3人くらいがいいバランス

──アルバムのDISC 2には、まらしぃさんのライブと縁のあるアーティストとのコラボ曲が収められています。まずIKUO（B）と淳士（Dr）とのコラボ曲ですが、メチャクチャロックな曲調になりましたね。

昨年、アルバム特典用音源のためセッションさせてもらったんですが、お二人のプレイが本当にすごいんです。それに僕に対していろいろ気さくに話しかけてくれて。淳士さんには「専門的な音楽の知識がないけど、たまに知ったかしなきゃいけないときにどうしたらいいですか」って相談させてもらったんですけど、すごく親身になっていただいて「僕もそうだったよ」って声をかけてくれたんです。メチャクチャいい人でした。

──音源はどのように作ったんですか？

僕が入れたピアノのデータと、打ち込んだドラムのリズムパターンをまずIKUOさんにお送りして。IKUOさんにドラムパターンを整えてもらったうえで、ベースを乗せてもらってデモにして、それをもとにスタジオでレコーディングをしました。特に淳士さんのドラムはすごく勢いがあって

──logical emotionの編成もベース、ピアノ、ドラムの3つですが、まらしぃさんとしてはこの3つの楽器のトリオが一番しっくりくるんですか？

ピアノってメロディもバッキングもできる楽器なので、言ってしまえばギターとボーカルを1人で担ってる感じなんですよね。であるならばそこにベースとドラムを入れるのがちょうどいい編成なんじゃないかと思ってます。それに3人くらいで和気あいあいとやるのが僕としてもすごくいいバランスなのかなって気はしてます（笑）。

──DISC 2の3曲目はまらしぃさんのコラボ相手としておなじみ、尺八奏者の小湊昭尚さんとのコラボ曲「bamboo flutter」が収録されています。

野音でやった「まらフェス」でも演奏させてもらった曲なんですけど、せっかくなのでCDにも入れたくてお願いした曲です。ピアノと尺八の相性ってメチャクチャいいし、尺八は吹き方によってはものすごくエモい楽器にもなるんです。「bamboo flutter」は激しい曲調なので尺八の情熱的な側面と、小湊さんの息使いにも注目してほしいです。

ピアノという楽器をどう魅せていくか

──DISC 2の4曲目「Re」は、DISC 2で唯一まらしぃさんのピアノがソロで入っている曲です。

ソロなんですけど、ピアノの音をいろいろいじっている、ちょっと挑戦的な曲になっています。ピアノの音を加工するのをいつかやろうと思ってたんですけど、これまでなかなか踏ん切りがついてなくて。今回のアルバムのDISC 2に入れるんだったらアリだなと思ってやってみました。

──作ってみていかがでしたか？

結果的にハマってよかったです。うれしい反面、ちゃんと仕上がってホッとしてますね。「Re」を作るに当たっては、maras kとしての活動でご一緒させていただいているkors kさんとかにも相談させていただいて。自分1人の力では完成しなかった曲なので少し特別な感じがしています。

──今後、こういう試みの曲が増えるんでしょうか？

要所で1つの武器として使えるようになるにはまだ勉強不足なんですけど、ピアノという楽器をどう見せていくかはこれからも考え続けていきたいです。

胸を張ってオリジナル曲をビルボードで

──5月には東阪のBillboard Liveでワンマンライブをすることが決まっています。

僕からしたら“聖地”みたいな会場でのライブですから、今から背筋が伸びる気持ちでいます。素敵な会場でやらせてもらうので、いつもと違って少しカッチリした格好を用意しとかないといけないですよね（笑）。ただこういう会場でライブをすることができるってすごく幸せなことですし、今回はカバーももちろん演奏しますけど、胸を張って自分のオリジナル曲を弾きたいなって思ってるんです。

──先月ツアーファイナルを迎えたmaras kのツアーは、スタンディングで楽しむライブでしたが、今回のワンマンはまた違った楽しみ方ができるライブになりそうですね。

皆さんお酒でも飲んで、いい感じに酔いながら観てほしいと思ってます。会場がどこであれ、僕にとってライブは楽しむ場所であり、皆さんに楽しんでもらいたい場所でもあることは変わりないので、いつも通り楽しめるライブにします。