お笑いナタリー Power Push - NSC・YCC・YOEC特集

“雑草軍団”から「M-1」王者へ! 銀シャリが語るNSCの強み

当時はジャルジャルとプラス・マイナスの2強、鰻は“雑草軍団”

──お二人が入学した当時のNSCの雰囲気はどんな感じでしたか? 「他人のネタに笑わない」など、ピリピリしていたというお話をよく聞きますが。

橋本 ピリピリしてましたよ(笑)。僕らは中川家さんが優勝された第1回「M-1」の次の春の入学だったので、最初同期が900人くらいいました。

──その大勢の中でも目立っていた同期の方は?

橋本 ジャルジャルとプラス・マイナスはすごかったです。

 その2強ちゃいますかね。

──橋本さん、鰻さんはどんな存在でしたか?

左から鰻和弘、橋本直。

橋本 実力順にクラス分けがあって、僕らのときは一番上のAクラスはなかったんですけど、ジャルジャルがBクラスで実質トップでした。だからジャルジャルには自分たちが追いつかないと会えなかった。僕は別のコンビで1回だけBクラスに上がって、(ジャルジャル)福徳はそのときの僕の印象を覚えているみたいです。でも僕のコンビは解散して、すぐ下のクラスに戻りました。鰻はジャルジャルとあんまり接点なかったよな?

 全然なかったなあ。

橋本 鰻は“雑草軍団”だったんです(笑)。

 エリート軍団といがみあってたんですよ。無言の睨みあいで。

橋本 いがみ“あって”はないやろ。一方的なひがみです。僕はエリートとか、輝いてる人たちが好きなので、仲良くしたいと思っていました。鰻は尖ってましたから。

 そうなんです。エリートはみんな嫌いでした(笑)。

橋本 でも、NSC入ってよかったなって思いますよ。同期がたくさんいるっていうのは助かります。

 僕も今は仲いいですから。

橋本 今でも僕、ちょっとジャルジャルになりたいです。

──それはまたなぜですか?

橋本 なんか眩しいんですよね! ずっと憧れてます。スタイリッシュだし、僕らと真逆でしょ?

──「M-1」優勝後は同期のみなさんにお会いできましたか?

橋本 会えてないですね。……いや、グイグイ大脇に会ったか。

 会ったなあ。「おめでとう」言うてたな(笑)。

橋本 「お前が最初に会いたい奴じゃないねん!」っていう。福徳に会いたいんですよ、僕は(笑)。

天才同士で組んでない

──NSCで大変だったことはありますか?

橋本 僕はあまり大変だとは思いませんでした。第一線で活躍されている方たちに教えてもらえて、願ったり叶ったりというか。当時の講師の方に言われたこと、いまだに残ってますもん。本当にちゃんとネタのことを考えている人のための場所なので、大変と感じるかどうかはその人の意識次第だと思います。

──本気でお笑いを教えてもらいたい人にとってはとびきりの環境ということですね。

橋本 はい。作家の先生は今でもお話ししてくれますし。

 卒業したあともつながりがあって、助けていただいています。今は現役の方も講師として来てくれるんでしょ? 当時はなかったですから。うらやましいです。

──銀シャリの結成はNSCを卒業して3年後の2005年です。

橋本 はい。僕は鰻が9人目の相方です。

 でも橋本は前のコンビでもオーディションに合格してて。面白かったですよ。

──面白いのに解散してしまったんですか。

橋本直

橋本 仲違いとかではなくて、やりたい感じが違ったんです。すごくキャラの濃い奴で、そいつの個性だけで押し切れてしまうな、と。それにオーディションを受けると、上のレベルにいるコンビとの力の差がわかるんです。別のコンビでは「もっと面白くないとあかん」っていうのをお互い感じて解散しました。あと、僕はピンの時代もあります。「橋本サラダ」時代が。

 懐かしいな(笑)。

橋本 大学の同級生を引っ張り出してコンビ組んだこともありました。

 めちゃくちゃ橋本は組み直してるもんなあ。

──鰻さんは銀シャリの前はどんなコンビを?

 「ポジションパーラーすえすえ」っていう3人組でした。リーダーが赤、もう1人が青で、僕が黄色担当。青の奴が器用にボケて、僕がすっとんきょうなこと言って、赤の奴が変なツッコミする、みたいな。そのトリオで1回オーディションに受かったときに、リーダーがすぐ天狗になったんです(笑)。ケンカになってそのトリオは終わりました。銀シャリは4組目ですね。

──お話を聞いていて10年以上続く相方に巡りあうのって奇跡的なことだと思ったのですが、ご自身の経験を踏まえて相方探しのポイントがあるとしたらなんでしょうか。

橋本 人間的な相性でしかないと思います。お笑いの相性よりも。

 僕は橋本に対して「めちゃくちゃ嫌やな」ってことがないんです。「これはありえへん」っていうのが1つでもあると、人ってもう無理じゃないですか。それが大きいです。

橋本 ケンカもしますけど、僕らは「持ち帰らない」。思ったことはその日のうちに全部出しきっています。逆に言えばコンビ関係を良好にするためにケンカするというか。天才同士で組んでないので、仲良くないとチームとして機能しない。お互い嫌ってたら舞台には立てないです。誰よりも長時間、一緒にいるわけですから。

「迷ったら行く」これが僕の経験談ですわ

──決定的に嫌なところがないお二人の、お互いに好きなところを教えてもらえますか?

橋本 顔は好きですね。かなり前ですが、ファンの方に鰻が「星野源さんに似ている」って言われて、それがきっかけで出演作や音楽をチェックするようになりました。今ではコンサートに行くくらい星野源さんの大ファンです。

──鰻さんも、橋本さんの顔が好きとよくおっしゃっていますよね。

左から鰻和弘、橋本直。

 はい。橋本って赤ちゃんみたいな顔してません? 赤ちゃんと胴体入れ替えても全然違和感ないと思います。漫才してても橋本の顔が面白くて。ツッコむとき、下ぶくれの顔がぷるぷるぷるーんってなるんですよ。

橋本 漫才中に笑ってますからね、鰻。流れと関係ないときに笑ってて「こいつ今、絶対顔で笑ってるな」ってわかります。

 前の席のお客さんも近いですけど、僕が一番橋本の顔に近いですから。

──特等席ですね。

 S席以上です!(笑)

──それでは最後に、NSCへの入学を考えている人たちに一言ずつメッセージをお願いします。

 迷ってるんやったら入らんと、人生成功しないです。迷ったら行く。それじゃないと今後も、何でも、成功できないです。重いでしょ? これが僕の経験談ですわ(笑)。

橋本 いや、軽い気持ちで入っていただいたら大丈夫です(笑)。楽しいと思いますよ。向いてる、向いてないはやってみてから決めたらいいので。同世代の面白いことしたいっていう人たちと楽しめるのは素敵なことだと思います。

スクール案内

2017年4月入学生募集中

吉本総合芸能学院(NSC)
吉本総合芸能学院(NSC)は1982年に大阪校が開校して以降、さまざまなタレントを輩出。2015年にはトレンディエンジェルがNSC東京校出身者としては初の「M-1グランプリ」王者に。新人オーディションなど芸人としての実力を試すチャンスが豊富で、成績優秀者は在学中から舞台やテレビなどで仕事の現場に立つ。
  • 第3次募集締切:2017年2月末日(必着)
  • 第4次募集締切:2017年3月末日(必着)

詳しくはこちらまで

よしもとクリエイティブカレッジ(YCC)
よしもとクリエイティブカレッジは2008年度にNSCの姉妹校として誕生。各種番組やイベント、ライブなどに携わるスタッフや、クリエイター、構成作家の養成を目的としている。
  • 第3次募集締切:2017年2月末日(必着)
  • 第4次募集締切:2017年3月末日(必着)

詳しくはこちらまで

よしもと沖縄エンターテイメントカレッジ(YOEC)
よしもと沖縄エンターテイメントカレッジは2011年4月に開校。独自の芸能文化が根付いている沖縄での新たな才能の発掘を目指す。「沖縄から世界に発信するコンテンツを」という志を掲げてタレントやスタッフ志望者によしもと流のノウハウを教えている。沖縄国際映画祭など県内各所で行われるイベントにて実践を積む機会も多数。
  • 願書受付締切:2017年3月末日(消印有効)

詳しくはこちらまで

銀シャリ(ギンシャリ)

銀シャリ

左 / 鰻和弘(ウナギカズヒロ)

1983年8月31日生まれ。大阪府出身。NSC大阪校25期生。

右 / 橋本直(ハシモトナオ)

1980年9月27日生まれ。兵庫県出身。NSC大阪校25期生。

2005年8月にコンビ結成。「第28回ABCお笑い新人グランプリ」新人賞、「第40回NHK上方漫才コンテスト」優勝、「第2回ytv漫才新人賞」優勝など受賞歴多数。関西では多数のレギュラー番組を持つ。2015年7月、結成10周年を記念する単独ライブをなんばグランド花月にて開催し、エンディングで鰻が結婚を発表。今年2016年は5月に「上方漫才大賞」で奨励賞を受賞、12月に「M-1グランプリ2016」で優勝を果たした。