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「心中天の網島」開幕、「木ノ下"大"歌舞伎の大トリに相応しい作品」

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木ノ下歌舞伎「心中天の網島ー2017リクリエーション版ー」より。(撮影:松見拓也)

木ノ下歌舞伎「心中天の網島ー2017リクリエーション版ー」より。(撮影:松見拓也)

木ノ下歌舞伎「心中天の網島ー2017リクリエーション版ー」が10月4日に京都・ロームシアター京都 ノースホールにて開幕した。

近松門左衛門の心中物を、FUKAIPRODUCE羽衣・糸井幸之介の演出・作詞・音楽により音楽劇として再構成した本作。2015年に初演された話題作を、一部新たなキャストを迎え、京都・ロームシアター京都の“レパートリーの創造”としてリクリエーションする。

開幕に際し、演出・作詞・音楽を手がけるFUKAIPRODUCE羽衣の糸井幸之介は「うやむや、うやむや、ですが、人間が居て、感情があって、心があるとするならば、こういうお芝居もあるよね、というような作品に、なるかどうかは分かりませんが、なりますように。なりますように」とコメント。

監修・補綴を手がける木ノ下歌舞伎主宰の木ノ下裕一は、「この作品は、近松門左衛門と、糸井さんとの、共作です」と言い、「一年半かけて代表作六演目を連続上演する、創立10周年記念企画『木ノ下"大"歌舞伎』の大トリに相応しい作品に仕上がっています」と自信を見せている。なお本作は、2016年度に10周年を迎えた木ノ下歌舞伎が、木ノ下“大”歌舞伎と銘打ち行っている企画の1作品にラインナップされている。

糸井幸之介コメント

心中天の網島を、リクリエーションして、色々、初演と変えたり、初演のままだったり、するのですが、初演と変えたと思ってるところが、根っこ、初演のままだったり、初演のままだと思ってるところが、根っこ、すっかり変わっていたり、するものです。
つまり、自分のことなんて、分かんないんです。
やってみなきゃ分かんないし、やってみたって分かんないんです。
と、不倫や、心中の、お話しを作ろうとしてるのだから、当たり前に前提にしなきゃいけないことを、やっと、今、本番前日に感じております。
うやむや、うやむや、ですが、人間が居て、感情があって、心があるとするならば、こういうお芝居もあるよね、というような作品に、なるかどうかは分かりませんが、なりますように。なりますように。

木ノ下裕一コメント

この作品は、近松門左衛門と、糸井さんとの、共作です。

二年前の初演時、僕は、近松と糸井さんとの仲を取り持つ仲人役だったのですが、今回のリクリエーション版では、ふたりはすっかり仲良くなって、心おきなく喧嘩のできる関係で、ガシガシと創作していきました。

「リクリエーション版」という冠に相応しく、台本の一部を新たに書き換え(糸井さんの作家性が光るシーンになってます)、舞台美術をグレードアップさせたり(島次郎さんらによる息をのむほど素晴らしい美術)、芝居の一つひとつを再検討してきました。そして、ロームシアター京都による、至れり尽くせりのバックアップによって、落ち着いて、着実に、丁寧に作ることができました。だから、正しくは、近松と、糸井さんと、京都という土地の、共同創作と言ったほうがいいのかもしれません。

一年半かけて代表作六演目を連続上演する、創立10周年記念企画「木ノ下"大"歌舞伎」の大トリに相応しい作品に仕上がっています。

とにもかくにも、見なきゃ損することは請け合います。

木ノ下歌舞伎「心中天の網島ー2017リクリエーション版ー」

2017年10月5日(木)~9日(月・祝)
京都府 ロームシアター京都 ノースホール

2017年10月20日(金)~22日(日)
三重県 三重県文化会館 小ホール

2017年10月28日(土)・29日(日)
香川県 四国学院大学 ノトススタジオ

2017年11月1日(水)・2日(日)
宮崎県 メディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場) イベントホール

2017年11月6日(月)~18日(土)
神奈川県 のげシャーレ

作:近松門左衛門
監修・補綴:木ノ下裕一
演出・作詞・音楽:糸井幸之介
出演:日高啓介(高の字ははしごだかが正式表記)、伊東茄那、伊東沙保武谷公雄、西田夏奈子、澤田慎司、山内健司

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