音楽ナタリー Power Push - さくらしめじ

3年間の集大成 「さくら〆じ」で一歩先の新しい僕らへ

さくらしめじが3月22日に1stミニアルバム「さくら〆じ」をリリースした。

彼らにとって初のミニアルバムとなる本作にはライブの定番曲「みちくさこうしんきょく」「かぜいろのめろでぃー」などの楽曲に加え、生楽器を駆使してEDMの曲調を表現した「いーでぃーえむ」、卒業をテーマにした新曲「ゆめがさめたら」など6曲が集まり、バラエティ豊かな作品に仕上がった。

この春に中学校を卒業し、高校に進学する田中雅功と髙田彪我の2人にとって、これまでの活動を一旦締めくくる意味合いを持つ作品となった「さくら〆じ」。この作品の発表に際し音楽ナタリーでは彼らにインタビューを行い、中学生生活とユニットの活動を両立した3年間や4月23日に控える東京・TOKYO DOME CITY HALLでの自身最大のワンマン公演などについて聞いた。また、特集の最後には彼らが行った合唱企画の模様もフォトレポートで紹介する。

取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 上山陽介

ちょっとだけ離れた2人の距離

──さくらしめじが結成されたのは2人が中学1年生のときですが、もう今月で中学を卒業ということで。活動をスタートさせてからの3年間で、2人の中で一番変わったことを挙げるなら、どんなところになりますか?

さくらしめじ

田中雅功 なんだろうね。あ、いい意味で2人の距離がちょっとだけ離れたと思います。今までは距離が近すぎて逆に気を遣ってしまう部分もあったんですけど、最近はそういうことがないよね。

髙田彪我 ああ、確かに! ある程度距離を取ってるね。いい感じの。

雅功 すごく気楽にいられるんです。2人共黙ったままでも平気だし。一緒にご飯を食べに行っても、全然違うことをするようにもなったよね。

──そうなんですね。では、逆に一番変わらないことは?

彪我 性格かな(笑)。

雅功 そうだね。根本のところは、2人共まったく変わらないです。体が大きくなって声変わりもして2人の距離感がわかってきても、中身が全然変わっていないです。彪我はよくコケるしね。

彪我 そうだね(笑)。雅功は忘れ物が減らないね。

雅功 減らないね。それは小1のときからずっとです(笑)。

家に帰ってから「負けた!」って

──中学校での生活と音楽活動を並行する形で3年間を過ごしてきたわけですが、その点に関してはいかがですか?

雅功 これだけは言っておきたいんですが、両立はできなかったです!(笑)

彪我 2人とも勉強苦手だもんね(笑)。

雅功 周りの方に「音楽活動と学校、両立させててすごいね」って言ってもらえることもあったんですが……全然だったよね。

彪我 全然でした。

髙田彪我

──それは「大変だな」という感覚?

彪我 いえ! さくらしめじの活動では、いろんなことができて楽しかったです。「菌活」(47都道府県フリーライブツアー)もね。

雅功 そうだね。中学生のうちに全国を回れるなんて思わなかったもんね。

──では、活動の中でくじけそうになったことはありましたか?

雅功 僕はあまりないんですけど……ただ、「彪我すごいな」って思って、くじけそうになるときは少しだけありました。今もそれはたまにあります。

彪我 ん?

雅功 彪我は、音感やリズムがすごくいいんです。最初「これはできないなー」って言っているようなことも彪我はすぐにできるようになるから、僕は家に帰ってから「負けた!」って思ったりして(笑)。闘争心がかき立てられるようなことはありましたね。

彪我 そうだったんですね。僕は……くじけそうになったことはないですね。

雅功 強いて言うなら、遠征先で1人で初めて寝たときじゃない? 初めて僕がいなかったとき。

田中雅功

──それはいつ頃のことなんですか?

彪我 ええと……中2の前半ですね。

雅功 彪我、それまでは1人で寝られなかったんですよ。

彪我 そういうことになりますね(笑)。でも、今はちゃんと1人で寝られますよ!

1stミニアルバム「さくら〆じ」 / 2017年3月22日発売 / SDR
初回限定盤 [CD+DVD] / 2500円 / ZXRC-2019
通常盤 [CD] / 1800円 / ZXRC-2020
CD収録曲
  1. ひだりむね
  2. かぜいろのめろでぃー
  3. おたまじゃくし
  4. いーでぃーえむ
  5. ゆめがさめたら
  6. みちくさこうしんきょく
初回限定盤DVD収録内容
  • 2015.12.29 森のきのこの音楽会・まよなかぴくにっく ・さんきゅう
  • 2016.4.23 菌唱-KINSHOW-・いくじなし ・ぎふと
  • 2016.10.9 おたまじゃくしの宴・きみでした ・またたび ・てぃーけーじー ・はじまるきせつ
  • 各会場でのメイキング映像

春しめじのeat shun

2017年4月23日(日)TOKYO DOME CITY HALL
OPEN 16:00 / START 17:00
チケット情報はコチラから

1stミニアルバム「さくら〆じ」リリース記念イベント

2017年3月22日(水)東京都 ららぽーと豊洲
2017年3月23日(木)広島県 イオンモール広島府中
2017年3月24日(金)愛知県 イオンモール名古屋茶屋
2017年3月25日(土)宮城県 EBeanS
2017年3月26日(日)東京都 東京イースト21
さくらしめじ
さくらしめじ

田中雅功、髙田彪我によるフォークデュオ。2014年6月にガク&ヒョウガとしてユニットを結成し、8月にお披露目ライブを行った。埼玉・大宮駅前でストリートライブを重ねて経験を積み、11月に東京・日本青年館で行われたEBiDAN 39 & KiDSの単独公演に出演。この公演でユニット名が「さくらしめじ」になったことが発表される。また同日にライブ会場限定で1stシングル「いくじなし / きのうのゆめ」の販売がスタート。2015年3月に同作が全国流通盤としてリリースされる。またこの年の夏に全国を回るフリーライブツアー「さくらしめじニッポン列島菌活の旅~広げよう“きのこの輪”~」をスタートさせ、12月には初のワンマンライブを東京・IMA HALLにて開催した。2016年には1月に3rdシングル「はじまるきせつ / さんきゅう」を、8月にテレビ東京系ドラマ「こえ恋」のオープニングテーマを表題曲とした4thシングル「ひだりむね」を発表。2017年3月に初のミニアルバム「さくら〆じ」をリリースし、4月にTOKYO DOME CITY HALLにてワンマンライブ「春しめじのeat shun」を開催する。