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風間由次郎、「オーバーリング・ギフト」で猪塚健太らと新たな一歩

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「オーバーリング・ギフト」公開ゲネプロより、左から溝口琢矢演じるトトイ、猪塚健太演じるアスター。

「オーバーリング・ギフト」公開ゲネプロより、左から溝口琢矢演じるトトイ、猪塚健太演じるアスター。

劇団プレステージの風間由次郎が作・演出を手がける「オーバーリング・ギフト」が、本日6月15日に東京・DDD AOYAMA CROSS THEATERで開幕。これに先がけ、公開ゲネプロと囲み取材が本日行われた。

本作は、アミューズの若手俳優たちによるオリジナルミュージカルプロジェクトの第1弾。キャストには、風間と同じく劇団プレステージ所属の猪塚健太加藤潤一や、2.5次元アイドル応援プロジェクト「ドリフェス!」内のユニット・DearDreamのメンバーとしても活動する富田健太郎溝口琢矢、そして島ゆいか中村百花が名を連ねている。

物語の舞台となるのは、生まれて間もなく装着される“リング”によって人々の才能が管理されている近未来。その世界の人間は、リングを持つ“オーバー”と、リングを持たない“ロスト”に二分されていた。ある日、暴漢に追われるトトイ(溝口)を助けるために、自分の首のリングを差し出したアスター(猪塚)。しかしリングを失ったことで、裕福だったアスターの生活は一変し、絶望の淵に立たされることとなる。ロストとなったアスターを支えるのは、トトイをはじめ、彼の父・ミロコ(加藤)や、トトイ親子と暮らす少女・ルージュ(島)だ。ロスト街で肩を寄せ合って暮らす4人のもとに、病気の父親を救うために自分のリングを売りに来たカゲツ(富田)が現れ……。

猪塚は、アスターの苦悩を切ない歌声と表情で表現し、溝口は、不遇な境遇に置かれながらも明るく生き抜くトトイを笑顔で演じ切る。またミロコ役の加藤は「キンキーブーツ」や「1789―バスティーユの恋人たち―」などで鍛えた歌声を惜しみなく披露。このほか、風間をはじめとしたキャスト陣によるダンスシーンや、オーバーとロスト、2つの異なる世界を巧妙に表現した可動式の舞台装置と映像とのマッピングなども見どころとなっている。そして物語が進むに連れて明らかになっていく、ミロコの旧友・咲耶(中村)とオーバーの市長・イラッシュ(風間)の関係性にも注目だ。

ゲネプロ後に行われた囲み取材には、演出の風間、キャストの猪塚、音楽を担当したWEAVER・杉本雄治が出席。初日を迎えた心境を問われた風間は「初めて手がけた作品が、観客の皆さんにどのように広がっていくのか楽しみです。今回演出を経験したことを通して、1人では何もできないということを実感しました。僕も新たな一歩を踏み出したので、同じ境遇の方に勇気を与えるきっかけになれば」と思いを明かす。

今作の上演にあたり、10曲におよぶ楽曲を提供した杉本は、風間によるゲネプロ開演前の挨拶に触れ、「最初の由次郎さんの挨拶で緊張が伝染して(笑)。僕も緊張しながら客席で観ていました」とニコリ。「由次郎さんと最初に打ち合わせしたとき、作品にかける強い思いが伝わってきました。ストーリーからインスピレーションを受けて、満足のいく楽曲に仕上がったと思います」と手応えを見せる。

続く猪塚は「女房役というわけじゃないですけど(笑)、由次郎とは付き合いも長く、いろいろな面を知っているので、彼の手が届かないところに助太刀できればいいなと思いながら稽古してきました」と振り返り、「キャスト、スタッフが一丸となって、足りない部分を補い合いながら作品に臨めたと思います」とコメント。また「何かが足りないからもう一工夫したいなというシーンでも、杉本さんの音楽が入ることによってすべて解決するというか。この作品を通して、音楽の力の素晴らしさを改めて実感しました」と杉本に視線を送り、「困難に直面したアスタを乗り越えさせてくれるのは、みんなの歌の力だと思っていて。劇中の出来事に限らず、普段の生活に対しても背中を押してくれるような作品になっています」と自信のほどをうかがわせる。

本作の見どころを問われた風間は「華やかさもありながら、俳優のエネルギーも直接肌で感じられる、このDDD AOYAMA CROSS THEATERという場所で上演できたことに大きな意味がある。『オーバーリング・ギフト』を観てくださったお客さんに、素敵なギフトを贈ることができたらいいなと思います」と作品になぞらえて答えた。公演は6月25日まで。

「オーバーリング・ギフト」

2017年6月15日(木)~25日(日)
東京都 DDD AOYAMA CROSS THEATER

作・演出:風間由次郎
音楽:杉本雄治
出演(五十音順):猪塚健太、風間由次郎、加藤潤一島ゆいか富田健太郎中村百花溝口琢矢

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