音楽ナタリー Power Push - ORANGE RANGE

初の47都道府県ツアー最終地に向けて

ライブが日常と直結するようになった

──ORANGE RANGEの皆さんは、ライブのMCでよくお客さんの年齢層を聞いてますよね。毎回驚くんですけど、子供からご年配の方までいらっしゃって。なんでこれほど幅広い層に支持されているんだと思いますか?

HIROKI それが自分たちでもわからないんですよね(笑)。俺たちがデビューした頃に生まれたような、女子高生とか来てるもんね。でも、聴いてほしい世代を絞って曲を作ったこともないんです。

YOH ないよね。そういう形で曲を作る人もいるけど、俺らはやりたくないんで、マイペースにやってます。その結果、聴いてくれる人が自然と増えていった感じ。

HIROKI(Vo)

HIROKI 「付いて来い!」っていう感じでもないし、かと言ってお客さんを置いてきぼりにするわけじゃない。いいバランスなんじゃないかな。何をやってもORANGE RANGEの音楽になる自負があるから、自由にできてる。あとライブで観るにはちょうどいいバンドかもしれない、レンジって。

──と言いますと?

HIROKI 別に緊張して聴くような音楽でもないし、知らない曲でもノリで楽しめるところがある。

──確かに音楽性の振り幅も大きいし、間口も広いですよね。

YAMATO そうそう。あとライブだと、“素のORANGE RANGE”が観られるんですよね。音源だけだと知ることができないメンバーのキャラクターやプレイスタイルもわかる。あとライブを観て「音楽っていいな」とか「バンドっていいな」とか思ってくれることがあったら、僕たちがステージに立ってる意味があるのかなとも思うんです。ORANGE RANGEに限らず、音楽にはいろんな力があるんだよっていうのを、ライブで伝えていければいいなとは思ってます。

HIROKI YAMATOはそうなんだ。俺は、逆にいろんなことを無責任に考えるようになってきてる(笑)。

──無責任ですか?

HIROKI なんか年々、誰かのために歌うっていう考えは極力排除していこうかなって思って。昔はライブ中に「俺、今楽しそうに映ってるかな。お客さんに楽しんでもらえてるかな」とか考えながら俯瞰で自分を見てる瞬間があったんですよ。でも、今は考えすぎないようにしてる。自分が楽しければ、その思いがお客さんに伝わるだろうし。ステージに上がることも特別なことじゃなくて、日常と直結するようにもなった。肩に力が入らなくなったかな。

YAMATO(Vo)

YAMATO それはあるね。だってステージに立って、お客さんの顔色を伺ってばかりだと自分が保てないから。自分が楽しくないと伝わっちゃうし、ライブも面白くなくなる。それに、俺緊張したことがないんです。直前までは緊張してるけど、出るとスイッチが入る。

YOH それって、ポジションによるかも。俺は毎回ライブは楽しいけど、重圧がある。体力的にも消耗するし、バンドを支えないといけない。プレッシャーに飲み込まれないように、メンタルも体力も鍛えるようにしてる。結局、ステージに立つときの思いはみんなそれぞれ違うんだよね。

RYO 低音を担う分、俺もYOHみたいなプレッシャーはあるかな。俺がブレちゃいけないっていう。でも、MCとして煽るところもあるし、ライブ中に切り替えてます。

NAOTO 俺はけっこうふわふわしてるなあ(笑)。ステージに出たと思ったら、終わっちゃったみたいなことが多い。お客さんとかボーカル3人の動きを見てるだけでも楽しめるし。どこか客観的にやってるところはあるんでしょうね。デビューしたての頃はそんな余裕はなかったけど。

──それぞれ違う気持ちやスタンスでライブに臨んでいるけど、ステージに上がるとそれぞれの持ち味が生かされるんでしょうね。絶妙なバランスで成り立っているというか。

NAOTO それはありますね。

地元ライブは恥ずかしい

──さて、ツアーの最終公演は皆さんの地元で開催されます。「au ビデオパス」での生配信も決まっていますし、ひと際盛り上がりそうですね。

RYO はい。「縁盤」に参加してくれたゲストの方々が来てくれます。当日は、沖縄限定のコラボを楽しみにしてほしいですね。

──ちなみに沖縄でライブをするのとほかの地域でライブするのは違いがありますか?

NAOTO(G)

NAOTO いっつも恥ずかしい。

YAMATO うん、俺も恥ずかしい。

NAOTO 絶対親が来るし……それを意識しすぎて、いいライブができた試しがない(笑)。来るなって言っても、席に座ってるのが見えるし。

YAMATO 親が来るライブだけは、下ネタが急激に減りますからね。

HIROKI 俺、親が来ても関係ないや。いつもと違う様子のメンバーを見て面白がってるくらい。「親来てふわふわしてんなー」って(笑)。まあ、沖縄だとカチャーシーをレクチャーしなくても、みんな知ってたりするっていうのはあるよね。

YOH ホーム感もあるし。いろんな意味で、いつもと違うORANGE RANGEが観られますよ。

NAOTO それは事実だ(笑)。

RYO 15周年だからっていう気負いは特にないんだけど、実は沖縄公演の沖縄市民会館って、YAMATOが入ってから初めてライブをやった会場と同じ敷地なんだよね。

NAOTO そうなんです。

RYO だから、出発点とも言える場所に近いハコに、15周年ツアーで戻ってこれるのは感慨深い。

NAOTO うん。原点回帰みたいな感じだね。

ORANGE RANGE
au presents「ORANGE RANGE LIVE TOUR 016-017 ~おかげさまで15周年! 47都道府県 DE カーニバル~」
2017年3月20日(月・祝)
沖縄県 沖縄市民会館 大ホール

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ORANGE RANGE(オレンジレンジ)

沖縄出身・在住の5人組バンド。中学の卒業パーティをきっかけに結成される。2001年に現在のメンバーがそろい、地元・沖縄にある米軍のライブハウスを中心に活動を始める。2002年2月にミニアルバム「オレンジボール」をインディーズから発表。以後、沖縄以外でのライブも頻繁に行うようになり、2003年6月にシングル「キリキリマイ」でメジャーデビューを果たす。続く2ndシングル「上海ハニー」がオリコン週間ランキング5位を記録。その後も「ロコローション」「花」「ラヴ・パレード」「キズナ」など、数々のヒットを飛ばす。2010年7月に自主レーベル「SUPER ((ECHO)) LABEL」を設立し、10月にアルバム「orcd」を発表。2012年2月にはSPEEDSTAR RECORDSと提携を開始し4月にアルバム「NEO POP STANDARD」を、2015年8月にはニューアルバム「TEN」を発表した。2016年7月に結成15周年を記念したコラボベストアルバム「縁盤」をリリースし、9月から初の47都道府県ツアーを開催中。