お笑いナタリー PowerPush - ジャングルポケットインタビュー よしもとNSC&YCC第2弾

ジャングルポケットと座付き作家が語るNSC&YCC体験談と卒業後の仕事

無駄な授業は1つもなかった

──NSCの授業で役に立ったことはありますか?

おたけ

おたけ ラッキィ池田先生の授業で、大声出したり自分を解放したり、というのがあるんですよ。自分を解放するのは今思うと一番大事なことで、それができない人は多いんです。あの授業は当時は「何やってんだ?」と思いましたけど、恥ずかしさをなくす授業だったんですね。

──それが今も役立っている?

おたけ 今は今でスベりすぎて、もう人前で何も感じなくなってます(笑)。いつしか感情を失って、目をつぶってやってるみたいな気持ちになってる(笑)。強くはなったかな? そこも大事なことかなと思います。

──ネタ見せの授業はありましたか?

太田 ありました。いろんなパターンの奴がいて、初めから「俺らネタ作ってきてガンガンやりますよ」という奴もいるし、ほかの出方をうかがうグループもいる。あとからネタを見せ始めたような奴らのほうが面白かったりもしました。人前でネタをやる経験ってそれが初めてじゃないですか? 今までにない刺激がある授業でした。

おたけ 僕もネタをやるのは初めてで、最初は何もわからなかった。

太田 僕らはお笑いのノウハウや方程式を何も知らずに入ってきて、3人でとにかくガチャガチャしたことを当時やってたんです。NSCで最初にやったネタなんて、ボケやツッコミは一応ありましたけど、大声張り上げる奴と、筋肉出してる奴と、よくわからない奴っていう3人組(笑)。すげー変なネタやってたと思います。それで逆に芸人が笑ってくれたり、先生に怒られたりする。

斉藤慎二

斉藤 ただ、僕は基本「この授業が大事」とかじゃなくて、とにかくNSCの1年間でやったものが絶対に生きるだろうな、という単純な考えでした。発声の練習もダンスも即興芝居も、ライブや番組で全部生かされる。僕にとって無駄な授業は1つもなかった。だから全部、全力でやっていれば僕は完成された人間になると思ってたんです。最初はけっこうスベってましたけども、「授業で言われてたことをもう一度考え直してみよう」っていろいろ考えてやったら修復された。無我夢中でやったのが成長につながったと思います。そういう意味ではNSCで1年間、しっかりやれば面白くなりますよ! 以上です!

太田 誰かとケンカしてるみたいなテンションだな(笑)。

身近な目標を立てて全部超えてきた

──斉藤さんは会社を辞めてNSCに入学されたという経緯ですが、太田さんは?

太田博久

太田 僕も大学まで柔道をやっていて、その関係で就職が決まってました。でも「ここで就職が決まったら一生この感じの人生だな」と思ったので。ネットで調べたらいろいろとお笑いの養成所が出てきて、お笑いやるならよしもとだなというのもあったので、行ってみようかな、と。そもそも、東京に1回出てきたいなとも思ってたんです。就職をやめてこっちに来たので、僕の中ではけっこうな勝負でした。ずっと石橋叩いて歩く人生だったんですけど。初めて自分で決断した。

──ちなみに今のところその勝負には勝っていますか?

太田 いやー、どうでしょう。茨の道に入ったとは思います。ただ、もっと早い段階で心折れて、辞めて帰るつもりだったんです。夢を追ったという既成事実が欲しかっただけで。たぶんそんなうまくいかないだろうなと。でも、やってみたらすごく面白かったし、この世界でがんばりたいなという気持ちがめっちゃ芽生えた。

──ここまで続けられた一番のモチベーションは何ですか?

太田 自分の中で「これが超えられなかったら辞めよう」という身近な目標を立ててきたんです。NSCを出るときも「卒業公演で優秀な何組かに入れなかったら無理だろうな」とか「何年間やってテレビに出るチャンスがなかったら」とか。そのハードルは意外と全部超えられたかなと。現段階では、辞めずに済むようにハードルはだいぶ低めにしてますけど(笑)。上の面白い人たちと間近で接する機会が増えて、こうなりたいな、がんばりたいな、と強く思うようにもなりました。

──ちなみに間近で接した面白い人たちとは?

太田 東京NSC出身の方で言うと、品川庄司の品川さん。スタジオとかで観ててもえげつない笑いの取り方をする。ロバートさんも、コントの最初の衝撃はすごかったです。

──おたけさんはNSCの1年間をどんな思いで過ごしました?

左から斉川宜希、おたけ。

おたけ みんな「俺が一番面白い」っていう感覚で来るので、授業とかも「俺が俺が」みたいな感じがすごいんですよ。僕は性格的にそういうタイプじゃなかったので、引いて見ちゃってた。「勝負は卒業してからなんじゃないの?」という感覚が常にあったし、あんまり考えてなかった。ただ、根拠のない自信だけはありました(笑)。

太田 ギリギリでしたけどね。卒業公演でなんらかの種目に出ないと卒業できないんですけど、おたけはダメな奴らを集めた救済措置みたいなオーディションにも落ちて。僕らとネタの種目に出てなかったら卒業できていないんです。「勝負は卒業してから」という前に、卒業できてなかったかもしれない(笑)。

おたけ そんな感じで来てるんですよね、ずっと。何があるかわからない。夢を叶えられる学校なんじゃないかな? とは思います。どうでしょう?

斉藤 すみません。おたけはちょっと言葉にするのが苦手なもので(笑)。

太田 言葉にして笑いを取る職業なんじゃないの?(笑) そんなおたけでも卒業できたNSC、そしてYCCにぜひ入学してください!

スクール案内

2015年4月入学生募集中

吉本芸能総合学院(NSC)
第3回募集締め切り:2015年3月13日(消印有効)
よしもとクリエイティブカレッジ(YCC)
第4次募集締め切り:2015年3月31日(消印有効)
よしもと沖縄エンターテイメントカレッジ(YOEC)
願書受付締め切り:2015年3月31日(消印有効)
ジャングルポケット

ジャングルポケット

左/おたけ
1982年12月2日生まれ。東京都出身。
NSC東京校12期生。

中央/太田博久
1983年12月10日生まれ。愛知県出身。
NSC東京校12期生。

右/斉藤慎二
1982年10月26日生まれ。千葉県出身。
NSC東京校12期生。