上映で作品を観ながら考えていました」と話した。
第79回カンヌ国際映画祭はフランス現地時間5月23日まで開催。「ナギダイアリー」は9月25日より東京・新宿ピカデリー、ユーロスペースほか全国で公開される。松と石橋のほか、共演には松山ケンイチ、川口和空、藤原聖、藤間爽子、水間ロン、申瑞季が名を連ねた。
映画「ナギダイアリー」特報
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ろくろう @mcz_orz
「ナギダイアリー」松たか子が彫刻家を演じた豊かな時間、カンヌ映画祭で記者会見に登場
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