「MASHROOM 2018」では出る杭を打っていきたい気持ちも（山中）

松本　グランプリが出なかったとき（2014年開催の「MASH FIGHT vol.3」）もありますからね。あの「該当者なし」の発表は衝撃だった。檀上でそう言った鹿野さんの状況に対して引いてしまったもん。俺らそのときゲストだったんですけど、「どんな顔でオーディションバンドたちに挨拶をすればいいんだ……」って。でも、みんながそれに納得してる感じも一方ではあった。

山中　いや、会社への信頼感がすごく高まった出来事だったよ。俺らにとっては、毎年オーディションをやって、必ず誰かしら取らなきゃいけないスタンスだと困るって言うか。しぶしぶ選んだようなレベルの後輩が入ってこられるのはね。

石原　その「該当者なし」のとき、僕の友達も出場してたんですよ。でも、それでよかったのかなって。自信持ってないバンドじゃ、説得力もないと思うから。

松本　確かに、あれで「MASH A&Rはこういう感じですよ」ってのが俺らもわかったし、オーディションを受ける側に対してもいい証明になった気がする。

山中　そう。「受けてやる！」って思いが高まったバンドもいるやろうし。

松本　いいですよね、オーディションって。それがきっかけで書いたことない明るい曲を書いてみたりできるし、新しい試みに対して否定的な意見が生まれたとしても、踏み込む勇気が大事で。大人の評価を聞くのはちょっと怖かったけど、やっぱり俺はやってみてよかったですよ。

石原　そうなんですね。自分たちのオーディションの動画をあとで観たけど、超ヘタクソでした（笑）。でも、可能性を感じて選んでくれたり、現場でしかわからない熱量が伝わったのかなって。いずれにしろ、これを原点として次のステップに行けるように努力するだけです。俺だって、オーラ出せるようになります！

山中　石原は垢抜けるのすごく早いよ。オーディションからここまでを見てると。

松本　わかる。第一印象は「こいつ、ライブ中にめっちゃ足開くなあ」だけだったけど、それが思い出せんくらいになってるもん。オーラも出てきたし、1年でいろいろ吸収したんだなって。

石原　本当ですか!? 今年の8月に上京したけど、家からほとんど出てないです。アニメ観たりしてます（笑）。

山中　予想だけど、石原とはこれから遊ぶと思うで。

石原　ぜひ遊びたいです。俺はお兄ちゃんが欲しかったんで。

山中　がっついてくれる後輩って、最近なかなかいない。いくら先輩が怖くても行かんと！ 俺らもSiM先輩には1年間挨拶しに行ってたで（笑）。そういう関係ができて、また成長すると思うしね。とか言いつつ、「MASHROOM 2018」では出る杭を打っていきたい気持ちもあるけど。

石原　うわー！

山中　「MASHROOM」のときは「全員潰す気でやろう！」って、メンバー4人で毎回言ってるよ。MASHのバンドってみんな方向性が違うし、そこで成長した“今”を確認し合いたい。俺らが一番兄貴になるから、後輩のステージを全部観て、いろいろ話したりして、刺激も受けたい。

松本　MASHって家族っぽいと言うか、オーラルとフレデリックが初年度からすごくあったかい空気感を作ってくれたじゃないですか。でも、ライブになった途端に“大魔王”が参上するんでね（笑）。俺らは次男ポジションだけど、やっぱり勝負したい。下剋上も狙いながら。

石原　今年の夏は初めてフェスにも出させてもらって、悔しい思いもしたけど、その経験をどう「MASHROOM」で見せられるかですね、僕らは。楽曲に自信はあるので、その日一番いい演奏をしたいです！

山中　楽しみにしてるで。