kyo(D'ERLANGER)×HYDE(VAMPS)対談|歌い続ける2人の美学

僕らはオールドスクール

左からkyo(D'ERLANGER)、HYDE(VAMPS、L'Arc-en-Ciel)。

kyo 自分の場合、どんなにカッコいい歌を歌う人でも、普段からロックスターでいてくれないと好きになれないんだよね。身近さはいらないというか。

HYDE それはありますね。

kyo 昔、スラッシュメタルの間で「Poser. No Poser.(カッコ付けてるやつ、カッコ付けてないやつ)」っていう言葉があって。僕は「No Poser.」なのが嫌いだった。僕たちが憧れたのはあくまでもロックスターなので。音楽は好きだけど、どっちかっていうと歌を歌いたいというより、ああいうふうになりたいっていうところから入ってたんだよね。HYDEもそうじゃない? ずっとロックスターでいるし。

HYDE 僕らオールドスクールですよね。今の子とはちょっと違うかも。特にkyoさんは全然身近じゃないですよ、ホントに。

kyo よく言うよ! 自分だってそうでしょ(笑)。

HYDE SNSとか見てて、今の若いアーティストは素直だし、健康的だなあと思いますね。

kyo ああ、確かに。

HYDE 僕、体鍛えていたとしても絶対自分からは言いたくないですもん(笑)。そんなん知られたら恥ずかしい。そこはカッコ付けたいんですよね。そこをカッコ付けたいのか、付けたくないのかで大きく違う気がする。

kyo でもさ、SNSが普及していく中でアーティストも素を見せているようで、実は見せていない気がするんだよ。例えば僕らのようにメイクして黒い服を着てるほうが、自分の裸を見せている気がする。自分の描くイメージを出しているわけだし、ステージで曲の世界に入り込んで狂気になるときって自分の本性をさらけ出してるから。

HYDE それはありますね。

2人が歌い続ける理由

HYDE kyoさんは歌っていない自分の姿って想像できますか?

左からkyo(D'ERLANGER)、HYDE(VAMPS、L'Arc-en-Ciel)。

kyo あまり考えたことがないけど、想像できないな。歌い続けている理由とか原動力とかも考えたことがないし。かと言って歌うことが自分にとって自然なことというわけではないんだよね。ただ今胸を張って言えるのは、D'ERLANGERっていう歌う場所があって、4人で音を作る場所があるので、僕は歌えているんだってこと。D'ERLANGERがなくなって、歌う場所を探さなきゃいけなくなったときに自分が歌うための理由を探すんじゃないかな。

HYDE 僕の場合は、これしかないからですね。僕から歌を取ったら、どうやって食っていけばいいのかわからないし。

kyo いや、そんなことないでしょ?

HYDE だって仮に絵の道に進んだとしても、僕は食えないと思う。必ずしも職業っていうのは、自分のやりたいものではなかったりする。自分が選んでいるわけではなくて、世の中に選ばれたものでもあったりする。僕の場合、この時代の流れに選んでもらえたというのはあると思いますし、だからこそ音楽を続けていられる。音楽活動も楽しいので天職だなとは思うけど、例えば今と同じくらいお金を稼いだり、みんなに評価されるのなら絵を描いているかもしれない。でも僕が選ばれたのは歌だから。

kyo 「歌に選ばれる」っていうのはすごくわかるな。ミュージシャンになりたいと思ってプロになれたとしても、みんな同じスタートラインに立って、同じ土俵かって言ったら違うし。例えば誰もが東京ドームでライブができるわけじゃない。いろんな生き方があって、いろんな選ばれ方があるわけで。それぞれなんだよね。でも、これは長年歌ってこないとわからなかった。若いときは隣の芝生が青く見えることもあったし、それが自分の原動力にもなってた。ただ今は自分のいる景色が素晴らしいという自信があるし、求めてくれる人がいるから。それに素晴らしいものを作ったアーティストをリスペクトできたり、影響を受けたりできるのはいいことだなとやっと思えるようになった。

HYDE それと評価してくれる人がちゃんといるから。その人たちにちゃんと応えようっていう気持ちが、kyoさんも僕もあるんですよね。

kyo そうだね。音楽ってスポーツと違って勝ち負けがあるわけじゃないし、その人の価値観に左右される部分が多い。HYDEが言うように、自分たちの音楽を評価してくれたり、求めてくれる人の存在が自分たちの強みになるし、そこから大きいエネルギーが生まれてる気がする。

HYDE ええ。ファンの存在は大きいですよね。

kyo ホント。彼らがいるから歌い続けることができる。

左からkyo(D'ERLANGER)、HYDE(VAMPS、L'Arc-en-Ciel)。
D'ERLANGER「J'aime La Vie」
2017年5月3日発売 / Warner Music Japan
D'ERLANGER「J'aime La Vie」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
5000円 / WPZL-31272~3

Amazon.co.jp

D'ERLANGER「J'aime La Vie」通常盤

通常盤 [CD]
3240円 / WPCL-12535

Amazon.co.jp

CD収録曲
  1. Kilmister=Old NO.7
  2. Harlem Queen Complex
  3. Harlem Queen Romance
  4. LOVE is GHOST
  5. バライロノセカイ-Le monde de la rose-
  6. Je t'aime
  7. Vanilla
  8. Mona Lisa
  9. Everlasting Rose
  10. 沈む
  11. Loveanymore -J'aime La Vie version- (※通常盤のみ収録)
初回限定盤DVD収録内容

【after the elapse of 10years...History of 2007~2016】

  • dummy blue(2007.12.24 SHIBUYA-AX)
  • Sensual Dance(2008.12.24 SHIBUYA-AX)
  • Angelic Poetry(2009.12.24 SHIBUYA-AX)
  • ALONE(2010.12.24 SHIBUYA-AX)
  • Singe et Insecte(2011.12.24 SHIBUYA-AX)
  • MARIA(2012.12.24 SHIBUYA-AX)
  • Beast in Me(2013.12.24 SHIBUYA-AX)
  • Dance naked,
    Under the moonlight.(2014.12.24 CLUB CITTA')
  • CRAZY4YOU(2015.12.24 TSUTAYA O-EAST)
  • LA VIE EN ROSE(2016.12.24 TSUTAYA O-EAST)

【PHOTO SHOOTING 2017】

D'ERLANGER最新フォト・セッション映像

VAMPS「UNDERWORLD」
2017年4月26日発売 / Virgin Music
VAMPS「UNDERWORLD」初回限定盤A

初回限定盤A
[SHM-CD+Blu-ray Disc]
5400円 / UICV-9236

Amazon.co.jp

VAMPS「UNDERWORLD」初回限定盤B

初回限定盤B
[SHM-CD+DVD]
4320円 / UICV-9237

Amazon.co.jp

VAMPS「UNDERWORLD」初回限定盤C

初回限定盤C
[SHM-CD+Blu-ray+DVD+スカジャン]
18360円 / UICV-9238

Amazon.co.jp

VAMPS「UNDERWORLD」通常盤

通常盤 [CD]
3240円 / UICV-1082

Amazon.co.jp

CD収録曲
  1. UNDERWORLD
  2. CALLING
  3. BREAK FREE feat. KAMIKAZE BOY of MAN WITH A MISSION
  4. DON'T HOLD BACK
  5. BLEED FOR ME
  6. IN THIS HELL
  7. INSIDE OF ME feat. Chris Motionless of Motionless In White
  8. RISE OR DIE feat. Richard Z.Kruspe of Emigrate / Rammstein
  9. SIN IN JUSTICE feat. APOCALYPTICA
  10. B.Y.O.B. (BRING YOUR OWN BLOOD)
  11. RISE UP
初回限定盤A / 初回限定盤C Blu-ray収録内容
  • 2016年9月17日 ZEPP TOKYO公演ライブ映像
初回限定盤B / 初回限定盤C DVD収録内容
  1. CALLING ミュージックビデオ
  2. CALLING ミュージックビデオ メイキング
  3. INSIDE OF ME ミュージックビデオ
  4. RISE OR DIE リリックビデオ
  5. SIN IN JUSTICE リリックビデオ
  6. VAMPS LIVE 2016 ツアードキュメンタリー
D'ERLANGER(デランジェ)
D'ERLANGER
1983年に結成。メンバーチェンジを経てkyo(Vo)、CIPHER(G)、SEELA(B)、Tetsu(Dr)という編成となり、1989年にデビューアルバム「LA VIE EN ROSE」をリリースする。1990年1月にシングル「DARLIN'」でメジャーデビューを果たすも同年末に解散。それぞれソロ活動を行っていたが、2007年に解散時のメンバーが集まり再始動する。同年3月にベストアルバムとオリジナルアルバム「LAZZARO」を発表し、2008年4月にはキャリア初となる日本武道館公演を開催する。以降もライブとリリースを重ね、2015年4月には初の海外レコーディング作品となるアルバム「Spectacular Nite -狂おしい夜について-」を発表した。2017年4月の再結成10周年記念ライブを東京・チームスマイル・豊洲PITにて実施。5月に2年ぶりとなるオリジナルアルバム「J'aime La Vie」を発表。
VAMPS(バンプス)
VAMPS
HYDE(Vo / L'Arc-en-Ciel)とK.A.Z(G / OBLIVION DUST)が2008年に結成したロックユニット。全国のZeppにて連続公演を行う“籠城型ツアー”をはじめ、アリーナ公演、夏季の野外ライブ、ハロウィンイベントなど、多彩なスタイルのライブを実施。海外でも精力的にライブを行っている。2013年にユニバーサル・ミュージックに移籍し、9月に全曲英語詞によるベストアルバム「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」を世界各国で発表。同月末よりヨーロッパツアーを開催した。2014年にはイギリスの野外フェス「Download Festival 2014」に初出演を果たす。2015年2月には東京・日本武道館で企画ライブイベント「VAMPARK FEST」を行い、SIXX:A.M.、sads、[Alexandros]など国内外のアーティストと競演する。同年11月にApocalypticaとのコラボシングル「SIN IN JUSTICE」を発表したことを機に、海外アーティストやプロデューサーとのコラボレーションを展開。2017年4月に4作目となるオリジナルアルバム「UNDERWORLD」をリリースした。