バンドマンに恋した学生時代、今は公務員がいい

──本編の中にHoneyWorksさんのライブに榎本夏樹と綾瀬恋雪が行くシーンがあります。横澤さんは学生時代に好きな人とライブに行ったりしたことはありましたか？

私、同じ学校の軽音楽部の中にお付き合いしている人がいたんですよ。文化祭で軽音楽部のライブがあって、それを観に行ったことはあります。「私のために歌ってるわ。しめしめ」ってニヤニヤしながら。

──そのお付き合いは公然のものだったんでしょうか？

公然のお付き合いだったんですけど、特におおっぴらにはしていなかったので、コソコソしていました。ちょうど私はステージ上の彼から見える位置にいて、ちょっとふざけてみたりして。そういうヤバい女でした（笑）。

──ヤバいですね。

軽音楽部とかバンドやってる人はカッコよく見えましたから。みんなにキャーキャー言われていて、それを横から見て、すごくいい気分でしたもん（笑）。でも、婚活パーティに行くようになってからは、バンドをやってる人にはNG出すようになっちゃいました。

──それはなぜ？

バンドマンとは結婚できないですからね。人のために歌うとかロマンティストな部分はすごくいいんですけど、夢を追いかけてる人が多いし、「遊んでるんじゃないか？」という部分が見えてきちゃって。私、残業している公務員が好きなんです（笑）。

──そもそも横澤さんは婚活パーティに何歳くらいのときから行くようになったのでしょうか？

21歳です。周りの友達が結婚ブームだったので、負けたくなくて。「このままじゃダメだ。出会いも何もない」と思って。

──横澤さんの周囲には、婚活パーティから恋愛や結婚に発展した方はいますか？

います。近くの友達で、私が仲を取り持ったりして。“お節介おばさん”になっちゃうんですよ。だから貸しを作っているカップルがたくさんいます。ネイリストの女性と5年間、一緒に住んでいたんですけど、私が紹介した男性と同棲してルームシェア解消になっちゃいました。これで貸しがまた1つできました（笑）。

3年生はカッコよく見える

──この映画全体を通して、ほかに気になった部分があれば教えてください。

優と夏樹だけじゃなくて、ほかのキャラの恋にもときめきました。とにかく「キャラクターを自分に置き換えられるかどうか」で女の子は見ますから。感情移入できたら、映画を観終わったあとに「私はこの子のパターンだ」ってみんなでしゃべれると思います。

──それは青春群像劇ならではですね。

あと、放課後が充実してそうなのもよかったです。やってみたいことがたくさんありました。

──横澤さんが通っていた学校ではできなかったでしょうか？

めっちゃ厳しくて、できなかったです。高校のときはイケイケグループじゃなかったので、お昼も外のベンチとかじゃなくて、教室の中で机を寄せ合ってお弁当を黙々と食べていました（笑）。

──学校帰りに店で買い食いをしたような経験はありますか？

それもないです。すごく憧れましたね。それと映画の中で気が付いたのは、「女子たちのカーディガンの色がバラバラ」ということ。これは「あるある」なんですよ。色が性格を表すんです。私はネイビーか、がんばってグレー。ホワイトは主役級のかわいい子じゃないと着ちゃいけない。クセのある子はカラシ色を着ていましたし、古着系が好きな人はカーキ色。ベージュもだいぶイケイケですよ。1、2年生は絶対ベージュを着ちゃいけなかったんです。

──それは校則とかではなく？

校則じゃないです。ベージュは3年生に目を付けられる（笑）。ネイビーが一番無難。そういう学校でした。そういえば3年生って、1年生のときは全員カッコよく見えましたよね！