寿司のデリバリーは配達中1人になれる。それがよかった（阿諏訪）

──若手芸人とアルバイトっていうのは切っても切れない関係かなと思うのですが、お2人はいつまでアルバイトをしていたんでしょうか。

金子学　2、3年前ですね。俺らこれまで登場した人たちの中で一番直近でアルバイトしてたんじゃない？

阿諏訪泰義　そうだよね。「昔バイトしてた頃はねえ……」って（笑）。

金子　「こないだねえ……」って話だもん、基本。

──最初にバイトをしたのは高校生の頃？

阿諏訪　そうですね。高校生のときに寿司のデリバリーをやってました。

──なぜ寿司のデリバリーを？

阿諏訪　配達中は1人になれるじゃないですか。それがよかったんです。

金子　まずバイトの説明の前に自分がどういう人間かを言わないと。

阿諏訪　あははは。あと原付の免許を取ったので、単純に乗りたかったっていうのもあって。

金子　「あと」じゃなくて。みんなその前が気になってるから。「人が嫌い」だってところから話さないと。

──人と関わるのがあまりお好きではないんですね（笑）。

阿諏訪　まあそうですね（笑）。わちゃわちゃするのは好きじゃないです。でも寿司のデリバリーは高校卒業までずっとやってました。僕の場合、始めると長く続くんです。

金子　じゃあその間、何貫配った？

阿諏訪　貫で言う!?

金子　じゃあ桶で言うと？

阿諏訪　わかんない（笑）。

最初にやったのは遺跡発掘のバイト（金子）

──金子さんは高校時代どんなバイトを？

金子　地元が新潟県津南町という山奥の町なんですけど、デリバリーとかコンビニっていうバイトなんてあんまりなくて。夏休みに公民館にバイト募集の張り紙がしてあるんです。冬だと雪掘りとか。

阿諏訪　え!? 「雪掘り急募！」とか書いてあるの？

金子　急募でもないよ。ゆるりとずっと募集してる。それで僕が最初にやったのが、夏休みの遺跡発掘のバイトです。集落がまるごと出たりするようなところで、割り当てられたエリアを担当するんですけど、土器とか焚き火した跡とか壺がボロッボロ出てくるんです。で、だんだん飽きてきて。

阿諏訪　「また出たよ」って？

金子　そうそう。ヘラでやる作業が面倒で、慣れてくるとけっこうデリケートなところまで木の鍬でいくようになってくるんですよ。で、案の定土器を割っちゃう。見回ってる大学の教授にバレるといけないので、割れた破片の断面に土を塗りこんで「こう出てきました、教授！」と報告する。そういうバイト、歴史を変えるバイトをしてました（笑）。

──どんなものが出てくるんですか？

金子　けっこうベタなものばっかりでしたよ。縄文土器とか、焚き火した跡だったり。壺は死ぬほど出てきました。

──ベタですがすごいですね（笑）。そこで新しい出会いはありました？

金子　いや、地元がちっちゃいんで、全員知ってるんですよ。女子はこんなバイトあまりやらないし。

──じゃあ知ってる子同士で和気あいあいと。阿諏訪さんはデリバリーのバイト先では人と仲良くやれてました？

阿諏訪　やれてましたよ。そこで彼女もできました。

──そこでは人間関係うまくやれてたんですね。

阿諏訪　はい。人付き合いが嫌いなだけで、やろうと思えば（笑）。