ナタリー PowerPush - SuG

脱V系!? 新曲はよりポップでマニアックに進化

4月に発表したアルバム「Lollipop Kingdom」が好評を博したSuGが、早くもニューシングル「sweeToxic」をリリースした。演劇的でカラフルなイメージを持つ前作を経て、SuGが新たな踏み出した第一歩である「sweeToxic」は、よりカラフルさを強め全方位にアピールするヘビーファンクポップ。1曲の中にさまざまな要素が詰め込まれており、ジェットコースターに乗っているかのようなダイナミズムを楽しむことができる。

前作発売時に続いて、ナタリーでは今回もバンドの中心人物・武瑠(Vo)にインタビューを実施。アルバム「Lollipop Kingdom」制作を通じてSuGが手に入れたもの、そして彼らが新曲で何を表現しようとしたのかがストレートに語られている。また、インタビュー後半ではSuGが今年の夏に行った異種競演イベント「SuG LIVE BATTLE 2012」についても言及。このイベントを通じて出会ったアーティストたちからのメッセージも掲載されている。

取材・文 / 西廣智一 インタビュー撮影 / 佐藤類

「Lollipop Kingdom」がなかったらもっとマニアックになってた

──ニューシングル「sweeToxic」聴きました。すごい曲ができましたね。

この曲に関してはよりキャッチーな色を足すことに徹しようって思ったんです。

──イントロのギターリフはすごくヘビーなんですが、次の瞬間曲調がガラッと変わる。1曲の中にいろんな要素が入り混じってるという意味では今までのSuGの路線だけど、ダブステップの色合いなど新しい要素も感じられて。アルバム「Lollipop Kingdom」を制作したことで得たものが大きかったみたいですね?

武瑠(Vo)

「Lollipop Kingdom」は音楽的にはどう考えてもマニアックだったと思うんです。「Pastel Horror Yum Yum Show」なんて明らかにおかしな曲だし。それ自体は自分がまさにやりたかった路線なんですけど、うちらって外見のイメージから音楽的にそんなに凝ったことをやってないように思われがちで。そんな外見のイメージに反して、音の世界に一歩踏み込んでもらえたらすごく世界観がしっかりしてることに気付いてもらえることが理想なんです。だからそういうことを踏まえた上で、今回はより統一感を強めて、歌詞も全体のデザインも世界観も親しみやすくてキャッチーなものにしようと。

──具体的にはどういったことでしょう?

その音楽に対しての世界観とかアートワークの必要性、重要性をまた一段上に考えるようになりました。多分「Lollipop Kingdom」がなかったら、今回のシングルはさらにマニアックな作品になってただろうなって思うし。ちなみにこの曲、一応イメージというか自分が最初に用意した企画書には……「SuG featuring xxx」って書いてたんです。その「xxx」の部分を架空の女性アーティストにして。元々はその女性アーティストが歌っていた曲をSuGがカバーしましたみたいなイメージで作ったんですよ。R&Bシンガーのヒット曲をロックバンドがアレンジしてカバーしたっていうコンセプトで作って。

──そんな裏設定があったんですね。

そうなんです。だからその設定どおりに女性シンガーに歌ってもらえたら面白いなと思ってたんですけど。いつか実現できたらいいですよね。

──歌詞も普通の恋愛ストーリーとはちょっと異なる印象がありますが。

武瑠(Vo)

「sweeToxic」の歌詞は不器用な2人……怖がりな2人がかくれんぼして、行ったり来たりですれ違っちゃうストーリーなんです。一応カップリング曲含め今回は「監禁」「縛ること」がテーマになっていて、「sweeToxic」は恋愛に縛られている2人、「fat inside horror」は自分の中で大きくなってくる闇に縛られてる人を歌ってます。だから通常盤ジャケットのアイコンもハートに刺さってる十字架のろうそくが縛られてるし、アートワークではテディベアも縛られてるんです。

──そしてサウンドも非常に刺激的です。

「sweeToxic」はサビのメロディがすごくキャッチーだったんで、イントロのパンク的な部分をどう活かそうかなって考えて。実は最初、この曲は単なるパンクなダブステップだったんです。でもそこからメンバーにハードなアレンジを加えたいことを伝えて「ツーバスと重たいギターを入れといて。あとは任せた!」と。ほかのメンバーはそれが一番難しかったみたいですけどね(笑)。

ニューシングル「sweeToxic」 / 2012年9月19日発売 / PONY CANYON

初回盤CD収録曲
  1. sweeToxic
  2. fat inside horror
初回盤A DVD収録曲
  1. sweeToxic -MV-
  2. MV撮影ドキュメント -前編-
初回盤B DVD収録曲
  1. fat inside horror -MV-
  2. MV撮影ドキュメント -後編-
通常盤 CD収録曲
  1. sweeToxic
  2. fat inside horror
  3. LOVE SCREAM PARTY (Rebirth version)
SuG(さぐ)

2006年に結成された5人組ロックバンド。現在のメンバーは武瑠(Vo)、masato(G)、yuji(G)、Chiyu(B)、shinpei(Dr)。バンド名はスラング「Thug」に由来し、「周りの意見を気にせずに自分たちの思ったとおりに進む人たち」「悪友」という意味を持つ。結成当初より「HEAVY POSIVIVE ROCK」というコンセプトを掲げ、前向きなメッセージを乗せたキャッチーな楽曲で人気を博す。2010年1月、シングル「gr8 story」でメジャーデビュー。メンバー全員が作曲を行い、作詞とそれに基づいた世界観、PV、衣装などのアートワーク全般を武瑠が手がける。また、武瑠は俳優として2009年春公開の映画「ビートロック☆ラブ」に出演。2010年3月には自身のファッションブランド「million $ orchestra」を立ち上げ、同年12月発売の女性ファッション誌「KERA」では表紙を飾った。さらに2012年1月には初の著書「TRiP」も刊行し話題を集めた。同年4月にメジャー3rdアルバム「Lollipop Kingdom」を発売。同作に伴う全国ツアーではアルバムを曲順どおりに演奏し、ファンを驚かせた。9月にニューシングル「sweeToxic」をリリース。