第55回小学館漫画賞決まる。天狗、SKET、深夜食堂

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去る3月3日、東京日比谷の帝国ホテルにて、第55回小学館漫画賞の贈呈式が行われた。

記者にガッツポーズを求められ、苦笑いを浮かべながら応じる受賞者たち。左から安倍夜郎、岩本ナオ、篠原健太、永井ゆうじ。

記者にガッツポーズを求められ、苦笑いを浮かべながら応じる受賞者たち。左から安倍夜郎、岩本ナオ、篠原健太、永井ゆうじ。

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2009年中に雑誌、単行本、新聞などで発表されたマンガ作品を対象に、児童、少年、少女、一般向けの4部門において優秀な作品を表彰する同賞。児童向け部門に輝いたのは月刊コロコロコミック(小学館)で連載中の永井ゆうじ「ペンギンの問題」。少年向け部門は週刊少年ジャンプ(集英社)で連載中の篠原健太「SKET DANCE」。少女向け部門は月刊flowers(小学館)で連載中の岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」。一般向け部門がビッグコミックオリジナル(小学館)で連載中の安倍夜郎「深夜食堂」。

壇上では緊張した面持ちの4人がそれぞれ受賞の喜びをコメント。永井と岩本は用意したメモを読み上げるスタイル。ただひとり小学館以外から選ばれた篠原が「集英社より参りました篠原でございます」と会場の笑いを誘うと、年長者の安倍は「スピーチするとは思ってもみなかったもので、えー、お手元のしおりにある受賞コメントをご参照いただければ」と飄々とした人柄を垣間見せた。

続いて審査委員を務めた赤石路代尾瀬あきら、角田光代、かわぐちかいじ、鴻上尚史、弘兼憲史、やまさき十三の7人を代表して、かわぐちが講評を発表。惜しくも選から外れた候補作も含め、充実した選考であったことを覗かせた。また審査委員特別賞として、マンガ作品のアニメ化などに大きな功績を残した東宝株式会社が表彰された。

なお贈呈式の終了後、都内各所では各受賞者の祝賀パーティが開かれた模様。帝国ホテルそばのバーを借り切って行われた岩本ナオ祝賀会には、過去の担当編集者や同誌連載陣をはじめとする関係者50名ほどが集い、若き才能の受賞を祝福した。主催した月刊flowers編集部員は、編集長以下全員が天狗や眷属に扮装してお祝いムードを演出。

またマイクを渡された萩尾望都は、「秋姫がタケルくんとあっさり別れたのにはびっくりしました。でも別れたらサッパリと次の男に行くのが女の子。瞬ちゃんとくっつくのかしら、それとも他の誰かが現れるのかしら。楽しみに見守っていますよ」と熱心な読者っぷりを披露。会場に集った多くの少女マンガ家たちとともに、岩本と受賞の喜びを分かち合った。

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