「変わってていい」前田健初監督映画が明日より公開

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明日5月7日(土)から、前田健初の監督映画「それでも花は咲いていく」が東京・テアトル新宿、キネカ大森にて全国順次ロードショーされる。

映画「それでも花は咲いていく」で初監督を務めた前田健。5月7日(土)より東京・テアトル新宿、キネカ大森をはじめ、全国順次ロードショー。(c)2011「それでも花は咲いていく」フィルムパートナーズ

映画「それでも花は咲いていく」で初監督を務めた前田健。5月7日(土)より東京・テアトル新宿、キネカ大森をはじめ、全国順次ロードショー。(c)2011「それでも花は咲いていく」フィルムパートナーズ

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これは前田が2009年に発売した同名小説「それでも花は咲いていく」を自ら映画化した作品。映画では、小説で描かれた9つの短編の中から、人には言えない心の悩みを持つ3人の男たちの姿を描いた3篇「エーデルワイス」「ヒヤシンス」「パンジー」を映像化している。

この公開を記念して行われた取材では、初めての監督業に関して「大変だった点も含めて楽しかった」と振り返った前田。女性的なセンスが活かされているセットや小道具のエピソードでは、前田ならではの細やかな配慮が映画の世界観を作り上げていることがわかった。

お笑い界からはダンカンカンニング竹山も出演しており、「自然な演技が見事だった」と前田はコメント。最後にこの映画について「世の中では変わってることが悪みたいに扱われることが多いですが、悪いことではなく、個性的でいいことなんだということを少しわかっていただければ」とメッセージを語っている。

初日当日にはテアトル新宿で初日舞台挨拶が行われ、前田のほか、映画に出演している仁科貴、滝藤賢一、南野陽子が登壇する予定。キネカ大森の舞台挨拶にも前田が登場する予定となっている。なお、小説「それでも花は咲いていく」は4月27日に文庫化されたので、まだ読んでいない人はこちらを手にとってみよう。

前田健インタビュー

──初監督を経験した苦労はありますか?

前田:苦労はまったくありませんでした。何事もスラスラといったわけではないですけど、大変だった点も含めて楽しかったので、苦労には感じませんでした。唯一の苦労といえば、梅雨時に撮影していたので雨が多く天気とにらめっこすることが多かったですね。

──撮影中の楽しかった思い出は?

前田:撮影期間中の6月14日が僕の誕生日だったんですが、助監督さんや周りのスタッフさんが僕に内緒でケーキを用意してくれて、出演者やエキストラも含めてみなさんに祝っていただいたのが非常に嬉しい思い出で忘れられないですね。

──すべて男性が主人公の物語ですが、女性の視点というのは意識しましたか?

前田:女性にはどう見えるのかなというのはクエスチョンのまま撮ってたんですけど、意外と総じて恋心というものは「わかる!」と共感してくれた女性が多くて、女性が涙してくれたり。センチメンタルな部分って男性が主役でも女性って共感するんだな、と思いました。

──ダンカンさんとカンニング竹山さんも出演されていますが、演技はいかがでしたか?

前田:もう素晴らしかったです。2人とも、勘のいいと僕が言うと失礼かも知れませんが、1言って10わかってくださるスマートな方々で、しかも自然な演技をしてくださり安心して見ていられました。リハーサルをしながら、本番に向かってどんどん良くなっていく感じがさすがでした。

──2話目に出てくる部屋のセットがどれも素敵ですね。

前田:主人公が忍び込む女性の部屋は、デコラティブになりすぎず、その女性の夢や希望を盛り込んだコンセプトを叶えていただきました。生活感もありつつ個性もあるという。また、主人公の原体験とも言えるまた別の部屋に関しては、美術の人に見せていただいた時にもう「これこれ」って感じでした。

──花がモチーフで、衣装や小道具もかわいらしいものが多く、女性向きな作品の一面もありますね。

前田:僕もほかの男性よりは女性の部分があるので、衣装合わせとかそういった美術の面でも持ち前のセンスが少し使えたかなと思います。例えば3話目に麻生祐未さんがブランコに乗るシーンがあるんですが、座ったときのスカートがきれいに垂れ下がるように柔らかめの素材を発注したんです。

──監督をやってみて強く感じたことは?

前田:メイクでも音楽でも衣装でもこだわりだしたらきりがないんですけど、より良いものを目指すべきだなと思いました。監督って本当にエキストラさんのネクタイの色まで聞かれるので、「どうでもいいわ!」って思うこともあるんですが(笑)、「いや、どうでも良くない」と思い直してすべてのことを真剣に考えました。さすがに「お弁当のゴミを燃えるゴミと燃えないゴミにわけますか?」と聞かれたときは、「俺に聞くな」って言いましたね(笑)。

──お笑いナタリーの読者にメッセージをお願いします。

前田:まだ僕のことを「松浦亜弥のおじさん」と思っている人も多いと思うんですが、僕も役者業とか執筆業をやっていて、そのイメージを払拭したい時期なのかも知れません。どの部分を好きになっていただいてもいいので、芸人として、監督としてそれぞれの僕を楽しんでいただけたらと思います。映画はお笑い芸人が作った割に悲しく切ない恋の物語になってしまいました。男性の物語ですが、女性にも共感してもらえる部分がたくさんあると思います。世の中では変わってることが悪みたいに扱われることが多いですが、悪いことではなく、個性的でいいことなんだということを少しわかっていただければと思います。

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