ナタリー PowerPush - 下山(GEZAN)

奇才マヒトゥ・ザ・ピーポーの頭の中

下山(GEZAN)が2ndフルアルバム「凸-DECO-」をリリースした。混沌とした音の洪水に浮かぶ叙情的な詞の世界。暴力的なサウンドが生み出す透明な空気。彼らはいったいどこを目指し、どのようにしてこれほどの作品を作り出したのか。フロントマンのマヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo, G)に話を聞いた。

※このインタビューの連動企画が2月12日発売のテレビ情報誌「TV Bros.」に掲載されます。あわせてお楽しみください。

取材・文 / 大山卓也 インタビュー撮影 / 上山陽介

 
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「時代を変える」発言の真意

マヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo, G)

──マヒトさんはライブのMCでよく「下山(GEZAN)が時代をサクッと変えるんで」といった発言をしていますけど。

そうすね(笑)。

──あれは本気で言ってるんですよね?

うん、本気ですよ。

──それはバンドとして世の中に影響を与えるような存在になりたいということ?

というよりは、下山(GEZAN)を通してみんなの意識を変えたいというか。今はみんな、誰かが面白いって言ってることを鵜呑みにして面白いつもりになってるんじゃないかって気がする。もっと1人ひとりが個人に立ち返って細胞レベルで感動したほうがいい。五感を個人に取り戻す戦いをやりたい。それができたときに時代が変わると思うんで。

──下山(GEZAN)が変わるんじゃなくて、時代が変わる?

自分たちがいわゆる成功を収めるには、周りが変わんないと無理だと思います。そこは曲げる気ないんで、外の世界が自分たちにあわせてくれないと。そうやって1人ひとりの意識が変わったときに下山(GEZAN)も売れるんじゃないですかね(笑)。

──社会に対してメッセージを投げかけていくということですか?

マヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo, G)

いや、カウンターっていうかオルタナティブでありたいっていう意識はあるんですけど、例えば直接的に政治のことを歌うとかそういうことをやりたいわけじゃないんです。俺は若松孝二とか大島渚の映画がすごく好きで、若者が何かと戦うみたいなやつ、中学のときによく観てたんだけど、いざ3.11のあととかになっても俺は具体的な行動はしなかったんですよね。デモとか行かなかったし。それよりももっと自分の内面に立ち返りたいって思った。自分はなんなんだろうってことのほうが大きかったんです。

──マヒトさんが自分の内面を表現することで、聴いた人の意識が変わる?

うん、時代っていうのは個人なんで、1人ひとりが変わったら変わるんです。法律とかで年に1回、全国民が下山(GEZAN)を聴く日が作れたらめっちゃいいんですけどね。

2ndフルアルバム「凸-DECO-」2014年2月5日発売 / 2415円 / ツクモガミ / XQMH-1002
収録曲
  1. 瘡蓋と爆撃機
  2. 共振
  3. 八月のメフィストと
  4. MAN 麻疹
  5. ストリップチーズ
  6. ぴかりのヒビ
  7. あぶら無知の涙
  8. 癲癇する大脳たち
  9. となりのベジタリアン
  10. 蒼白のとおく
  11. 2013年12月・九十九里浜にて(bonus track)
ライブ情報
下山(GEZAN)2nd Full Album『凸-DECO-』レコ発ツアー 初日
  • 2014年2月11日(火・祝)
    OPEN 17:30 / START 18:00
    東京都 下北沢GARDEN
    <出演者>
    下山(GEZAN) / NATSUMEN / 漁港
    ゲスト:下津光史(踊ってばかりの国)
下山(GEZAN)2nd Full Album『凸-DECO-』レコ発ツアー 東名阪ワンマンライブ
  • 2014年3月30日(日)大阪府 CONPASS
  • 2014年4月3日(木)愛知県 APOLLO BASE
  • 2014年4月5日(土)東京都 新代田FEVER
下山(GEZAN)(げざん)

2009年大阪にて結成。マヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo, G)、イーグル・タカ(G)、カルロス・尾崎・サンタナ(B)、シャーク・安江(Dr)からなる4人組バンド。轟音のバンドアンサンブルと叙情的な詞世界、マヒトゥ・ザ・ピーポーを中心としたカリスマ的なライブパフォーマンスで支持を集める。2012年3月に1stフルアルバム「かつて うた といわれたそれ」をリリースし、同年の「FUJI ROCK FESTIVAL」ROOKIE A GO-GOに出演する。その後東京に拠点を移し、都内にて16カ所16日連続ライブ「侵蝕の赤い十六日」を実施。2013年8月に「8月のメフィストと」を、踊ってばかりの国とのスプリットシングルとしてリリースした。2014年2月には2ndフルアルバム「凸-DECO-」を発表し、「SXSW」出演を含むアメリカツアーを敢行する。