「るろうに剣心」佐藤健に有村架純が感謝「大きかったのは剣心がそばにいること」

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」の初日舞台挨拶が本日6月4日に東京・丸の内ピカデリーで行われ、キャストの佐藤健、有村架純、村上虹郎、北村一輝、江口洋介、監督の大友啓史が登壇した。

緋村剣心の十字傷の謎に迫る本作。佐藤が剣心、有村が剣心の妻・雪代巴を演じ、村上が沖田総司、北村が旧幕府直属の隠密組織・闇乃武のリーダー辰巳、江口が斎藤一に扮した。着物姿で登場した佐藤は「完結ではなく完成というのが正しい。シリーズ丸々愛していただけたらうれしいなと思います」と思い入れたっぷりに語る。続いて、司会から着物姿を褒められた佐藤は「それよりも……」と同じく着物姿で登場した有村を紹介。有村は「ありがたいです」とはにかみ、「『るろうに剣心』の取材はいつも以上に緊張します」と挨拶した。

役作りについて佐藤は「剣心は人間じゃなかったんですよ。心を持たず、目標に向かうことしかしていなかった。でも巴に出会って、人間になっていく。その過程が美しく悲しく映ればいいと思っていました」と述懐。有村が「現場に入って1つひとつのシーンを監督と確認しながら感情を紡いでいったんです。1番大きかったのは健さん演じる剣心がそばにいることでした」と真摯に伝えると、佐藤は「いやー、ねえ？ 儚くも温かい日々でした」としみじみと振り返った。

村上は衣装合わせを思い返し「扮装して江口さんと並んだときに、今までのシリーズとは違う方向性のものを作るんだなって思いました。実在する人物を演じる中で、幕末という時代は下手なキャラクターは許してくれないだなって」と述べ、江口は「時代によって正義の在り方が変わっていくさまが描かれています。幕末の匂いがぷんぷんするので、それを楽しんでいただきたいです」とアピールする。

本イベントの前には「るろうに剣心 最終章 The Final」の大ヒット舞台挨拶が行われた。そこで神谷薫役の武井咲から有村へ「『The Final』で薫は巴さん寄りの髪型にして似せていたんですが、どうでしたか？」という質問が。これに対し有村は「とても美しかったです」と回答し、「巴から見た薫さんは、すごく無邪気で素直で自分にないものを持っている。眩しい人なのではないかなと思います」と語る。すかさず佐藤が「ありがとうございます！ うちの薫がすみません」と声を掛け、会場の笑いを誘った。

終盤では「The Final」「The Beginning」を同時期に撮影していたことに話が及ぶ。佐藤は「気合いですね。違った作品すぎたので、できたというのはあります。現場の空気が全然違うので『The Beginning』でエンジンをかけ直してもらって、それを『The Final』の縁との戦いにぶつけられました」と思い返す。

また佐藤は作品の細かい注目ポイントとして北村演じる辰巳が食事するシーンを挙げ、「北村さんは誰よりも気を使う。食事をしているシーンではお茶碗が欠けているんです。それは小道具さんの細かいお仕事なんですが、北村さんはそれを映そうとお茶碗の欠けた部分をカメラの正面に向けてたんじゃないかなって」とコメント。北村は「そこを見ている君がすごい！（笑）」と驚いた様子を見せる。

最後に佐藤は「皆様の支えがあったからここまでたどり着くことができました。『The Beginning』を観てもらってやっと始まるんだと思っています」と思いを口にした。

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」は全国で公開中。