ナタリー×WOWOW ミュージックスタイルJAPAN PowerPush - 東京スカパラダイスオーケストラ

「Walkin'」ツアーファイナル WOWOW連動インタビュー

命がけでエンタテインメントしなきゃいけない

──オープニングも衝撃的でした。客席から登場してステージに上がる姿が非常にカッコよかったです。

川上 ちょっとプロレス的ですよね(笑)。

 移動中のバスの中で新日本プロレスのビデオを観てましたからね。

インタビュー写真

NARGO それで盛り上がって「これプロレス入場したら最高だよね」とか言いながら。

茂木 燃える闘魂!(笑)

加藤 昭和の頃のプロレスって、全国民を巻き込んで、それこそ振り切り度がハンパないですからね。血を流しながら試合してるのをゴールデンタイムで放送していて、それをサラリーマンの人がワーッて熱狂して観ているっていう。無茶苦茶だと思うんですけど(笑)、そういうの観てて、あの頃のエンタテインメントに負けちゃいられないっていうか、今の音楽も小さくまとまっている場合じゃないな、命がけでエンタテインメントしなきゃいけないなって、そう思ったんですよね。

茂木 そうだね。もっといけるぜって示したいね。

お客さんとのキャッチボールがスカパラの財産

──スカパラに、クールな大人のバンドというイメージを持っている人もいると思うんですけど、改めてこのライブの映像を観ると、皆さん全員めちゃめちゃ熱い人たちなんだっていうのを実感します。

インタビュー写真

加藤 ここ何年かで、より熱い感じになってきたんじゃないかな(笑)。もうカッコつけてる場合じゃないっていうか。

 確かに写真とかで見ると、やっぱりみんなスーツ着てるし大人っぽいイメージはあるかも。だからこうやってWOWOWの放送を通して大勢の人にライブを観てもらえることはすごくうれしいことですね。

──今回オンエアされるのはツアーの最終公演ですが、やはりファイナルならではの“気合”みたいなものはありましたか?

 そうですね。ただ今回のツアーは始まった頃から「なんかこれ最終日みたいですね」って言われていて(笑)。毎回毎回やりきってたんで、僕らも「最終日はどうなっちゃうんだろう……」って思ってましたね。

茂木 個人的にはいつもの東京よりもお客さんの一体感が圧倒的に強かった気がして。谷中さんが「みんな両手を挙げろ!」「肩を組め!」って言ったときに、みんな思いっきり肩を組んだのを観て「これはいつもと違うな」って感じたからね。やっぱり我々のファイナルに向かう意気込みを感じてもらえたんだなっていうのはすごく思った。

──ライブを観ていて、お客さんだけでなく、メンバーの皆さんがステージの上ですごく楽しんでいるという印象を受けました。

インタビュー写真

北原 毎回それはありますね。

谷中 年々自由になってますから。

NARGO それはやっぱりスカパラの基本かもしれませんね。やっているメンバーが一番楽しんでいるっていう。それが伝わるとみんな笑顔になるから。

谷中 さっきGAMOさんが「試合みたいだった」って言ってたけど、ライブ中はバンバンってシュートを打ったり、お客さんに「ここで蹴りこんでくれ!」って言ってみたり。みんな一緒にゲームしている感覚になるんですよ。お客さんとキャッチボールできるようになった。それが今のスカパラの一番の財産だなって思います。

MUSIC STYLE JAPAN

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東京スカパラダイスオーケストラ

WOWOWライブ
2012年8月19日(日)22:45~
2012年9月22日(土・祝)25:00~

東京スカパラダイスオーケストラ
(とうきょうすかぱらだいすおーけすとら)

NARGO(Trumpet)、北原雅彦(Trombone)、GAMO(Tenor sax)、谷中敦(Baritone sax)、沖祐市(Key)、川上つよし(B)、加藤隆志(G)、大森はじめ(Per)、茂木欣一(Dr)からなる9人組バンド。1989年11月にインディーズでアナログ盤をリリースし、その本格的なサウンドと独自のスタイルが話題を集める。1990年4月にシングル「MONSTER ROCK」でメジャーデビュー。以降メンバーチェンジを重ねつつ、2008年7月より現在の編成となる。スカをルーツに多彩なジャンルを取り込んだ豊かな音楽性は国内外のオーディエンスから高い評価を獲得。国内はもとより、ここ数年はヨーロッパを中心に世界各国でライブを行い、日本を代表するライブバンドとしてワールドワイドな活躍を続けている。2012年3月には16枚目のオリジナルアルバム「Walkin'」をリリース。同年9月に東京・新木場STUDIO COASTでイベント「トーキョーナイトクルージング」を開催する。