生演奏で紡ぐ恋模様「四月は君の嘘」安西慎太郎＆松永有紗が意気込み

舞台「四月は君の嘘」が、本日8月24日に東京・AiiA 2.5Theater Tokyoで開幕。これに先がけ、公開ゲネプロと囲み取材が昨日8月23日に行われた。

脚本を三浦香、演出を伊勢直弘が手がける本作は、トラウマを抱えた元天才ピアニスト・有馬公生と、自由奔放で美しい個性派バイオリニスト・宮園かをりの恋模様を描いた、新川直司のマンガが原作。自分のピアノの音が聴こえなくなってしまった公生役を安西慎太郎、秘密を抱えながらも公生を励まし支えるかをり役を松永有紗が演じる。

公生の幼なじみ・澤部椿（河内美里）の紹介で、2人が出会う場面から舞台はスタート。かをりに無理やりヴァイオリンの伴奏を頼まれた公生は戸惑うが、天真爛漫で元気いっぱいのかをりの影響を受けピアノと向き合うようになる。さらに劇中では、椿や、公生と椿の幼なじみ・渡亮太（和田雅成）らとともに、成長していく公生の姿が丁寧に描かれた。

本作の見どころとなるのは、ピアノ奏者の松村湧太、ヴァイオリン奏者の小林修子による生演奏のシーン。またコンテストで公生とかをりが共演するシーンなど、生演奏とキャスト陣の演技との融合にも注目したい。

囲み取材には安西、松永、河内、和田のほか、公生に憧れてピアノを始めた井川絵見役の山下永夏、トップクラスの実力を持つピアニスト・相座武士役の横井翔二郎が出席。意気込みを問われた安西は、緊張した様子を見せながらも、「キャストとスタッフが一丸となって、死にものぐるいで稽古してきた。評価するのは自分たちではないけど、お客様にしっかり届けられる作品にできた」と自信を覗かせ、続く松永は「今まで練習してきたことを、舞台ですべて出せるよう全力でがんばりたい」と意欲を見せる。

ステージ上での生演奏について、安西は「（松村の）ピアノ演奏に俳優が呼吸を合わせるのは難しかった」と述懐。ピアノの経験がなかったという横井は「この舞台でピアノの楽しさに出会えた。何かを好きになるってこういうことだなって。これからもピアノを続けていけたら」と思いを明かす。またソフトボール部の椿を演じた河内も、この舞台で初めてバットを振ったと言い、「稽古場で素振りの練習をしました。ちょうど甲子園の最中だったので、中継ではバッターの動きに目がいきましたね」と振り返った。

最後に安西は「観客の皆さんにいろんなものを届けたい。その思いがしっかり届くようにがんばります」とアピールし、松永は「生演奏の音楽シーンもあるので、お芝居だけじゃなく音楽も皆さんに伝わるものがあるように。大切に演じさせて頂きます」と意気込みを語った。東京公演は本日8月24日から9月3日まで。その後、9月7日から9月10日まで大阪の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演される。