全27曲披露!9mmが野音で衝撃ライブ敢行

3

9mm Parabellum Bulletが10月18日に東京・日比谷野外音楽堂でワンマンライブ「暁の野音」を開催した。

MCでも語られたように、アルバムがオリコンデイリーランキング初登場1位を記録するなど絶好調の9mm Parabellum Bullet。11月6日からは待望の全国ツアーがスタートする。

MCでも語られたように、アルバムがオリコンデイリーランキング初登場1位を記録するなど絶好調の9mm Parabellum Bullet。11月6日からは待望の全国ツアーがスタートする。

大きなサイズで見る(全3件)

気温は20度前後、夕方には美しい夕焼けが空を彩ったこの日。会場の日比谷野外音楽堂には立ち見を含め大勢のファンが集結し、ライブの始まりを今か今かと待ちわびていた。

日もすっかり暮れた18時ちょうど。「モッシュやダイブといった危険行為は禁止されています」というライブハウスさながらの場内アナウンスの後、ふいに客電が落ち怒号のような歓声が夜空に轟く。真っ赤なライトがステージを照らす中、普段のライブと同じようにATARI TEENAGE RIOTの爆音ナンバーをバックに4人がに登場。ガッツポーズをしながら満面の笑みをたたえた滝善充(G)は、オーディエンス同様すでに最高潮のテンション。そして、全員が定位置につき「こんばんは、9mm Parabellum Bulletです」と菅原卓郎(Vo, G)が口にした後、ライブの幕は「The World」で切って落とされた。

アルバム発売直後のライブということもあり、のっけから「Vampiregirl」「Trigger」といったアルバムからのナンバーを連発しボルテージを上げていく彼ら。まだライブではあまり演奏されていない楽曲ばかりにもかかわらず、イントロが鳴るたびに大きな歓声があがり地面が揺れる。

MCで菅原は「『暁の野音』にようこそ。ビルが囲んで、その中に森があるなんて、まるで『VAMPIRE』のジャケットみたいでいいですね。『VAMPIRE』の世界に迷い込んでください」とパフォーマンス中の激しい一面からは想像できない丁寧すぎる語りで会場を和やかな雰囲気に。また「アルバムが何とかチャートの1位になりました。皆さんのおかげです、ありがとう。俺らがドブの水を飲むようになっても応援してください!」と笑い混じりにファンに向かって感謝を述べる場面もあった。野外の開放的な空気を味わうように「野音にも魔物が棲んでいるようですね」と菅原が話すと、中村和彦(B)が魔物にとりつかれているそぶりを見せ笑いを誘う。しかし、ひとたび演奏が始まればそのやわらいだ空気は打ち破られ、不穏でスリリングな9mmのサウンドが会場を狂乱の渦へと巻き込んでいく。

そして、すっかり夜の闇があたりを包み込んだ頃、再び口を開いた菅原。今回の野音公演と、これから始まる「VAMPIRE EMPIRE TOUR 08/09」ツアーのZepp Tokyo公演の模様を収録したライブDVDをリリースすることが明らかにされると、客席からは悲鳴にも似た歓声があがった。

なお、この日は普段のライブとは異なる試みがいくつか行われファンを驚かせた。ライブ中盤で演奏された「Supernova」では、イントロ部分を滝が鍵盤で弾きしっとりとした雰囲気を演出。「砂の惑星」では、今度はキーボードを持ち出しメインフレーズを電子音で鳴らす。ダンサブルなロックチューンがニューウェイブ的なファニーなサウンドに生まれ変わり9mm Parabellum Bulletの新たな一面を覗かせた。と思いきや、途中でフレーズを間違え両手を宙に掲げ笑顔で誤魔化す滝。演奏中にも関わらずその茶目っ気たっぷりの行動に笑いが起こる。

終盤に演奏された「Living Dying Message」の冒頭では、ステージ前方に2台の小さなドラムセットが設置され滝、中村、そしてかみじょうちひろ(Dr)による即興のドラムバトルも展開。めったにみられない貴重なパフォーマンスに、オーディエンスの目と耳は釘付けに。しかし、滝は途中からスティックを持ったまま走り回る始末で、手にする楽器が変われど暴れっぷりが健在であることを伺わせた。本編ラストの「Punishment」では中村がベースを放り出し、ドラムセットに足を踏み入れかみじょうのドラミングとは関係なくドラとシンバルを叩きまくる。楽曲の破壊力を倍増させる痛快なパフォーマンスを、誰もが笑いながら見守っていた。

「Punishment」終了後、スピーカーから漏れる残響をバックに一礼をしてステージから降りた4人。姿が見えなくなるや否や、客席からはアンコールを求める拍手と盛大なコールがあがる。その声に導かれ、堂々とした足取りでメンバーが再びステージに登場。菅原はマイクスタンドの前に立つと「野音がちっちゃくなってきてるね」という台詞を放ち「今日ここが晴れたのはどっかで雨が降ってるからで、そんな曲をやります」と朝焼けを思わせるオレンジ色のライトを浴びながら「少年の声」を歌い始めた。

少し会場の空気をクールダウンさせた後、菅原は「『暁の野音』だから明日の朝までやりたいけど、恐い大人が後ろにいるから(笑)。夜明けまでの何時間かぶんの気合でやります」と宣言。そして「いけるかー?」と客席に向かって何度も絶叫し再びオーディエンスを発奮。「Termination」と「marvelous」を爆音で轟かせた後、ラストの「sector」で約2時間全27曲におよぶ怒涛のライブに幕を下ろした。

演奏終了後、ステージを端から端まで歩き、何度もお辞儀をして挨拶をしてまわったメンバーたち。その姿が消えてからも客席からの拍手は鳴り止まず、いつまでも熱気と興奮が野音を漂い続けていた。

なお、今回の野音公演の模様が収録されたDVDの発売日などの詳細は現在のところ未定。ファンは続報を楽しみに待とう。

2008年10月18日 日比谷野外音楽堂「暁の野音」セットリスト

01. The World
02. Vampiregirl
03. Trigger
04. Keyword
05. Psychopolis
06. Sleepwalk
07. Sundome
08. Hide & Seek
09. Battle March
10. The Revenge of Surf Queen
11. Supernova
12. Wanderland
13. Wildpitch
14. farther
15. Faust
16. 次の駅まで
17. 悪いクスリ
18. 砂の惑星
19. Discommunication
20. We are Innocent
21. Living Dying Message
22. Talking Machine
23. Punishment

EN1. 少年の声
EN2. Termination
EN3. marvelous
EN4. sector

この記事の画像(全3件)

読者の反応

わ͢っ͢ち͢ ₍ᐢ..ᐢ₎⊹ 9mmキネマ倶楽部チケット求 @watch_wacci

9mmが野音でやるのは8年ぶり。前回も行ってたので当時やった曲やってくれると嬉しいなと思ってたら途中でDiscommunicationやってくれました。そして、終わってみれば8年越しでやったのはこの曲のみ。 #今日のライブ
https://t.co/aCSU5BcrkP

コメントを読む(3件)

リンク

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 9mm Parabellum Bullet の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。