家族を1人失うみたいな感じ

──1月1日のツアーファイナルをもって奥仲さんが卒業するわけですが、このフライトではPASSPO☆の楽曲を全部披露すると伺いました。

根岸　やります。60曲くらいあるんですけど1曲1曲が9人で歌える最後になりますから。そう考えると全曲できることはうれしいです。

──体力的なところは心配してます？

玉井　かなり心配してますよ。長丁場になるので、集中力を切らさないようにしたいと思います。

──ツアーファイナルという位置付けのフライトですけど、内容盛りだくさんでお正月の特番を観てるような気持ちになりそうですね。

根岸　ただ会場は大きいから、そこにお客さんがたくさんいる風景がまだ想像できないんですけどね。

──そんなに大きな会場で奥仲さんと最後のフライトを行うわけですけど、やっぱり笑って送り出してあげたいですか？

根岸　そうですね。ボロボロ泣きながら笑ってるみたいな（笑）。そんな絵が今は浮かびますけど。

玉井　私も今からいろいろと1月1日のことを想像しちゃうんですけど、なぜか楽しみでしかなくて。まこっちゃんの卒業に関してはもちろん前向きな気持ちで背中を押してあげたいんですけど、やっぱり5年も一緒にやってきた人がいなくなるって家族を1人失うみたいな感じがして。正直、悲しいですよ。でもこの日が来ることは楽しみ。バックバンドのThe Grand Crewのみんなもいるし、私たちだけのバンドの時間もあるし、みんなと、そしてまこっちゃんと、そんな時間を共有してるところを想像したら楽しみで仕方ないんですよ。

根岸　1月1日は私たちの5年間の中からいいところだけを集めた最高の日になると思います。“いいとこ取り”です！

──PASSPO☆の5年間の集大成を見せると。

根岸　そうですね。

玉井　気合い入れ過ぎて最初のほうで体力使い果たしちゃうかも（笑）。

会場をまこっちゃんへの愛で埋め尽くす

──奥仲さんが卒業したあとのPASSPO☆って現段階で想像できますか？

玉井　まだなんともって感じです。新メンバーが入るのかどうかも何も言われてませんし。でももし入るとしたら構えることなく迎えてあげたいです。私たち、5年間もこんなに濃い生活をしてきちゃったから、新しく入ってくるような子がいたらきっと私たちにあわせるのが大変だと思うんですよ。まあ、誰も入れずにこのままいくのであれば、8人で新しいPASSPO☆としてがんばっていけばいいだけの話だし。私たちはどっちに転んでももう覚悟はできてるんですよ。

──ただPASSPO☆ってここまでメンバーを増やさずに活動してきたから増えるっていうのがあまり想像できなくて。

玉井　そう。私たちもできない。

──でも多かれ少なかれ、アイドルグループって新しいメンバーを定期的に入れて新陳代謝を図ったりしてますよね。

根岸　モーニング娘。'14さんとかはそうですよね。

──同じことがPASSPO☆に起こるとは不思議と思えないというか、ピンとこなくて。

根岸　どちらにしろ2015年は必ず変化があると思います。まこっちゃんが抜けたあとのPASSPO☆がどうなっていくのかまだわからないですけど、絶対にいい方向に進めるように私たちも覚悟を決めて進んでいきたいなと。

玉井　ツアーの最中もまこっちゃん推しのパッセンジャーから何度も相談されたんですけどね。「俺、これからどうしたらいい？」って言うんですよ。いろんな人たちがこれからのことを考え始めているんだなって思って。ツアーで「TRACKS」を歌ったときも泣いてる人が何人もいましたし。メンバーも泣いちゃってね。やっぱり覚悟できてても涙って出てきちゃうんですね。

──ツアーファイナルはいろんな人たちの思いとか愛情でいっぱいのフライトになりそうですね。

根岸　まずは1月1日の大切な日に会場をまこっちゃんへの愛で埋め尽くしたいですね。「TRACKS」はそのための曲だと思っています。そして1月1日以降はグループとしてさらに先へと進んでいきたいです。