音楽ナタリー Power Push - PrizmaX

転機を経て“第2章”へ アップビートに乗って上るステップ

ファンの方のことを頭に浮かべて書いた

──そして、「春空」は……。

有希 あ、「春空」いっちゃいます? これ、作詞したの……僕なんですよねえ。

ウィン はい、「春空」はバラードです! 終わり!(笑)

有希 待って! あの詞に込められているのは……!

一同 あはははは!(笑)

ウィン 「春空」は僕が曲を書いて。歌詞を日本語詞にすることになったので、有希にお願いしたんですよ。ティムも歌詞を書くけれど、彼が書くのは英語詞だし。

福本有希

有希 オファーをもらったのは冬だったんですけど、冬でもなんでも春の歌詞を書けるのが作詞家ですからね。一聴すると恋愛の歌に思えるかもしれないけど、ここに出てくる「あなた」は恋人だけじゃなくて、家族であったり友達であったり……聴く人によって変わるような表現にしたつもりです。僕はファンの方のことを頭に浮かべて書いたんですよ。春は卒業や別れのシーズンだけど、その先にある出会いみたいなものをイメージして書きました。

ウィン ティムは歌い手だから、詞を書くときに言葉の響きを考えるんですよ。発音のことも考えて言葉を選んだりもしてくれるんですけど、有希は歌手ではないじゃないですか。そういったこともあって、少し「大丈夫かな?」なんて思いもあったんですけど、いざ歌ってみたら案外すっと自分の中に歌詞が入ってきました。ファンの方を見ながら歌っているとすごく感情も入るし、今は歌いやすさを身に染みて感じています。

──「Let's prove it!!」はサッカーJ2・モンテディオ山形のブランド「M-5」のテーマソングにもなっているさわやかなナンバーです。

ウィン これは僕ら5人の走っている道を描いているような曲で。「UP<UPBEAT」は僕らの中では挑戦的なナンバーだったりするんですけど、この曲はみんなに受け入れてもらいやすい曲調だと思う。

有希 先ほど僕らは仲がいいんですっていう話をさせてもらったけれど、この曲ではその仲のよさを振り付けでかなり打ち出してます。肩組んじゃったりとか(笑)。「証明しよう」っていうタイトルの曲だけど、そういった意味でも僕らの仲を“証明”できる曲ですね。

チーム力、上がっているよね

──3月14日には、AiiA Theater Tokyoよりさらに大きい赤坂BLITZでのワンマンがあり、とても盛り上がりましたね(参照:PrizmaX「ホリックがいるから」感謝伝えたホワイトデーのBLITZワンマン)。このライブを終えての思いを教えてもらえますか?

ウィン もう純粋に楽しくて! 音楽が好きだなって改めて思ったし、ホリックがいてよかったなって。そんなことを心から思えたライブでした。

島田翼

 まさに“Live”というか、生きてる!って感じがしたよね。夢の世界にいるようでした。

ティム AiiA Theater Tokyoでのライブには「Level 1」というタイトルが付いていて、今回の赤坂BLITZはそのさらに上のステップへ行くという意味で、公演名は「Level 2」。実際にいろんな挑戦がありました。その挑戦をどうやってクリアしていこうかということを短い期間の中で考えて、本番ではクリアできたと思います。

大樹 今回、「Level 2」の具体的なテーマとして「パフォーマンスを見せよう」というのがあったんです。「Level 1」ではバラエティ色の強いトークコーナーがあったりもしたけど、今回はそういうものはナシ。……だったんですけど、本番中に着替えで一旦ハケたとき、ウィンが「これ、パフォーマンス見せてばかりで、ホリックを置いてけぼりにしてない?」って発言して。そこから5人で「少ししゃべって、もっと巻き込むようにしようか」と話し合って、短いMCを入れたんです。スタッフさんに怒られるやろうなとも思ったけど、そこで臨機応変にできたことはよかったと思ってます。

ウィン 自分たちでいうのもアレだけど、5人ともホリックのことをちゃんと見れていたよね。

──熱さの中に冷静な判断力も持てていたんですね。

ウィン あうんの呼吸が取れるようになったなって思いました。5人をつなぐ糸が見えたような感覚で。

 チーム力、上がっているよね。

──見せ場の1つにダブルダッチがありました。かなり難易度の高い技に挑んでいましたよね。

大樹 1月に入ってから週1のペースで先生に教えてもらって、あとはずっと自主練をしていました。実は本番当日に何度かリハーサルをする中で、初めてノーミスの演技に成功したってくらいの成功率だったんです。本番はちっちゃいミスがあったけど、大成功といえる結果だったと思います。

──クライマックスに5人だけで決めたのはなんという技なんですか?

 「ワールド」っていう技ですね。ワールドは流れている音を無視して自分たちのリズム感でやるから最初ライブハウスの音の大きさに対応できなくて、リハではミスもあったんです。でも本番は、みんな冷静になってできました。

ウィン 5人で1つの演技をするのが、学生時代の部活みたいでした。チームとして最高の演技ができたと思っているし、結束も生まれたから、今回の結束が僕らの本業である音楽活動にもつなげていけるんじゃないかなって思います。

ニューシングル「UP<UPBEAT」/ 2016年4月6日発売 / SDR
ディスコ盤 / 1080円 / ZXRC-1055
チーク盤 / 1080円 / ZXRC-1056
アフロ盤 / 1080円 / ZXRC-1057
ディスコ盤収録曲
  1. UP<UPBEAT
  2. Pleasure
チーク盤収録曲
  1. UP<UPBEAT
  2. 春空
アフロ盤収録曲
  1. UP<UPBEAT
  2. Let's prove it!!
PrizmaX Level3 東名阪ツアー Only summer days~スぺトロボール~
2016年8月20日(土)愛知県 SPADE BOX
2016年8月21日(日)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
2016年8月27日(土)東京都 ステラボール
PrizmaX(プリズマックス)
PrizmaX

黒川ティム、森崎ウィン、清水大樹、福本有希、島田翼の5人からなるダンス&ボーカルユニット。スターダストプロモーションに所属する音楽集団「EBiDAN」の“兄貴分”として活動する。2013年3月に1stシングル「Mysterious Eyes / GO!」でCDデビューした。2015年9月にリリースされた6枚目のシングル「Lonely summer days」はオリコン週間シングルランキングで7位を獲得。同年12月に東京・AiiA Theater Tokyoにてワンマンライブを開催し、この公演を成功に収める。2016年4月に7thシングル「UP<UPBEAT」を発表。表題曲は日本テレビ系「バズリズム」のオープニングテーマ、およびテレビ東京系「プレミアMelodiX!」のエンディングテーマとして使用されている。