菅賢治Pが書籍で語るバラエティ番組と芸人

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昨日8月25日、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」の“ガースー”としても知られる菅賢治プロデューサーの書籍「笑う仕事術」(ワニブックス)が発売。菅プロデューサーが同書について語った。

菅賢治プロデューサー

菅賢治プロデューサー

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菅プロデューサーは日本テレビにて、「ガキ使」のほか「恋のから騒ぎ」「踊る!さんま御殿!!」など、さまざまな人気番組を担当。今年2014年3月には日本テレビを退職し、現在は「BRAIN BROTHERS GAASU ENTERTAINMENT」のプロデューサーとして、BeeTVの爆笑問題・太田とくりぃむしちゅー上田の番組「太田と上田」、関根勤、関根麻里親子がMCを務めるネタ番組「発掘!ブレイクネタ 芸人!芸人!!芸人!!!」なども手掛けている。

同書では、この業界に入ることになったきっかけから、バラエティ番組の作り方を学ぶ過程、そのときどきの心境など、現在に至るまでの菅プロデューサーの軌跡を掲載。多くの芸人たちとの交流や名物番組誕生のきっかけなど、貴重なエピソードがてんこ盛りとなっている。

笑う仕事術

菅賢治「笑う仕事術」
Amazon.co.jp

「僭越の極みです」と書籍の発売に恐縮する菅プロデューサーだったが、「活字は永遠に残るので、不安はありますが、60歳になる前に振り返ってみて、俺こんなこと考えてたのかって自己確認できました」とコメント。「人の役に立つことを言う気もないし、若いサラリーマンの人に読んで役に立ててと言う気もさらさらない。60歳を迎えたオヤジの失敗談読んでね、みたいなこと」とのことだった。

バラエティ番組を作る上で基準にしていることを聞いてみると、「世相とか視聴者との距離感は大事ですが、考え出すときりがないから、“今現在の僕が一番面白いと思ってること”以外はないかな」と答えた菅プロデューサー。自分からバラエティ番組を見ることはあまりないそうで、「面白かったら腹立つし、つまんなかったら腹立つから」と正直に語りつつ、「日本テレビの番組は面白くても腹は立たないです。うまいこと作ってるなあ、えらいなあって思う」と笑っていた。

多くの芸人との交流があるが、「彼らに何かを教えることはないです。芸人さんって勝手に育っていくもの」という持論のもと、アドバイスなどをすることはないそう。「彼らはもともと持っている芸風で命をカンナで削るようにして成長していて、僕らはそのお手伝いをしているだけ。アウトプットする場所を提供してるということ。本番中に、もったいないなって思うことはあるけど、本人がそれをわかってればいい」と語った。

それでも波のあるお笑い界だけに、不安を感じて相談を持ちかける芸人には「俺だったらこう思う」と話をすることもある。また、「『一発屋って口が裂けても言うな』って言ってます。一発屋の芸人なんていない」と主張。しかし“一発屋”が生まれた経緯については「僕の番組にはないにしても、1分とか1分半でネタをやれって言ってる我々にも責任はある」と口にした。

そのためネタ番組への思い入れも強く、「発掘!ブレイクネタ 芸人!芸人!!芸人!!!」は、どうしてもやりたかった番組だという。「関根さんにお願いしたら『喜んで』と言ってくださって。点数を決めないんですが、その代わりに関根さんが素晴らしい解説をしてくださるんです。もともとネタは解説するものではないけど関根さんなら許されるし、芸人さん側も言ってほしいと思ってる」と、力を入れている様子だった。

最後に、「お笑い芸人は世の中で一番大変で難しい職業だと思う。けど、本にも書きましたが、汗が見えるのはダメ。それはプロの我々がわかってればいいだけで、『大変だな、すごいな』と思われたら商売あがったり。『適当なこと言って金になっていいよね』と言われるのが彼らの最大評価。だから実はこの本って営業妨害になるんだけど」と告白。「いかにちゃらんぽらんにやってないかということを読んでもらって、読み終ったらこれまで通り『いいよね適当で』って思ってください」とメッセージを送った。

書籍「笑う仕事術」

第1章 「笑ってはいけない」シリーズはいかにして生まれたのか? 
第2章 ダウンタウンから学んだバラエティ番組の作り方
第3章 テレビは非日常空間だからこそ面白い!
第4章 良好な人間関係が面白いバラエティ番組を作る
第5章 “面白い”を作る仕事術
最終章 僕が日本テレビを退社した理由

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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u

菅「彼らはもともと持っている芸風で命をカンナで削るようにして成長していて、僕らはそのお手伝いをしているだけ」「『一発屋って口が裂けても言うな』って言ってます。一発屋の芸人なんていない」/菅賢治Pが書籍で語るバラエティ番組と芸人 http://t.co/osTks0xugq

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