革命起こしたいよね

──では次は、皆さんそれぞれの“シークレット”を教えてください。

シュート　僕は結構ありますよ。あの、いつもステージで「移動のときはペガサスに乗ってる」って言ってるんですけど……普通に電車乗っている！（笑）

諭吉　……ねえ、言っていい？ それみんなとっくに知ってるから！ シュート様が乗ってるのは“公共のペガサス”でしょ！ 言うたら私も一緒に乗ってるわ！

一同　あはははは！（笑）

諭吉　タイキちゃんは秘密にしてることあるよね。僕とシュート様が思う彼の秘密は……家の住所を知らない！

タイキ　あはははは！ そう、プライベートをまったく公開しないんです。

諭吉　こっちはガンガン教えてあげるのに。

タイキ　この間、マネージャーにも言われたの。「生活がまったく見えない」って。

諭吉　もう、「電話番号教えてくれてありがとう」っていうレベルよ。え、番号変えてないよね？

タイキ　変えてないよ！（笑）

シュート　ホント謎なことが多いよね。

諭吉　末っ子だから僕らの懐に飛び込んでくるのは早いんですけど、自分のところに飛び込まれるのは嫌なんでしょうね。

タイキ　あはははは！（笑） そう、心に鉄格子があるの。

シュート　だからこっちもあえて触れない。

──大人の気遣いが発生するわけですね。

タイキ　いいお兄ちゃんたちです。

──諭吉さんはいかがですか？

シュート　本当に秘密がないってくらいオープンなんですよね。

タイキ　実はあんまり涙を流さない、とか？

諭吉　……ハア？

タイキ　ファンの前で涙することはあるんですけど、メンバーだけでいるとき絶対に泣かないです。なのに休み明けとかに「ねえ、（映画の）『アース』観て超泣いたんだけど！」とか言ってくるから、もうわけわかんないと思って。

諭吉　「アース」好きなの！ 私の癒しよ。てか内緒にしてるでしょ、その話は！（笑）

タイキ　感情が揺さぶられるポイントがどこにあるのかわからないんですよ。

諭吉　観てみな。海のギャング（シャチ）がアザラシ食う瞬間！

シュート　家では1人で泣いてるんだよね（笑）。

諭吉　観てみなさいよ。皇帝ペンギンが吹雪に耐える姿！ 内緒って言ったのに。

──では次に、SECRET GUYZがアイドルとして活動するうえで、使命と感じていることがあれば教えてください。

諭吉　自分たちが活動をしていく中でいろんな人にSECRET GUYZを見てもらって、FtM、MtFのことを詳しく知らない方たちにもLGBTのことをどんどん伝えていけたらと思っています。LGBTの象徴としてレインボーフラッグというものがあるんですけど、“虹色の懸け橋”をどんどん架けていきたいなって。CDを出すことや音楽活動をすることで、伝わる力はより大きくなると思っています。もしまったくLGBTを知らなくても、僕らのことを知ってくれたらその瞬間から理解が始まると思うんです。そういう人がたくさん増えると、理解の輪が広がっていきますよね。そんなことを思いながら活動してるね。

タイキ　そうだね。日本の文化は閉鎖的だなと感じるところがやはりあるんですけど、それだけじゃなくて……当事者の方自身が自分の可能性を狭めているところもあると思う。だから、僕たちが「できないことはないよ」ということを体現していけたらなって思います。

シュート　可能性は無限大にあるのに、FtMだからっていう理由で仕事や活動の幅を狭めなくていいと思うんです。「切り開いていこうぜ」って伝えたいよね。「自分のことをFtMって言わないで、私は隠れて生きていきたいんだ」っていう人たちにも、絶対に伝わるものがあるんじゃないかと思っています。

タイキ　賛否両論はあるとは思うんですけど、僕らが知られれば知られるほどLGBTへの認識が広がっていくと思うし、そうやって広がっていけば少しでも理解が深まると思う。世の中全体の考え方が少しでもよいほうへ変わっていくために活動をしていくことが、僕らがアイドルをやる意味なのかなって。

諭吉　僕ら、両国国技館でライブすることを目標にしているんです。本物の土俵には立てないみたいなんですけど……でも、国技館でライブをやるなら、自分たちで土俵作って相撲とろうぜ！って（笑）。

シュート　両国ではまわし締めよう。それまでに鍛えるから！

タイキ　やりたい！

諭吉　今の体型じゃあ、まわし何周体に巻かなきゃいけないのって感じだね。足りすぎー！

タイキ　ベーゴマみたいになるね！（笑）

──国技館ライブが叶った折には、3人の勇ましい姿を見れるわけですね。

諭吉　はい。革命、起きそうじゃないですか？

タイキ　起こしたいよね。

シュート　面白いことしていきたいね。

──では、グループに関する質問はこれで最後にします。アイドル活動をしていて、一番喜びを感じる瞬間は？

諭吉　僕たちのファンをIKENIEちゃんって呼ぶんですけど、IKENIEちゃんの笑顔を見ることが本当に喜びですね。あと、IKENIEちゃんがお友達を僕らのライブやイベントに連れてきてくれたときとか、最高に幸せ。そのつながりを大事にしていきたいし、ファンの子が僕らに送ってくれる気持ちが本当にうれしいです。

シュート　あとはリリースイベントとかで、初めての人に足を止めてもらえたときね。そういうときって、僕らを知ってもらうチャンスを向こうから与えられているって感じるんです。その瞬間に通じ合えるというか。常に新しい出会いのチャンスがあることは、アイドルとしてステージに立っていて喜びを感じる瞬間ですね。