音楽ナタリー Power Push - kz(livetune)×種村有菜

音楽家×マンガ家が語る、リズムゲーム制作裏話

実はTRIGGER推し

──ゲームの登場人物の中でお気に入りのキャラクターはいますか?

kz 先に言っていいですか? 僕、マネージャーの女の子、小鳥遊紡(たかなしつむぎ)ちゃんがめっちゃかわいいと思ってて。

種村 紡ちゃん!

kz(livetune)

──アイドル育成系のゲームで、プレイヤーの分身となるプロデューサーやマネージャーの姿がしっかり描かれているのって珍しいですよね。

kz そうなんです。だいたいシルエットだったり前髪が長くて顔が見えないキャラが多いんですけど、ちゃんと姿が描かれていることに感動して。かわいい女の子が1人いるだけで、僕なんかはうれしくなりますからね。IDOLiSH7の中でお気に入りは(逢坂)壮五くん。こういう雰囲気のキャラクターが好きなんですよ。

──資料の性格欄には「ヤンデレ」と書いてありますが……。

種村 一応、私が作ったキャラデザのコンセプトみたいなのが1人ずつあるんです。壮五くんは私の中で「妖精ファンタジー」って呼んでいます。

kz どういうことなんですか(笑)。

種村 ファンタジー系のRPGに出てきそうな服にしていて。

kz あ、本当だ!

種村 ちょっとヤンデレだから妖精も入ってるかなみたいな。

──種村さんが気に入っているキャラクターはどの子ですか?

種村 私、ライバルグループのTRIGGERが好きなんですよ(笑)。

kz えっ!?

種村 デザイン画を描いてしばらく経ったあとに、バンナムさんに「すいません! 私、実はTRIGGERのほうが好きなんです!」って打ち明けたんです。そうしたら担当の方が「実は社内でもTRIGGER推しが多いんです」と言っていて。

種村有菜による二階堂大和の設定画。

kz 主役グループ、大ピンチですね。

種村 もちろんIDOLiSH7にも思い入れはありますから! 7人の中でデザイン的に一番好きなのは(四葉)環くんです。あと私は(二階堂)大和くんも好きですよ。「1人はメガネでお願いします」って言われて、これまで私が書いたキャラクターにもいない感じのメガネキャラに挑戦したんです。

kz 大和くんってメガネをかけているのにタンクトップなんですよね。僕の中ではこれがけっこう衝撃的で。

──なんとなく、メガネのキャラクターといえば優等生タイプ。運動より勉強が得意という人物像をイメージしてしまいますからね。

kz そう。なのに大和くんはけっこう肉体派で。種村さんのイラストを最初に見せていただいたとき、あの資料からこういうバリエーションのキャラクターが出てくるんだっていう驚きと新鮮さをすごく感じました。

音楽好きにこそプレイしてほしい

種村有菜

──「アイドリッシュセブン」のリリースはこれからですが、ゲームの中で特に注目してほしいポイントはどこですか?

種村 とにかく曲を聴いてほしいんです。リズムゲームをある程度やっている人はもちろん、こういうゲームをやったことがない人も、まずは曲を聴いてハマってほしい。

kz 僕もゲーム内の曲を聴かせてもらってるんですけど、ロックやミドルバラード、エレクトロといろんなジャンルの曲がそろっていて。今後はさらに増えていくと思いますし、リズムゲームの核となる音楽は注目してほしいですね。スマホゲームって曲の配信も手軽にできるから、おそらくアプリがリリースされてからも追加されていくでしょうし。

種村 すでに打ち出されてはいるんですけど、「アイドリッシュセブン」が本格的な「リズムゲーム」なんだってことをもっとアピールしたいですね。

kz それと、僕はこのゲームのシナリオに注目してるんですよ。制作の方からは「男の子がプレイしても楽しめるストーリーになってる」と伺っていて。僕自身、プレイするのが楽しみなんですよ。

種村 シナリオも面白そうですし、このゲームには育成要素も入ってるんです。キャラクターを育てる育成系のゲームが好きな人にも向いているかもしれませんね。

kz カッコいい男の子がたくさん出てくるゲームって、僕ら男性にとって未知な領域だと思うんですよ。パッと見で苦手だって思わないで、リズムゲームや育成ゲームをやると思って触れてほしいですね。

種村 そうそう。見た目で敬遠してしまうのはすごくもったいない! なにしろ曲が最高ですから、音楽好きにこそプレイしてもらいたいですね。

左からkz(livetune)、種村有菜。

アイドル育成アプリ「アイドリッシュセブン」

「アイドリッシュセブン」

8月20日に配信が開始されたスマートフォン向けアイドル育成アプリ。プレイヤーが7人のアイドルとともにアイドル界の頂点を目指す、フルボイスの本格リズムアクションゲームだ。製作はバンダイナムコオンラインが、楽曲制作はランティスが務める。スマートフォンゲームを起点とし、コミカライズ、音楽CD、アニメ映像など各種メディアでの展開が予定されている。

livetune(ライブチューン)
livetune

音楽プロデューサーのkzによるユニット。2007年9月、VOCALOID「初音ミク」を使用して制作したオリジナル楽曲「Packaged」を動画サイトに投稿し一躍注目を浴びる。2008年8月にアルバム「Re:package」でデビューした後、さまざまなアーティストの楽曲の作詞、作曲、リミックスなどを手がける人気クリエイターとして活動する。2011年12月に「Google Chrome “あなたのウェブを、はじめよう。”キャンペーン」のCMソングとしてlivetune名義の新曲「Tell Your World」を制作。YouTubeで公開されたCM映像は1週間で100万再生回数を超え、大きな話題を集めた。2013年3月には初音ミクのボーカロイド楽曲のベストアルバム「Re:Dial」を発表し、同年6月にはFukase(SEKAI NO OWARI)をボーカリストに起用したシングル「Take Your Way」をリリースした。2014年3月にはlivetune adding Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei)名義によるニューシングル「FLAT」を発表。同年9月、鬼龍院翔(ゴールデンボンバー)や原田郁子(クラムボン)など、さまざまなボーカリストとのコラボ曲を収録したアルバム「と」をリリースした。

種村有菜(タネムラアリナ)
種村有菜

1996年、りぼんオリジナル6月号(集英社)に掲載された「2番目の恋のかたち」でデビュー。1997年にはりぼんにて「イ・オ・ン」を初連載し、その後「神風怪盗ジャンヌ」が大ヒットを記録する。同作や「満月をさがして」はTVアニメ化もされた。詩的かつ印象的なセリフまわしや、こだわりのある美しい絵は、日本のみならず海外でも人気が高い。2011年にりぼんとの専属契約を終了し、フリーに。2013年にはマーガレット(集英社)で「猫と私の金曜日」を、メロディ(白泉社)では「31☆アイドリーム」をスタートさせた。


2015年8月20日更新