Rihwa|「闇の中の愛」を描く、吉高由里子主演「ユリゴコロ」主題歌

それぞれの“道標”になるものを感じてもらえたら

──歌詞とメロディは同時に作っていったんですか?

そうですね、最初は。でも歌詞はけっこう変えました。特にサビはガラッと変わったかな。

──それはどうして?

最初は歌詞を台本に寄せ過ぎてしまったんです。書き下ろしってことで、気持ちが入り込んでしまって。でも、これは映画の主題歌だけど自分の歌でもあるし、これからもずっと歌い続けられるものにしたかったので、共感できる部分のほうをもっとフィーチャーしながら書いていくべきかなって。

──それで目線を切り替えたと。

めっちゃ悩みましたけどね。あと監督からも「これは○○(登場人物)の気持ちかな?って想像できるような歌詞だといいな」というリクエストがあって。いろんな人の気持ちに寄り添うというか、聴いた人がそれぞれ「ここは○○(登場人物)の思いとして聴ける」みたいな感じにしていくのはかなり難しかったんですけどね。

──いやあ、絶対難しいと思いますよ。

私もそんなの無理だ!とか思ったんですけど(笑)、結果、完成したものを見ると、自然とそうなったような気がしていて。狙ったと言うよりは、私が映画を見て感じたそれぞれのキャラクターに対する気持ちを歌詞にしていったら、自然と「ここはこの人の気持ちっぽい」って感じになっていったのかなって。

──なるほど。

Rihwa

あと「なぜ生きているのか」「どうして人を愛すのか」「何が正しいのか」……みたいなことって、人間の永遠のテーマだったりするじゃないですか? 孤独を感じたときや壁にぶつかったとき、みんな一度は考えるのかなって。そういう部分も、それぞれのキャラクターの思いに根本のところでリンクしたのかも。

──さっきおっしゃったように、Rihwaさんの中にもある思いだったし。

そうそう。弱い自分はよーく顔を出しますね(笑)。「このままでいいのかな?」とか「自分の歌は誰かの役に立ってるのかな?」とか。もういっぱい考えたりするんですけど、そういうときの心の拠り所になるものって、やっぱり事実として自分が積み重ねてきたものなんですよね。実際に経験した幸せな時間とか。そういうものがすごく支えになってると思うし、この曲にも実はそういう気持ちが詰まっていて。この映画を観て、この曲を聴いてくれた人が、みんなそれぞれいろいろある中でも「これがあるからがんばれる」とか「これがあるから前を向ける」みたいな、それぞれの“道標”になるものを感じてもらえたらなって。「ミチシルベ」はそういう希望も込めて作った曲です。

素晴らしい形で「ミチシルベ」が輝いてた

──「ミチシルベ」は喉の手術をして一発目のシングルでもありますが、レコーディングの調子はいかがでしたか?

もう、本当に手術してよかったって思いました。伸ばす音がすごく気持ちよくて、自分がもともと持っていた、声の丸みのある部分と通る部分もちゃんと出たと言うか。今回は22人編成という壮大なストリングスを入れていただいたんですが、その中にもしっかりと立って、凛とした感じが表現できたと思います。正式なレコーディング前から何度かデモを録っていた曲だったので、本番はかなりスムーズに。4、5回目のテイクですごくいいのが出て、ほとんどそのワンテイクで決まりました。

──ライブで歌うのも楽しみですね。

手術後、すでにライブはやらせてもらってるんですが、明らかに声の伸びはよくなりました。「私の声、もともとこんなに伸びてたんだ!」って思ったら、なんだかすごくうれしくなりましたね。しかも、そうやって私がワーって気持ちよく歌ってると、聴いてくれてる人もみんな気持ちよさそうにしてくれるんです。笑顔で、イェーイ!みたいな(笑)。その楽しい感じがすごい伝わってきて、ライブもどんどんパワフルになってきてる感じがしてます。本当に、その5周年ライブから。

──勢い付いてますね。

「ユリゴコロ」のお話をいただいてから、ずっと走り続けてます! 復活と5周年の一発目ってことで、このシングルもスタッフさん含め、みんな気合が入ってるし。こんな大きなタイアップの機会をいただいて、あとはどれだけこの曲の魅力を伝えて広めていけるか……がんばらなきゃいけないですね。

──映画の試写はもう観たんですか?

はい、まさに昨日。全部見終わって「ミチシルベ」がエンドロールで流れたときは、自分で言うのもあれですけど、最高の流れで感動しました。監督が作った映像と私の楽曲が1つになって、素晴らしい形で「ミチシルベ」が輝いてたなって。映画のストーリーや結末は話せないんですが、最後、この曲の存在が何か光が射し込む感じになっていたらいいなって思います。

Rihwa「ミチシルベ」
2017年9月20日発売 / TOY'S FACTORY
Rihwa「ミチシルベ」

[CD]
1296円 / TFCC-89626

Amazon.co.jp

収録曲
  1. ミチシルベ
  2. THE GATE

Rihwa 5周年記念全国ツアー Hi! Five! Live! Tour

~Welcome to Rihwa Cafe~
  • 2017年11月10日(金)広島県 HIROSHIMA BACK BEAT
  • 2017年11月11日(土)岡山県 城下公会堂
  • 2017年11月12日(日)鳥取県 LIVE HOUSE BEXX YONAGO
  • 2017年11月23日(木・祝)新潟県 ジョイアミーア
  • 2017年12月10日(日)宮城県 retro Back Page
~Get back from REALITY~
  • 2017年12月23日(土・祝)福岡県 ROOMS
  • 2018年1月7日(日)大阪府 umeda TRAD
  • 2018年1月11日(木)愛知県 名古屋SPADE BOX
  • 2018年1月14日(日)東京都 WWW X
  • 2018年1月21日(日)北海道 札幌PENNY LANE24
映画「ユリゴコロ」
2017年9月23日(土・祝)より全国ロードショー
Rihwa(リファ)
Rihwa
札幌出身の女性シンガーソングライター。中学卒業後にカナダに留学し、滞在中に音楽に目覚める。帰国後より地元のライブハウスなどで活動を始め、インディーズでシングル3枚とアルバム1枚をリリースする。2012年7月にシングル「CHANGE」でTOY'S FACTORYからメジャーデビュー。2014年2月には三浦春馬主演ドラマ「僕のいた時間」の主題歌となったシングル「春風」を発表した。同年4月に1stアルバム「BORDERLESS」をリリース。2016年1月には「ダイハツ キャスト スタイル」のCMソングとして高橋優の「明日はきっといい日になる」をカバーし、シングルとして発表した。2017年2月からは声帯ポリープの手術のため、約3カ月にわたり活動を休止。7月、デビュー5周年記念アルバム「Rihwa The Singles」のリリースと札幌および東京でのワンマンライブで活動を本格再開し、9月に映画「ユリゴコロ」主題歌のシングル「ミチシルベ」を発表した。