フランソワ・オゾン監督作「Summer of 85」公開、少年たちのひと夏の恋描く

フランソワ・オゾンの監督作「Summer of 85」が、8月20日に公開決定。このたびティザー映像がYouTubeで解禁された。

本作はエイダン・チェンバーズの小説「おれの墓で踊れ」を映画化した青春ラブストーリー。1985年のフランスを舞台に、運命的な出会いを果たした美しき少年たちの恋と別れ、みずみずしいひと夏の物語を紡ぐ。

主人公は進路に悩む労働者階級の16歳の少年アレックスと、自然体で飄々とした18歳のダヴィド。出会いのきっかけは、アレックスがセーリング中に突然の嵐に見舞われたことだった。ダヴィドによって救われたアレックス。それから2人は急速に惹かれ合い、やがて結ばれる。「どちらかが先に死んだら、残されたほうはその墓の上で踊る」という誓いを立てた2人。だが幸せな日々は、ダヴィドの不慮の事故によって突如終わりを迎えてしまう。悲しみと絶望に暮れるアレックスを突き動かしたのは、ダヴィドと交わした約束だった。

17歳のときに原作小説と出会い、強く影響を受けたというオゾン。オーディションで見出されたフェリックス・ルフェーヴルとバンジャマン・ヴォワザンが、それぞれアレックスとダヴィドを演じた。映像にはザ・キュアーの楽曲「In Between Days」を聴きながら、憂いを帯びた表情を見せるアレックスの姿を収録。ダヴィドとの思い出が断片的に切り取られていく。

第73回カンヌ国際映画祭でオフィシャルセレクションに選出され、第15回ローマ国際映画祭では観客賞を受賞した本作。第46回セザール賞にて作品賞や監督賞など計11部門でのノミネートを果たし、ルフェーヴルとヴォワザンがともに有望若手男優賞に選出された。

「Summer of 85」は東京・新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマほか全国で順次ロードショー。なお本作は英題のままで公開される。