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米良美一×TeddyLoid|カウンターテナー×EDM 共鳴する2つの才能

TeddyLoidは無駄なレコーディングはしない

米良 そうそう、今の千里眼の話じゃないけど、私が現場でドキドキしてるときに、Teddyさんのマネージャーさんから「Teddyは全部見えてますから、米良さんは安心してください」って言われたんですよ。「頭の中ですでに曲はできてるから大丈夫」って。

TeddyLoid 僕の作曲方法はちょっと変わっていて、「よし、作るぞ」と鍵盤の前に座るんじゃなくて、もう頭の中に完成した曲があるんです。それを外に出すだけなんで、レコーディングのときも、その完成形のためにはこの声が必要だから、それを録る。必要な声がそろったら、それでもう終わりなんですよ。深追いはしたくないし。

米良 こちらとしては、もっと深追いしてくれてもいいくらいだったんですけど、無駄な録音をなさらないから現場の空気が悪くならない。正直、ディレクターさんによっては「てめえ何回録らせんだよ!」って思ってしまう方もいらっしゃるんですよ(笑)。もちろん何回でも録りますけど、先が見えないから周りのスタッフさんもドヨーンとしてくるし、最悪、こっちの声も出なくなる可能性があるし。

TeddyLoid 今の音楽制作って、終わりがないですもんね。

──凝ろうと思えばいくらでも凝れるから?

TeddyLoid そう。僕は小学生のときにDTMに手を出したときからすでにABLETON Liveとかがあったんで、いくらでも戻れるし、いくらでも継ぎ足せるし。だからこそ、曲作りにおける区切りっていうのは大事にしてますね。

キングレコードに所属して「よかった」と思えた

──ここまでお話を伺う限り、とっくに死語ですけど、“Win-Win”なコラボであったんだなと。

米良 ホントにそう。だからこのお話を持ってきてくださったキングレコードさんに感謝しないと。今回私ね、キングさんに所属させていただいて、初めて「よかったな」って思いました。

TeddyLoid わははは(笑)。

米良 これ、実は私のキングレコード復帰第1弾みたいな仕事なんですよ。しばらく離れていたので。

TeddyLoid そうなんですよね。だからこそ、ある種のプレッシャーもありました。

米良 数年前、クモ膜下出血で倒れる以前に、私は精神的にも肉体的にも限界を超えてしまって、歌うのにも疲れて、キングさんの担当ディレクターのことも「もう顔も見たくない!」くらいに思ってたんですよ。でも、倒れたあとにそのディレクターがやってきて「今まで米良さんと作ってきた作品がたくさんあるから、まずそれをまとめたベスト盤を出して(2017年4月に2枚組ベストアルバム「無言歌」がキングレコードから発売された)、そのうえでもう一度新しい気持ちでスタートしよう」って言ってくださって。それから間もなくしてTeddyさんからのオファーをいただいたんです。つまり、その新しいスタートをTeddyさんの楽曲で切ったわけで、その意味でも新しいドアを開いていただいたんですね。

TeddyLoid またさらに新しいドアも開きたいですね。まだまだアイデアはあるんで。

米良 えっ、マジですか?

TeddyLoid 10曲分ぐらいは(笑)。例えば、米良さんの声を完全な音素材にして、それだけで1曲作ったりとか。Vocaloidみたいに。

米良 あ、それいいな。Vocaloidも気になってたんですよ。私は昔から人形っぽいとよく言われていて、今日も腹話術人形みたいな格好してますけど(笑)、どうせなら本当の人形、ロボットを目指そうかなと。だって、今はホントに歌ってるのかわかんないアーティストさんだって……。

TeddyLoid ちょっ(笑)。でも、ぜひやりたいですね。

米良 ああ、うれしいです。その言葉を聞けただけで、今日は来た甲斐がありました。やったことに対して「よかったね」って話すのもいいんですけど、やっぱり未来の話ができるっていうのは、ワクワクしますよね。

TeddyLoid そうそう。それも、自分で納得のいく作品にできたからこそなんですよね。だから「次はこんなこともやってみたい」という気持ちが湧き上がってくるんだと思うんです。

米良にとって、TeddyLoidの存在は刺激的であり続ける

米良 とにかくね、私は新鮮で刺激的なものに惹かれるんです。だから今、ときめきが止まらないんですよ。ちょうどそのときめきと並行して、実はこの11月から放送になる、綾瀬はるかちゃん主演の「精霊の守り人」っていうNHKのドラマで私は役者デビューしていて。その役が、年齢が140歳くらいの、山の神と人間とを結ぶ心優しい牧童っていう。

TeddyLoid 超越した存在ですね。

米良 そうですね。結局もののけです。20年の時を経て「再びもののけとして歩め」という天の啓示かも(笑)。

──今、さらっとハードルを上げるような発言をなさいましたよね。つまり、米良さんは「新鮮で刺激的なものに惹かれる」とおっしゃいましたが、裏を返せば、Teddyさんは常に新鮮味と刺激を提供し続けなければならないということに。

TeddyLoid 安心してください。

米良 と言うより、Teddyさんの存在自体が刺激的なんだもん……って、なんか口説いてるみたいだけど、違うからね(笑)。彼の話す言葉の端々にクリエイティブなものを感じるし、たぶん彼がやることは、絶対にありきたりなものにはならない。だから彼が提示してくれたものに私が応えることができれば、面白い化学反応が起きるんじゃないかな。

──先ほども10曲くらい、つまりアルバム1枚分くらいはアイデアがあるとおっしゃっていましたし。

米良 そうですよね。それくらい欲しいな、私が。

──改めて言質をとって、テキストに残すとよいと思われます。

米良 Teddyさんさあ、言うだけはやめてよ?

TeddyLoid はい。やりますよ。有言実行のTeddyLoidなんで(笑)。

左から米良美一、TeddyLoid。
V.A.「TVアニメ『18if』主題歌集」
2017年10月4日発売 / EVIL LINE RECORDS
V.A.「TVアニメ『18if』主題歌集」

[CD]
3200円 / KICA-3268

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収録曲 / アーティスト
  1. Red Doors feat. 米良美一 / TeddyLoid
    [作詞:岩里祐穂 / 作・編曲:TeddyLoid]
  2. Wonderland / リリィ(CV:名塚佳織)
    [作詞:マミヨ / 作曲:片山将太、藤末樹 / 編曲:片山将太]
  3. Break The Doors feat. アイナ・ジ・エンド(BiSH)/ TeddyLoid
    [作詞:MaryJane / 作曲:TeddyLoid、MaryJane / 編曲:TeddyLoid]
  4. 夢恋花 / 杉崎佳世(CV:田村奈央)
    [作詞:咲岡里奈 / 作・編曲:R・O・N]
  5. ANGELNOIR / 青葉市子
    [作詞・作曲:青葉市子 / 編曲:detune.]
  6. プルメリア / 奥井亜紀
    [作詞・作曲:じん / 編曲:ANANT-GARDE EYES]
  7. 行方知レズ / 月蝕會議
    [作詞・作曲・編曲:月蝕會議]
  8. too late / ネネ(CV:水瀬いのり)
    [作詞・作曲・編曲:CHI-MEY]
  9. 空の音 / Ryu Miho
    [作詞・作曲・編曲:長谷川智樹]
  10. ツバサ / 美咲(CV:新田恵海)
    [作詞・作曲・編曲:月蝕會議]
  11. ファクター・ワード / 住友花子(CV:南波志帆)
    [作詞:eNu / 作・編曲:長谷川智樹]
  12. Salvation / TeddyLoid
    [作・編曲:TeddyLoid]
  13. 白鳥は眠る feat. 米良美一 / TeddyLoid
    [作詞:岩里祐穂 / 作・編曲:TeddyLoid]
  14. if / 月城遥人(CV:島﨑信長)
    [作詞・作曲:じん / 編曲:TeddyLoid]

<ボーナストラック>

  1. ファクター・ワード(A吉スタジオremix)/ 住友花子(CV:南波志帆)
    [作詞:eNu / 作曲:長谷川智樹 / 編曲:A吉スタジオ]
米良美一(メラヨシカズ)
米良美一
1971年5月21日、宮崎県生まれの歌手。1996年9月にアルバム「母の歌~日本歌曲集」でメジャーデビューを果たす。翌1997年には宮崎駿監督によるアニメーション作品「もののけ姫」で同タイトルの主題歌を歌唱し、高音域を歌うカウンターテナー歌手として大きな注目を集めた。1999年には映画「死国」主題歌「ぼくは雨となり星となる」を歌い、同年10月には初のオリジナルアルバム「I'll be there」を発表。その後、精神的重圧により歌手活動ができなくなる時期もあったが、2007年には自叙伝「天使の声~生きながら生まれ変わる」を出版し、波乱万丈な人生経験を元に全国各地で講演会を行うようになる。2014年末にくも膜下出血で入院し、その1カ月後に水頭症を発症するという大病を患うも、リハビリを経て音楽活動を再開。2017年夏放送のテレビアニメ「18if」ではTeddyLoidとのタッグでオープニングテーマを担当した。「18if」オープニングテーマ「Red Doors feat. 米良美一」および第12話エンディングテーマ「白鳥は眠る feat. 米良美一」を収めたアルバム「TVアニメ『18if』主題歌集」は2017年10月発売。
TeddyLoid(テディロイド)
TeddyLoid
1989年8月23日生まれの男性アーティスト / 音楽プロデューサー / DJ。18歳でMIYAVIのメインDJ / サウンドプロデューサーとして13カ国を巡るワールドツアーに同行し、2010年には☆Taku Takahashi(block.fm / m-flo)と共にTVアニメ「Panty & Stocking with Garterbelt」のサウンドトラックを担当。翌2011年には柴咲コウ、DECO*27とともにgalaxias!を結成しアルバムを発表。2013年のももいろクローバーZ「Neo STARGATE」のサウンドプロデュース、そしてライブでの共演をきっかけに、キングレコードEVIL LINE RECORDSより2014年9月に1stアルバム「BLACK MOON RISING」を発表し、ソロアーティストとしてメジャーデビューを果たす。2015年9月にはももいろクローバーZ初の公式リミックスアルバム「Re:MOMOIRO CLOVER Z」を手がけ、12月には中田ヤスタカ(CAPSULE)、HISASHI(GLAY)、小室哲哉、志磨遼平(ドレスコーズ)、佐々木彩夏(ももいろクローバーZ)等の豪華ゲスト12組を迎えた2ndアルバム「SILENT PLANET」をリリース。2016年にはKOHH、ボンジュール鈴木、ちゃんみな、アイナ・ジ・エンド(BiSH)、Kダブシャインらを迎え、その続編となる「SILENT PLANET 2 EP」の配信リリースをスタートさせた。プロデューサー、リミキサーとしては、the GazettE、KOHH、HIKAKIN & SEIKIN、Crossfaith、米良美一ら多岐にわたるアーティストを手がけているほか、短編映像シリーズ配信企画「アニメ(ーター)見本市」の吉崎響監督作品「ME!ME!ME!」、専門学校HALの2016年度テレビCM「嫌い、でも、好き」篇の音楽をDAOKOと共に担当。そのほか、PlayStation4ソフト「Destiny 2」のプロモーションムービー「『Destiny 2』Live Action Dance Trailer "Freestyle Playground"」、SONY「EXTRA BASS」シリーズ、宮本亜門演出の「WRECKING CREW ORCHESTRA」による公演「SUPERLOSERZ SAVE THE EARTH 負け犬は世界を救う」など多岐にわたる分野で音楽を担当している。2017年夏には北米を中心に3カ国6都市に及ぶワールドツアーを敢行。海外でも大きな反響を呼んでいる。