白石＆生駒が考える「センターポジションのルール」

──さて、ここからは「ガールズルール」で初めてセンターポジションを担当する白石さんと、デビューシングル「ぐるぐるカーテン」から前作「君の名は希望」までの5作品で同じくセンターに立っていた生駒さんに、乃木坂46における「センターポジションのルール」を聞けたらと思います。

生駒　センターのルール……なんだろうね？

白石　特にこれっていうことが決まってないんですよ。難しいね。

生駒　うち的には、センターは周りのメンバーの色も出さなきゃいけないし、でも自分も目立ってガンガンいかなきゃいけないと思っていて。なんだろう、陰に隠れないってことかな。不安になっちゃうこともあるけど、せっかく真ん中にいるんだし、自信を持って堂々と立ちなさいってことじゃなかなと思うんですけど。

白石　私はセンターとしての経験がまだ少ないから、わからないことが多いんですけど……生駒ちゃんとちょっとかぶるんですけど、みんなで楽曲を作っていくわけだから、自分のポジションも大事だけど周りの子もしっかり見て、みんなのいいところを出しつつ自分もがんばれたらなって。でも難しいよね、そのバランス感だったり立ち位置だったりって。

生駒　難しいね。あと、みんなが行きにくいところにまず最初に突っ込んでいかなきゃいけないし。

──とは言いつつも、生駒さんは最初にいきなりセンターですと言われたときからそう考えられたわけじゃないですよね？

生駒　そうですね、最初は（自分がセンターに立つという事実が）ありえなかったから。センターとして名前を呼ばれたときも、生田と生駒を間違えて言ってると思ってたし、そのあとも毎回毎回なぜ自分がここにいるのかわからないままセンターに立っていたので。で、そこに立っていると、ファンの方からいろんな言葉や思いをぶつけられるわけで、いろいろ思うこともいっぱいあったけど……でもそれはもう仕方ないことなのかなって。だからそのぶん、最初の頃よりもメンタルが強くなりました。

センターが変わったらその人の雰囲気でいいと思う

──最初に生駒さんがセンターになったことで、きっと今までの乃木坂46のイメージというものができあがったと思うんです。それが1年続いて、しっかりした基盤ができたところで白石さんが新たにセンターになりました。全体のイメージは変わるかもしれないけど、だからといって生駒さんがセンターに立ってみんなと築き上げてきた乃木坂の芯の部分は変わらないと思うんですよ。

生駒　うん。センターが変わったら、その人の雰囲気でいいと思うんですけどね。だってせっかく変わったんだから、その人の色を出していかないと。

──例えば今後、3人目、4人目のセンターが出てきたとしても、その子の色を生かしつつも軸にある乃木坂46の色は変わらない。グループとしてそれだけの個性が確立されたんでしょうね。

生駒　なるほど……そういうのって、うちらより見る側のほうがわかるのかな。

白石　うん、そうだね。自分たちのことはそこまで客観的になれないんで。私自身も初めてセンターになって、まだこれからって感じですし。CDが発売されていろんなメディアに出させていただくうちに、いろいろ変わってくるんじゃないかなと思います。

強くならないとセンターは務まらない

──なるほど。そもそも白石さんはこれまで、センターになってみたいと思ってましたか？

白石　ずっと2列目で、しかも同じような立ち位置だったので、たまにはちょっと違う場所にも行ってみたいなとは思ってました。だから1つ前のラインにも踏み出してみたいとは考えてたんですけど、自分の頭の中にはセンターっていう文字はなかったですね。

──白石さんの過去の発言を見てると、「やっぱりセンターは生駒ちゃんにしかできない」って何度か言ってるんですよ。

白石　言ってますね。

──だからそう言っていた人がセンターになったとき、何を思ったんだろうと気になったんです。

白石　私はずっと2列目なんだろうなと思ってたから、選抜発表のときに自分が呼ばれたときは不安で不安でしょうがなかったです。今後どうなるんだろうって。私、メンタル弱いですし。でも弱いぶん、センターになって自分に自信を付けたい、強くなりたいなと考え方を変えて。レコーディングをして、PVも撮って、少しずつ自信が付いてきたので、もっと強くなりたいですね。じゃないとセンターは務まらないと思うので。

生駒　メンタルがやばくなったら、いつでもおいで。センターのつらさはわかってるから。

担うっていうことはただ踊ってりゃいいっていうわけじゃない

──生駒さんというセンター経験者がいるぶん、白石さん的にも心強いと。

白石　そうですね。生駒ちゃんはずっとそういうことを経験してきたんだもんね。

生駒　最初は「センターって何？」って全然理解できなかったから、ただ一生懸命やるしかなくて。でもまだ始まってもないのに、いろんな人からいろいろ言われて……今考えるとすごく不思議なんですよ。1回やってダメだったら何か言われても仕方ないんだけどね。で、やってるうちに少し気持ちに余裕が出てきたら、周りのことが見えるようになったし、もっとこうしたほうがいいとか考えられるようになりました。すごく大変なポジションだと思います。自分で言うのもなんだけど、マジで大変。

──そのセンターを目指してるメンバーも中にはいると思うんです。

生駒　センターだから「やった！ 目立つ！」っていうだけじゃないので。もしセンターになりたいっていう人がいるのであれば、そういうことも知ってほしいなと。そのときは、一緒に戦うから。

──よく生駒さんが言っている、そこに立つ覚悟がないと務まらないっていうことですね。

生駒　うん、本当に務まらない。

白石　そうだね、そんなに甘くないと思います。