昨日5月11日、吉本興業創業100周年を記念した「吉本百年物語」第3弾となる6月公演「舶来上等、どうでっか?」の制作発表記者会見が行われた。
舞台は昭和2年、東京のエンターテインメントのメッカ・浅草にオープンした「東京花月」。支配人である林弘高と、大阪の劇場を切り盛りする兄・正之助の絆とぶつかりあいを中心に、芸人や踊り子たちの人間模様も交えた骨太なストーリーとなっている。出演者は、林弘高役に中川晃教、林正之助役に
寛平は「32、3歳の役を、60のオッサンがやります」とおどけた寛平は、出演決定時に「よし、杖を持って大暴れしよう!」と言いネージャーから「真面目な舞台です!」と釘を刺されたそう。「新喜劇とはまた別の芝居を見せたい」と、衣装の帽子で見えないヘアスタイルも、当時流行の七三にするなど気合の入っているところを見せた。林正之助と実際に面識がある寛平は、彼に関するエピソードを聞かれると「厳しい人でしたが、本当に芸人が好き、舞台が好きな人やった」と回想。彼の思いを再現するため「笑いは封印する」と宣言し、腕をたたきながら「コレを見せます!」と語った。
そのほか、お茶子のお黒役にアジアン隅田、興行代理人にチャド・マレーンのチャドなども出演。チケットなどの詳細は「吉本百年物語」オフィシャルサイトにて確認を。
中川晃教一問一答
――吉本興業のイメージは?
僕は、「新しいことを常にやりたい、新しい人たちと出会いたい」という思いが強いんです。デビューしてまる10年経ちましたが、そういう思いで走ってきました。そして新たなスタートとなる11年目に、吉本興業さんの舞台で、しかも林弘高さんを演じるというのは縁を感じます。というのも、弘高さんという人物を調べてみると、「誰もやったことのないことをやりたい」という気持ちで、アメリカからマーカスショーを招聘して。それは、さきほど話した僕の思いとも通じるんです。だからこそ一期一会の縁を感じるし、この役を演じられて光栄に思います。
――間寛平とは火花を散らし、絆も見せる兄弟役ですね。
寛平さんは世界一周してるじゃないですか。本気で生きてる人だと思うし、すごくリアリティを感じます。顔のしわひとつとっても、すべてが寛平さん。ひとつひとつに刻まれてる歴史みたいなものが、正之助さんを演じるときにも説得力に。しかも、実際に正之助さんを知っていらっしゃいます。その点でも、寛平さんだからこその思いを持って演じられるだろうなと思っています。いい意味での年齢を超えた同志になれれば。
――林弘高を、どんな人物と感じましたか?
すごくさわやかな人だったんじゃないかなと思います。土くさい、汗くさい、必死だったり暑苦しかったり、それでもさわやかに感じられるのは、常に前を向いているからでは。21歳の青年が戦争に向かっていくあの時代に、前を向いて熱いものをもって生きているのが魅力なんですね。お兄さんとの対比は演じがいがあると思います。そこは芝居でも見せるが、一方で歌でも伝えることのできる部分。歌を通じて、微妙な兄弟の関係性を表現できたら。
――では、最後に読者へのメッセージを。
舞台を見て楽しんで帰るというのも、生活の中での1つの栄養になるし、そういうことを「百年物語」はやっているんだと感じています。こうして大阪の地から夜のエンターテインメントを発信していこうとしていること、それを大阪の皆さんは誇りに思ってほしいです。「大阪ってやっぱりすげえな」って思います。そして、僕も「どうや! すごいやろう!」と言ってもらえるような舞台を創っていきたい。ぜひ見に来て、一緒に盛り上げてください!
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