「ダイヤのA」沢村栄純役の小澤廉「轟雷市との対決」に意欲

「ダイヤのA The LIVE III」が、本日8月19日に東京・Zeppブルーシアター六本木にて開幕する。公演に先がけ、昨日8月18日の公開ゲネプロ前に囲み取材が行われ、小澤廉、廣瀬智紀、和田琢磨、輝山立、上田堪大が取材に応じた。

「ダイヤのA The LIVE III」は、トリッキーな打順と強力打線で名門・市大三高をねじ伏せ、青道の前に立ちはだかる薬師高校との試合を軸に物語が展開。沢村栄純役の小澤は「ライバルの（轟）雷市との対決がとても楽しみ。乱打戦となる試合で、目が離せないような熱い展開になると思います」と轟雷市役の輝山に視線を送る。また輝山は、「薬師高校はライバルという立ち位置で、本当に緊張していたんですけど、顔合わせの日にご飯に一緒に行って。そのとき『野球のこと、わかんないことがあったらどんどん聞いていいよ』と青道メンバーの方々が言ってくださったので、気兼ねなく先輩たちを頼ることができました。何も怖いことはなく、楽しく教えていただけました」とカンパニーの雰囲気の良さを伺わせた。

御幸一也役の和田は、「今までは黒士館の財前、明川の楊舜臣と、青道チーム対向こうのエースという状況でした」と過去2作を振り返りながら、「今回から、チーム対チームの表現が多く描かれています。一球一球の緊迫感だとか、団体戦の迫力だとか、そういうものを表現して、もっともっと僕らの『ダイヤのA』の世界を盛り上げていければ」と今作にかける思いを語った。

降谷暁役の廣瀬が「『ダイヤのA The LIVE』のグラウンドを背負えるようなカンパニーになるよう、小澤廉を中心に活動して……」と挨拶する中、「活動」という言葉がツボに入った和田が「活動（笑）、部活動みたい……あ、まあ部活動か（笑）」と茶々を入れ、場を和ませる一幕も。これに対し廣瀬は「言うなれば部活動みたいなものだから（笑）」と返答しつつ、「一生懸命、舞台上で表現したい」と意気込みを見せた。

今回が「ダイヤのA」シリーズ初登場となる真田俊平役の上田は、自身の所属する薬師高校について「珍しい雰囲気のチームなので、その薬師らしさを出せたら」と真摯にコメント。また小澤は青道高校メンバーの雰囲気について「仲良しというか和気藹々。僕は参加してないんですけど、みんなで野球をやったりとか……うらやましい」とこぼす。すると廣瀬がすかさず「来られなかっただけじゃん」と無口な降谷のようにポツリと呟き、小澤も「（野球には）行けなかったんですけど（笑）、カンパニー全体で何かを楽しめるのは仲のいい証拠だなと。行けなかったけど、良かったと思いました」と微笑んだ。

取材の最後に和田は「青道はピッチャーが4人いるんですが、4人全員が登板するという、今までにない試合展開になっています。雷市の、いろんなピッチャーとの対戦の仕方、気持ちの持ち方が各場面によって違うんです。青道のピッチャー対薬師の強打者の打席が見どころのひとつです」と注目シーンを挙げ、取材を締めくくった。

「ダイヤのA The LIVE III」は昨年上演された「ダイヤのA The LIVE」、3月に上演された「ダイヤのA The LIVE II」の続編。青道高校野球部おなじみの円陣から物語が始まり、原作マンガの単行本11巻から15巻までに描かれた薬師高校との地方予選準々決勝が上演される。スクリーンが舞台上段に1面、下段に3面用意され、マウンド、ブルペン、バッターサークル、ロッカールームと変幻自在に場面を投影。観客は各選手のヒッティングマーチに合わせた声援に参加したり、客席を試合会場のスタンド席に見立てた演出を楽しんだりと、野球を観戦しているかのように思える工夫がなされている。公演は9月4日まで。