幻となった冨田勲の「FREEDOMMUNE」ライブが急遽CD化

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冨田勲の代表作「惑星」を再構成したパフォーマンス「PLANET ZERO」が録音され、「PLANET ZERO~FREEDOMMUNE ZERO session with DAWN CHORUS」と題して11月23日にCDリリースされることが急遽決定した。

アルバム「PLANET ZERO~FREEDOMMUNE ZERO session with DAWN CHORUS」ジャケット

アルバム「PLANET ZERO~FREEDOMMUNE ZERO session with DAWN CHORUS」ジャケット

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「PLANET ZERO」のパフォーマンスは、太陽の黒点から発せられる夜明けの時間帯に受信できる可聴域の電磁波「ドーンコーラス(暁の合唱)」を曲と重ね、新たに書き加えたトランペットの輝かしい音を日の出とともに響き渡らせるというもの。今年8月に東日本大震災復興支援野外フリーライブイベント「FREEDOMMUNE 0<ZERO>」でのでの上演が予定されていたが、悪天候に見舞われイベントが中止を余儀なくされたため、幻のパフォーマンスとなっていた。

今回のアルバムは当日上演される予定だったパフォーマンスをそのまま封じ込めた内容。日の出時刻に合わせて太陽に向けて演奏されるはずだった本間千也のトランペット、そして事前に浅間山麓で試験的に受信したドーンコーラスにより、宇宙とのコラボレーションライブの全貌を追体験することができる。また本作には過去の幻の音源「トリスタンとイゾルデ~愛と死」が追加収録される。

このアルバムはSACDハイブリッド仕様で、一般のCDプレイヤーでも再生できるほか、SACDプレイヤーを使うと高品質サラウンドサウンドを楽しむことができる。ジャケットデザインは「FREEDOMMUNE 0<ZERO>」の企画者でもある宇川直宏が担当。冨田勲本人と宇川直宏によるライナーノーツも封入される。

本作の発売を記念し、11月29日にはストリーミングチャンネル「DOMMUNE」に冨田が出演。「FREEDOMMUNE<ZERO>外伝~冨田勲:幻のPLANET ZEROを全曲オンエア」と題し、アルバム収録曲を全曲オンエアする。また冨田が「PLANET ZERO」の制作秘話を披露するとともに、冨田を師と仰ぐ松武秀樹をゲストに迎えてトークを展開する。

冨田勲「PLANET ZERO~FREEDOMMUNE ZERO session with DAWN CHORUS」収録曲

01. Reincarnation - 転生
・1. eincarnation(Itokawa and Hayabusa) - 転生(イトカワとはやぶさ)
・2. Eternity("Liebestod" from "Tristan und Isolde") - 永遠性(“トリスタンとイゾルデ”より“愛の死”)
02. Journey - 旅
・1. Mars - 火星
・2. Venus - 金星
・3. Mercury - 水星
03. Dawn - 夜明け
・1. Jupiter - 木星
・2. Rising Sun - 日の出
・3. Saturn - 土星

松武秀樹コメント

最初の作品を聴いてからどのぐらいの年月が過ぎたのか記憶に無いのですが、第一印象は初期作品のイメージを維持し、そして最新鋭の機器機材によるサウンドメーキングも聴きどころだと思いました。 そしてなによりもSA-CD 4chでのリマスターです。僕は冨田先生から何回か4chリミックス作品を聴かせていただきましたが、やはり冨田先生の作品は包み込まれる4chで聴くに限る!と改めて感じました。

小室哲哉コメント

早速『PLANET ZERO』を拝聴した。 まずひと言、どの音色も音像も、僕はやっぱりかなりの インスパイアを受けているんだなあ、と激実感であった。 TM NETWORK時代に「Dawn Valley」というインスト曲を 作った事があるが(アルバム『humansystem』に収録)、 フリューゲルホルンだけは生を使った。 レコーディング地は87~88年のLAである。 ぜひ比較してみて欲しい。 どれだけ僕が冨田先生から影響を受けているかが明白だろうな。 日本人として最も早い時代にグラミーに近付いた音楽家は、 僕がASAP共演を夢見る方には間違いない。

砂原良徳コメント

冨田先生のサウンドは音色の表情の豊かさが非常に特徴的です。冨田サウンドには代用品は存在しません。日本に冨田先生が居てくれて本当に良かったと思っています。

SURGEONコメント

幼い頃、冨田勲さんの音楽をよく聴いていたことを、今でも良く覚えています。父は冨田さんの作品を何度も何度も聴いていました。傍らで聴いていた私にとってそれは、電子音楽との初めての出会いであり、強烈な記憶として残っています。その音色と音域、そしてこの世のも のとは思えないテクスチャーと美しいメロディに魅了され、まるで壮大な夢のようでした。

いまも私は冨田さんの音楽を聴きますし、私のエレクトリック・ミュージックに大きな影響を与え続けています。今回のPLANET ZEROでも、ホルストやワーグナーの名曲を冨田さんの独創的な解釈で聴くことができて素晴らしいです。

宇川直宏コメント

もしこのプロジェクトが実現していたならば、この演奏が、日本の、世界の、そして 人類にとっての「新しい起点=0<ZERO>」となったことは間違いないだろう。しか し、その“未だ観ぬ体験"が、今回こうして新たなる「惑星」の歴史に刻まれること となった!!!!!!!!!! これは「2011年因果宇宙の旅」の幕開けなのである!!!!!!!!

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