大好きな彼氏とエッチしてる曲

──さまざまな恋愛のシチュエーションを描いた歌詞は、吉田山田の男子目線から見てどう思いました？

吉田　ズルいって思いますよね。

AZU　えー、何がズルいん？

吉田　男って、好きな人に対して甘える歌詞がなかなか書けないのよ。どっちかと言えば「付いてこい！」だから。

AZU　ああ、確かに。「好きって言ってよ」とか「抱きしめてよ」っていうのは言えないってことだよね？

吉田　そう。もともと男子にそういう発想がないというか、日常にあまりそういう瞬間がないから、書いても共感は得られないだろうなって。だからこそ、ズルイなって思う（笑）。

AZU　だって今回、エッチしてる曲とかもあるからね。

吉田山田　（歌詞資料を急いでめくりながら）なんだって!?

AZU　2曲目の「XOXO」ね（笑）。一見好きな人にチョコレートを作ってる女の子のイメージやと思うけど、実は違うっていう。大好きな彼氏とエッチしてるっていう曲やねん。

山田　あー。じゃもうこれは恋愛観を聞いていきたいですね。けっこうゆだねちゃう系ですか？ あなた色に染まります、みたいな。

AZU　いや、意外とそうじゃないかも。けっこう放ったらかしにするタイプ。でも何かしてって言われたことはしてあげたい感じかな。

山田　なるほどー。ちなみに女性同士でそういう赤裸々な話もしたりするんですか？

AZU　うん。めちゃくちゃ話すよ。

吉田　お前なんて絶対話されてるよ（笑）。

AZU　男性は自分のことを言われてないと思ったら大間違い！ 全部言われてるよ。前の彼氏と比べられたり。

山田　わ、それツラい！ 僕、今日で女の子の印象変わりました（笑）。

AZU　だいぶ深いところまで話してるからね（笑）。

AZU子先生でラジオに登場してほしい

──最後に、同世代かつ今を生きるアーティストの2組に今後の展望を伺いたいと思います。

山田　急に真面目な話になっちゃうんですけど、今の時代ってCDを買うことに対してのハードルがどんどん上がってる気がして。ここからが本当のミュージシャンの勝負なのかなと思いますね。YouTubeでいい曲がバーッと広がったとしても、1枚のCDを買おう、ライブに行こうってところまでつなげられるかどうかはアーティスト次第。よりふるいにかけられる時代が来ると思いますが、本物のミュージシャンは残っていくんじゃないのかなと。そこに残れるようにがんばっていきたいですね。

吉田　僕たちも今回「吉田山田」というセルフタイトルのアルバムを作って、すごくシンプルに言うと「これがこの世の中に響かないんだったらもう知らん」って思ってるんですよ。今までで初めて、そこまで強気になれるくらい自信のある音に仕上がったなって。だから、ちゃんと自分と向き合って突き詰めた表現であれば、それが評価されようがされまいが充実感は減らないんだろうなと。自分の中で「いい曲ができた、いい音楽を奏でられた」というボーダーラインさえ超えていれば、周りの評価は後から付いてくるものだと僕は願っています。

AZU　今2人も言ったように、がんばって音楽を作っても思うように伝わらなくて、なんでかなあ？って悩むことがあるんです。でも、そういう人にも伝えていく仕事をうちらは選んだのかなって。「伝わらないならいいです」じゃなくて、伝わるように何かこちらがもう1つ加えていかないといけない。どうすればもっと響くのか考えたり、自分が見えてないところにもこれから目を向けていかなきゃいけないのかなって私は思ってます。吉田山田とも、これからも同世代として一緒にがんばっていきたいですね。

──ちなみにAZUさんは最近、吉田山田の「日々」がヘビロテだそうで。昨年末にNHK「みんなのうた」で火が点き、現在もロングヒットを記録中ですよね。

AZU　大好きです！ 泣くわーって思いながら、1日1回は絶対聴いてます。

吉田山田　わあ、うれしい！

──今後この2組で何か一緒にできたら楽しそうですね。

吉田　じゃあ僕、リクエストがあります。AZUちゃんは昔ラジオでAZU子先生っていうセクシーなキャラクターに扮してて。エロいのに下品じゃないっていう絶妙な感じでお悩み相談とかやってたんだけど（笑）、まずは僕らのラジオにAZU子先生で出てほしい！

山田　へー。僕も聴いてみたいな。

AZU　大丈夫だよ。吉田山田のリスナーさんがビックリしてひっくり返っちゃうかもしれないけど（笑）。