TeddyLoid × PlayStation®4 Destiny 2|ゲームは人生と同じ「無限の可能性を秘めた最高の場所」

ゲームをしながら曲ができる

TeddyLoid

──「Destiny 2」はユーザーが自由にプレイスタイルを選べるところも魅力的ですよね。

プレイスタイルはもちろん、キャラクターの種族や職業も選べるので、自分だけのキャラクターが作れるのがいいですよね。前作では「この設定を選んでこれをやったら最強」っていう組み合わせが存在したんですけど、すぐに運営側がアップデートで対応してくれて、安心して遊べる。今作も、自分でいろいろなパターンを試しながらプレイするのが楽しいんじゃないかな。チュートリアルもしっかりしてるし、前作をプレイしていない人でも、FPSになじみのない人でも楽しめると思います。

──TeddyLoidさんはどんなふうにプレイすることが多いんですか?

僕は「Destiny」ってクリアしてからが本域のゲームタイトルだと思っていて(笑)。仲間と集まって、レイドというエンドコンテンツを攻略するのが何より楽しいですね。僕はこれまで「Halo」とか「コールオブデューティー」とか「バトルフィールド」とか、ガチのFPSばかりやってきて。やっぱりそういう類のゲームって神経を使うんです。「Destiny」は自分1人で敵を倒すだけじゃなくて、みんなで協力して1つの物事を解決していく感じがあって。さっきもオンラインにつないでいたら、遊び始めて5分足らずで仲間が加わってくれたじゃないですか。その躍動感と言うか、仲間との戦いにドキドキするんですよね。ゲームの中の世界では過酷なことが起こっているんですけど、その中に友情だったり、未来への希望があると言うか。温かい作品だなって思います。

──多忙なスケジュールの合間を縫ってプレイされていたんですね。

TeddyLoid

今は音楽制作とのバランスを考えてプレイしています(笑)。昔は平気で朝までやってました。12時間ゲームして、3時間寝て、また起きたらゲームして、みたいな(笑)。とりあえずPS4の電源を入れれば、そこに仲間がいる。そういう憩いの場でもあったんですよね。TeddyLoidのプロジェクトを始動させたばかりの頃は、ゲームを通じて知り合った人にグラフィックのデザインをしてもらったり、マネージャーの手伝いをしてもらったりしていたんです。だからゲームをするのは何かの合間と言う感覚はなくて、人生の一部と言えるすごく大事な時間で……僕にとっては、作曲している時間と同じなんです。

──ゲームと作曲が同じということですか?

作曲と言うとキーボードの前に座ってとか、ギターを持ってやるものというイメージがあると思うんですけど、僕は頭の中で作ってからアウトプットすることが多いんです。だからゲームをやりながらも作曲していて、プレイし終わったら1曲完成しているみたいな。嘘みたいですけど(笑)、そういうこともあるんです。

プロデューサーになるための勉強をゲームの中でしていた

──ではTeddyLoidさんがこれまで発表してきた楽曲には、当時夢中になっていたゲームの影響も?

すごくありますよ。「ファイナルファンタジー XI」なんかは1000時間以上プレイしましたから……(「ファイナルファンタジー」シリーズの作曲家の)植松(伸夫)さんはゲーム音楽を作った人だし、ゲーム音楽を変えた人でもあるし、とても影響を受けてます。映画音楽もすごいと思うんですけど、ゲーム音楽のサウンドデザインってやっぱりすごいなって。まああとから自分のプレイ時間を見ると、「ああ、この時間勉強してれば弁護士になれたな」ってハッとするんですけど(笑)。「国家試験受けられてたぞ」って。

TeddyLoid

──(笑)。でも、その経験が今回の楽曲だったり、ご自身の音楽活動に反響されているわけですもんね。

そもそも僕はゲームをしてなかったら、音楽にも興味を持っていなかったかもしれないです。音楽プロデューサーになるための勉強をゲームの中でしていたのかも。要はオンラインタイトルって、人と人とのコミュニケーションなんですよ。世代もバックグラウンドもまるで違う人たちと同じ目的を持ってゲームすることで、現実社会に出る前に社会に出ていたと言うか。そのとき学んだことは、今の音楽プロデューサーとしての自分の姿勢にも反映されていると思います。だから僕にとっては、ゲームクリエイターの方々が先生ですね。

ゲームは自分で選択しなきゃいけない

──今回プロモーションムービーの音楽を作られてみて、ゲームソフトの音楽にも挑戦したくなったのでは?

やりたいですね! 普段から普通にプレイしていて、「ここ、俺だったら絶対こうするのにな」と思うことも多いので(笑)。仲良くさせてもらっている中田ヤスタカさんもゲーム好きで、2人でレトロゲームの筐体を作ったりしてるんですけど。彼ともよくそういう話をしていて、“ゲームの主人公のように音楽シーンを変えてやる”という思いを歌った「Game Changers with 中田ヤスタカ (CAPSULE)」という曲も作ったんです。

──なるほど。最後に、改めてTeddyLoidさんにとってゲームとは?

僕はゲームで人生が変わったと思っていて。エンタテインメントってたくさんありますけど、ゲームは自分で選択しなきゃいけないものなんですよね。右に行くのか左に行くのか、上に進むのか下に進むのか。それって人生と一緒なんです。ゲームを通じてもう1人の自分になれるし、もう1つの世界にも行けるし。無限の可能性がある最高の場所だと思います。

TeddyLoid
PlayStation®4「Destiny 2」

2015年に英国アカデミー賞ゲーム部門でベストゲーム賞を受賞した「Destiny」の続編にあたるアクションゲーム。強大な軍団「レッドリージョン」の総監督・ガウルに地球を侵略された人類を守り故郷を取り戻すため、プレイヤーは“ガーディアン”の1人としてレッドリージョンに立ち向かう。

TeddyLoid(テディロイド)
TeddyLoid
1989年8月23日生まれの男性アーティスト / 音楽プロデューサー / DJ。18歳でMIYAVIのメインDJ / サウンドプロデューサーとして13カ国を巡るワールドツアーに同行した。2010年には☆Taku Takahashi(block.fm / m-flo)とともにテレビアニメ「Panty & Stocking with Garterbelt」のサウンドトラックを担当。翌2011年には柴咲コウ、DECO*27とともにgalaxias!を結成し、アルバムを発表した。2013年にはももいろクローバーZの楽曲「Neo STARGATE」でアレンジを担当したほか、同年4月の「ももいろクローバーZ 春の一大事 2013 西武ドーム大会」ではDJとしてもライブに参加。さらにMEGやマドモアゼル・ユリア、TEMPURA KIDZ、Yun*chi、the GazettE、SuGなどさまざまなジャンルのアーティストの楽曲プロデュースやアレンジ、リミックスを手がけている。2013年8月からは自身のオフィシャルサイトで、「BLACK MOON RISING」と銘打たれた連作を発表。2014年7月にキングレコードの新レーベル「EVIL LINE RECORDS」とアーティスト契約し、翌8月にワンコインCD「UNDER THE BLACK MOON」、9月に初のオリジナルアルバム「BLACK MOON RISING」をリリースした。2015年9月にはももいろクローバーZの楽曲をリミックスしたアルバム「Re:MOMOIRO CLOVER Z」を発表。同年12月に中田ヤスタカ(CAPSULE)、池田智子(Shiggy Jr.)、HISASHI(GLAY)、小室哲哉、志磨遼平(ドレスコーズ)、佐々木彩夏(ももいろクローバーZ)ら豪華ゲストを迎えた2ndアルバム「SILENT PLANET」をリリースした。2016年からは「SILENT PLANET 2 EP」シリーズを配信リリース。KOHH、ボンジュール鈴木、アイナ・ジ・エンド(BiSH)らとコラボ楽曲を発表している。