私のキラキラと、友達のキラキラ

──カップリングの「Calling Calling」は「NEO SIGNALIFE」と同じくエレクトリックなダンスチューンなんだけど、テンポをグッと落とした後ノリで、歌ってることは……。

小倉　ちょっと弱気です（笑）。

──「将来の夢とか言うけど ほんとは自信ない 怖いよ」「キラキラしてる友達 とっても羨ましい いいなあ」。これってフィクショナルな曲なんですか？

石原　いえ。私たちにも当てはまる曲だと思います。

──でも今さらお2人が将来について不安になったり、誰かをうらやんだりするのもちょっと想像できないというか……。

石原　私の話をするなら、今大学4年生なんですけど、去年あたりから友達が就職活動をしていて、みんなそろそろ進路が決まり始めていたりしますし。

──でも石原さんは就活済みというか、すでにお仕事をしていますよね。そこで頭を悩ませなくてもいいんじゃない？っていう気がしますけど。

石原　就活中ってみんな一生懸命自分と向き合って、これから先のことを一生懸命考えて行動しているじゃないですか。それを見たら自分だけがすごく置いていかれてる感じがしたんです。「私も真剣に自分と向き合ってみたほうがいいのかな？」とは考えさせられたというか。そういうことをラジオ（文化放送「ゆいかおりの実♪」）でも話していたから、スタッフさんがそれを汲んでくれてこういう曲になったのかなって思ってます。

──一方、大学2年生の小倉さんは……。

小倉　（遮って）いや、みんなもうすっごくキラキラしてますよ！ 毎日思ってます！

──でも年末の幕張メッセのライブといい、6月のさいたまスーパーアリーナでの「KING SUPER LIVE 2015」といい、お2人ともキラキラしてたじゃないですか。

小倉　そんなことないです（笑）。輝いていたとしても、それは友達とは少し違う場所でのことだと思うんです。私も夏織ちゃんも今の姿とかお仕事に誇りを持ってるから毎日すごく楽しいんですけど、でも友達は友達の世界をちゃんと持ってるし、そこでやっぱり輝いていて。

石原　それぞれみんな輝いてるんですよね。

小倉　周りの友達に比べると学生としての経験値が低いから、学生として輝いてる友達を見て、ないものねだりをしてしまうときもあるし、友達と比べて不安になることもあるんですけど、でも私たちにも輝ける場所がきっとあるはずだとも思っていて。今まさに友達がキラキラしているように、誰だってキラキラできるはずですし。「Calling Calling」はそういうことを歌ってるんだろうな、と思ってます。だからかなり自分に重ねちゃってました。

石原　私も「なんでバレた！」ってビックリしながら歌ってました（笑）。

あの経験があったから歌えた「Calling Calling」

──今の言葉通り「Calling Calling」の最後には「自信持って 顔上げて 行こう!!」「はね返せプレッシャー」とも歌っています。

石原　みんなの就活を目の当たりにしたっていう経験があったから歌えたんだと思います。歌もそうですし、演技もそうなんですけど、絶対に経験って必要で。歌詞やアニメの中で起きてることと100％同じことを経験してなくてもいいんですけど、それに近いことや思い当たる節のあることを経験してないと説得力のある声が出ないと思っていて。だからこそ今歌えたのかなって思ってます。

──小倉さんも今となっては素直に「自信持って 顔上げて 行こう!!」と歌えている？

小倉　そうですね。友達ががんばってる世界のことを全部知ってるわけではないので。私は私の世界でがんばればいいんだ！って開き直りました（笑）。それに気付けたから夏織ちゃんと同じように歌えたんだと思います。

22歳のいいスタートダッシュになるシングル

──今回のシングルのリリース日は8月5日。石原さんのお誕生日の前日です。

石原　PVのメイキングでは冗談で「明日お誕生日なのでお祝いしてください」とか言っちゃったんですけど、そう皆さんから言っていただくたびになんかちょっと恥ずかしくなってます（笑）。

──恥ずかしがらせてしまってすみません（笑）。このシングルは石原さんにとって21歳の集大成ですか？ それとも22歳の始まりの1枚？

石原　どちらかというとスタートのイメージですね。だからプレッシャーも大きくて……（笑）。

──「右手に勇気を 左手に愛を 他には何もいらない」「Stand up! Let's go!」と歌う以上、ちゃんと勇気と愛を手に立ち上がって前に進まないとならない（笑）。

石原　そうなんです（笑）。でも新しい1年を前に、今までのゆいかおりにはなかった新しい芽を芽吹かせられたのはホントにうれしいです。来年の今頃、今年を振り返って「あっ『Ring Ring Rainbow!!』はいいスタートダッシュになってくれてたんだな」って言えるようにがんばります！