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松本幸四郎として最後の「アマデウス」に「感無量」

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9月から10月にかけて上演される「アマデウス」の製作発表記者会見が、昨日8月19日に東京都内で行われた。

1979年にロンドンで初演、日本では1982年の初演以来、松本幸四郎主演で上演が重ねられてきた「アマデウス」。6年ぶりとなる今回は、サンシャイン劇場での公演中に上演回数が450回に到達する。また2018年に二代目松本白鸚を襲名する幸四郎にとって、幸四郎の名前では最後のサリエーリ役となる。

記者会見には幸四郎、モーツァルト役の桐山照史ジャニーズWEST)、コンスタンツェ役の大和田美帆、そして松竹株式会社副社長の安孫子正が登壇した。

幸四郎は「今年いっぱいで幸四郎の名前に別れを告げますので、最後の現代劇出演、感無量でございます。これから長い稽古に入ります、忍耐の時期です。忍耐が実を結んで素晴らしい『アマデウス』が花咲きますように」と本作にかける思いを語る。また「モーツァルトに対するサリエーリの嫉妬がテーマだと思われていますが、(俳優という)我々の世界では日常茶飯事です。モーツァルトめ、憎らしいな、でも自分にはできない。そんな思いは毎日です。この芝居は他人ごとではありません」と心中を明かした。

続けて幸四郎は「モーツァルトはコンスタンツェと卑猥な言葉を吐きあって、下品なことを言うけれど、一方ではこの世のものではない、人間業ではない崇高さを感じさせます。持って生まれた佇まい、アトモスフィア(芝居の雰囲気)を2人にはつかみ取ってほしい。サリエーリはそれに応えるようにやらなければいけないし、そうでなければ、単なる嫉妬劇になってしまう」と述べ、「人間だれしも矛盾だらけ、演出家としてはそういうところをうまく掘り下げていきたい」とコメントした。

桐山は「『出るからには新しい風を吹かせてみせます』と大口を言いましたが、台本の読み合わせでは、幸四郎さんの前で緊張して100回以上かんでしまい、最初の挫折を味わいました。背伸びしてもしょうがないので、モーツァルトとコンスタンツェが出てくるときには、ちょっと変わったスパイスになれるようにがんばっていきたい」と闘志を燃やした。

大和田は「小さいときから舞台が大好きで、出産で舞台に立てないことが苦しかった。一生(舞台を)やっていきたいと思っていたところに『アマデウス』のお話をいただき、昨日は稽古場にいられる喜びで泣いてしまいました。女優生命をかけて臨みたい」と意気込みを語った。公演は9月24日から10月9日まで東京・サンシャイン劇場、10月13日から22日まで大阪・大阪松竹座、10月24・25日に福岡・久留米シティプラザにて。

「アマデウス」

2017年9月24日(日)~10月9日(月・祝)
東京都 サンシャイン劇場

2017年10月13日(金)~22日(日)
大阪府 大阪松竹座

2017年10月24日(火)・25日(水)
福岡県 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

作:ピーター・シェファー
演出・出演:松本幸四郎

キャスト

サリエーリ:松本幸四郎

モーツァルト:桐山照史ジャニーズWEST

コンスタンツェ:大和田美帆

ローゼンベルク伯爵:立川三貴
シュトラック伯爵:外山誠二
ヨーゼフ二世:廣田高志
スヴィーテン男爵:松井工
ボンノ(宮廷音楽長):中平良夫
ヴァルトシュテーテン男爵夫人の家令:世古陽丸
テレサ(サリエーリの妻):杉浦悦子
サリエーリの料理人:豊富満
サリエーリの従僕:角間進
影:松本高麗五郎

風:二反田雅澄
風:清田智彦
ヴァルトシュテーテン男爵夫人:水月舞
カテリーナ:泉関奈津子
サーヴァント:加瀬竜彦、鈴木健介、西村雄正、北尾林太郎、長谷川直紀、丸山裕征

(c)松竹株式会社

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