「まずはイギリスへ向けて」しましまんず今世紀初漫才ライブ

8月28日（火）、大阪・道頓堀ZAZA POCKET'Sにて、「単独ライブ『漫才しましまんず』～ワールドワイドになーるど1～」が開催。漫才の単独ライブとしては12年ぶりとなるこのライブについて、しましまんずの2人が語った。

自身のブログで「10年ぶり」と綴った藤井にライブの経緯を訊ねると、「キリがいいから10年ぶりと書いた」ということで、実際は2000年以来、今世紀初めての漫才ライブであることが判明。コンビとしてのイベントライブは「しましまんずのジョッキーズフェスタ」以来、10年ぶりとなる。

この間、劇場のネタ出番で新ネタを下ろしていたが、「ネタの数だけはあるけど、どれもこれも中途半端になってしまってた」（池山）、「1回やっても、その後熟成させて完全な商品に仕上げていない状態だった」（藤井）と語る2人。「漫才を披露する場も減ってしまって。でも漫才してなんぼやし、やっぱり漫才したい」と、あらためて漫才ライブを立ち上げることを決意した。

ライブの内容については、漫才とトークコーナーを予定。2人は「カッコいいVTRを作るとかもライブを作るうえで大切な要素なんですけど、今回は漫才を作ることだけに労力を使いたい」（藤井）、「ネタは3本で2本は新ネタ。1本は消化不良のネタが腐るほどあるので、それをもう1回作り直そうと」（池山）と語る。昨年2011年に結婚した池山に対し藤井は「昔はもっとスパンスパンって切っていくツッコミが多かったんですけど、結婚してちょっと丸くなったなというのがあるので、それを踏まえた漫才ってどうなるんかなと」と現在のしましまんずとしてのネタ作りを意識。それに対して池山は「僕は変わったと思ってませんけどね」と言いつつも、「言葉のチョイスがおっさんになったなと。一言でええところを余計なことを付け足してしまったりとか。これは若いときにはなかったです」と苦笑した。「今は今なりの年齢のスピードと間で喜んでいただけるような漫才を作れれば。ちょうどいい開き直りができる年齢になってると思います。開き直ったおっさんなんか、こんな強いもんないんじゃないかと思いますね」という2人。「楽しみです。めちゃめちゃ楽しみです」とのことだった。

気になるサブタイトル「ワールドワイドになーるど」については、「言葉のとおり、世界に向けて。吉本が47都道府県プロジェクトで全国に向けてやってるでしょ。ほんなら俺らは世界に向けて発信します」と大真面目。「今回はオリンピックがあるからイギリス。イギリスにちなんだネタも作ります。そして、トークコーナーを設けてイギリス人のゲストを呼び、どうやったかと。良かったらイギリスに帰ったら広めてくれと」と壮大な構想を明かした。また、しましまんずファンが気になる藤井のギャグについては「今のところ特には入ってない」とクールに返答。「するんやったらトークコーナーで。イギリス人に持って帰ってもらいたいものの1つとして」と語った。藤井のギャグが盛り込まれた漫才も、彼らのキャラとして親しまれていたが、「最初はインパクトが足りないということでやってたんですけど、いろんな師匠方に、実はあのギャグが一番邪魔なんじゃないかと言われて（笑）」と告白。「うまいこと漫才の流れに乗せてたんですけど、それがいつごろからか、わざわざ入れるように。もしくはそればっかりのネタになってしまって」という経緯があったことから、今回はあえて考えておらず、「挨拶くらいにするかもしれないです。結局やるんかいってなるかもしれませんけど。まあ漫才の骨格はできたので、今後は入れられるとなったら入れるかもしれないですね」と語った。

チケットは現在チケットぴあにて発売中。12年ぶり今世紀初となるしましまんずの漫才ライブなので、これまで見ていたファンや、ソロ活動を通じて気になっていた人はぜひ足を運んでみよう。

しましまんずコメント

池山：昔見てたと言う人も来てくれると思うんですが、そういう方々が見たら「あれ？こんな感じやった？」と思うと思うんですよね。その辺のギャップも見てほしいです。意外とオーソドックスなんやと。ああ老けはったな、おっさんの漫才師って大変やなと。

藤井：もう新人ではないので、尖ってるとか毒気がきついとかないので、穏やか―な気持ちで見ていただきたいです。あと、実は漫才をやってるんですよ、と。

単独ライブ「漫才しましまんず」～ワールドワイドになーるど1～

日時：2012年8月28日（火） 18:30開場 19:00開演
会場：大阪・道頓堀ZAZA POCKET'S
料金：前売1500円
チケット：チケットぴあ 422-308