星野源ソロライブ東京公演でなつみさんの誕生日を祝福

ソロアルバム「ばかのうた」を発表したSAKEROCKの星野源が、7月12日に東京・渋谷CLUB QUATTRO、7月13日に大阪・心斎橋CLUB QUATTROにてワンマンライブ「『ばかのうた』発売記念のライブ」を行った。

初日の東京公演には、会場入り口のドアが閉められないほどのファンが集結。アコースティックギター1本を手にひとりでステージに登場した星野は「うわ、すごい、すごいッスね！」と満員の会場に面食らいながらも、ひょうひょうとした面持ちでまずはSAKEROCKのナンバー「インストバンドの唄」、書き下ろしの新曲「歌を歌うときは（仮題）」を弾き語りで披露した。

ここからはバンドメンバーの伊藤大地（Dr/SAKEROCK, グッドラックヘイワ）、野村卓史（Key/グッドラックヘイワ）、伊賀航（B）が合流し、アルバム「ばかのうた」収録曲を中心とした演奏が続く。リラックスムードの星野は、曲の出だしをとちったメンバーにも「いいぜ。やり直し、ありだぜ？ 今日のライブはトイレ休憩もありだぜ？」となごやかにライブを進めた。前半は椅子に座って演奏していた星野だが、中盤にさしかかる頃には「ちょっと立とうかな。座ってると気分がしょんぼりしてくるので」とギターストラップを肩にかけ立ち上がり、「……かと言って、何が変わるわけでもないですが」と「グー」「茶碗」「ひらめき」を続けて歌い上げた。

後半戦にはゲストプレイヤーの高田漣を招き入れ「老夫婦」「穴を掘る」「兄妹」「ただいま」の4曲を5人で演奏。高田の奏でる叙情的なスチールギターの音色が、星野の歌によりふくよかな味わいを加える。MCでは付き合いの長い高田との思い出話に加え、「大杉漣さんは俳優デビューする前、高田渡さんの家で生まれたばかりの漣さんを見て『いい名前だな』と自分の芸名に“漣”を付けたんだそうです」と意外な豆知識を披露し、観客を驚かせた。

と、ここまで「うかつにサクサクやってしまった」星野は、約1時間足らずで最後の曲へ。「え～」という観客の残念がる声に「でしょう？ 俺もそう思うんです」と苦笑いしながら「くせのうた」をじっくりと歌い、ステージをあとにした。

アンコールの声に応えてふたたびひとりで登場した星野は、客席から聴こえてきた「今日は誕生日です」という声を拾い上げて皆で祝福したり、応援に駆けつけたかつてのバイト仲間と思い出話に花を咲かせたりと、本編以上にリラックスしたムード。弾き語りによるアンコールでは、吉野寿（eastern youth）とともに作った2006年のナンバー「たいやき」、そしてバナナマンのラジオ番組で披露され話題を集めた名曲「日村さん38才の歌」、SAKEROCKのレパートリー「選手」を披露した。「日村さん～」はバナナマン日村勇紀の誕生日を祝った歌だが、この日誕生日を迎えた客席の「なつみさん」にも「なつみさん24才の歌」が即興でプレゼントされた。最後はふたたびバンドメンバーを招き入れ、アルバムタイトル曲「ばかのうた」を熱唱。独特のあたたかい歌声が満員の会場を包み込んだ。

星野は「SUMMER SONIC 2010」「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2010 in EZO」といった夏フェスへの参加を経て、9月には福岡、広島、札幌、仙台の4都市を回るワンマンツアー「星野源の挨拶まわりツアー2010」を開催する。

2010年7月12日（月）渋谷CLUB QUATTRO
星野源「『ばかのうた』発売記念のライブ」セットリスト

01. インストバンドの唄
02. 歌を歌うときは（仮題）
03. ばらばら
04. キッチン
05. 夜中唄
06. 子供
07. グー
08. 茶碗
09. ひらめき
10. 老夫婦
11. 穴を掘る
12. 兄妹
13. ただいま
14. くせのうた
＜アンコール＞
15. たいやき
16. 日村さん38才の歌～なつみさん24才の歌
17. 選手
18. ばかのうた

星野源の挨拶まわりツアー2010

2010年9月14日（火） 福岡県 福岡BEAT STATION
OPEN 18:30 / START 19:00

2010年9月15日（水） 広島県 広島CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:00

2010年9月28日（火） 北海道 札幌cube garden
OPEN 18:30 / START 19:00

2010年9月29日（水） 宮城県 仙台darwin
OPEN 18:30 / START 19:00