大人なルーチェを見せられる

──今回のシングルのカップリング曲の1つ「恋のprologue＊」は黒崎真音さんが作詞したバラード曲です。先日黒崎さんのラジオ番組「黒崎さんち」にルーチェのメンバーが出演されていましたが、この曲についての話はされましたか？

桧垣　タイトルにアスタリスクを付けた意味を聞いてみたら「ルーチェちゃんらしく華やかになるから付けた」とおっしゃってくれて。ルーチェのことをいろいろ考えて作詞してくださったんだな、とうれしくなりました。

──ライブではまだ披露されていないんですよね？

宇佐美　まだですね。バラードなのに、けっこうがっつり踊る曲なんですよ。ルーチェにはこういう曲がなかったのでどんな振りになるのか想像が付いてなかったんですけど、ルーチェらしさを残しつつも、今までとは違った大人な部分を見せられるダンスで。1つひとつの振りがバレエのようにゆっくり流れる動きになってるんです。ルーチェの表現力を1段階上げてくれる重要な曲だと思っています。

桧垣　今まで私たちが歌ってた恋の曲って等身大の女の子が主人公の恋愛ソングが多かったんですけど、「恋のprologue＊」はもっと大人な女性の曲で。歌詞にも「笑顔の先は誰を見てるのかな」といった切ないワードがあって、ライブ中は歌詞に合わせて表情を変えるので、そこにも注目してほしいですね。

──もう1つのカップリング曲「Treasure」はRayさん作詞のアップテンポなナンバーです。

錦織　Rayさんのラストライブ「RAYVE FINAL」で歌わせていただいたんですけど、そのときの振り付けとは別の振りを今回いーちゃんが付けたんです。

板山　「Treasure」は仲間と未来へ駆け抜けていくような歌詞の曲なので、メンバー間でのアイコンタクトをたくさん取れるようにしました。ほかにも円陣を組んだり、だるまさんが転んだをやったりと、面白い要素を詰め込んで。ルーチェの仲のよさを見せたいなと思って振りを作りました。

宇佐美　ファンの方から「観ててすごい楽しい」と言ってもらえました。

錦織　サビでくるくる回るような動きがあって移動が多いんですけど、そこがすごく好きで。みんなでわちゃわちゃしてる感じがルーチェの団結力を表してると思います。

宇佐美　キラキラしてるサウンドも大好きです。「Fight on!」とは違った夏らしさがあって、野外のイベントに合うんじゃないかな。

ここがゴールじゃないんだぞ

──2日目公演への出演が決定している、8月25日から27日にかけて埼玉・さいたまスーパーアリーナで行われるアニメソングイベント「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」について聞かせてください。皆さんはfripSideさんのバックダンサー・天誅ガールズとして2015年に一度「アニサマ」のステージに立っていますが、そのときの心境はいかがでした？

宇佐美　初めて何万人という数の観客を前にして踊ったので、「頭が真っ白になりそうだけど踊んなきゃ」と思いながらステージに立ってました。放心状態になるくらい1曲ですべてを出し切りました。

深沢　一瞬で終わっちゃったね。

桧垣　一瞬だった。それと、お客さんが温かいなと感じました。歓声を上げたり、ペンライトを振ってくださったりして、「受け入れられてるのかな」と思いました。

──今年はバックダンサーではなく、Luce Twinkle Wink☆としての出演になります。意気込みを聞かせてください。

宇佐美　「アニサマ」に出るのがグループ結成当初からの夢だったんですよ。ファンの方にも「『アニサマ』のステージに立てるぐらい素敵なアーティストになるので、見守っててほしいです」と言ってきたので、その夢をようやく叶えられたと思うと本当に感無量です。

錦織　「アニサマ」って出演者の名前が最初にスクリーンにドーンと出るじゃないですか。前回それを観てて自分たちの名前がないにもかかわらず鳥肌が立って、「ここにルーチェの名前があったらどうなるんだろう」と想像してました。今年はそこでもう泣いちゃうかもしれないです。ステージに立ったらあっという間だと思うんですけど、終わってからどんな感情になってるかが楽しみですね。

桧垣　今回みんなで合言葉を決めてるんです。「アニサマ」のステージに立ったら感動で我を忘れちゃうだろうから、「ここがゴールじゃないんだぞ」ということを自分たちに言い聞かせようと。

錦織　踊ってるときに「ヤバい、緊張で振りを間違えたらどうしよう！」と不安になったら、「ここがゴールじゃないんだぞ」と自分に言い聞かせることでちゃんとパフォーマンスできると思うんです。

宇佐美　それと「『アニサマ』でどういうルーチェを見せるか」ということをテーマにいろいろ話し合って。ほかの出演アーティストに比べるとルーチェは皆さんにまだまだ知られていないので、「アニサマ」のステージでどういう印象を残せるかがこれからの活動に影響すると思うんです。で、全力さと汗をかく量ではほかのアーティストに負けずにがんばろうという話になりました。

──「ここがゴールじゃないんだぞ」を合言葉にしているとのことですが、「アニサマ」出演の先の目標や夢はありますか？

宇佐美　たくさんあるよね。

錦織　アルバムを出したいです。「Fight on!」はインディーズから数えて6枚目のシングルになるし、ほかにもライブで披露している曲があるので、それを詰め込んだCDを作りたいです。あとツアーですね。

深沢　ツアーもやりたいし、ワンマンライブも2年くらいやってないんですよ。

宇佐美　メジャーデビューしてからやってなくて。「こういうことをやりたい」と考えてきたストックが2年分貯まっているので、今やったらどうなるんだろうと思います。

板山　やりたいこと全部やりたいよね。

桧垣　でも、まずは「Fight on!」のリリースを成功させたいですね。どの曲も歌詞が本当にいいので、まだルーチェを知らない人たちに届いてほしいです。