スピッツ、sumika、サニカー対バンライブで草野マサムネ「ここに立ててよかった」

31

1972

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 400 1445
  • 127 シェア

昨日4月9日に東京・Zepp DiverCity TOKYOでライブイベント「TOKYO FM&JFN present EARTH×HEART LIVE 2018」が開催された。

スピッツ、sumika、SUNNY CAR WASHの集合写真。

スピッツ、sumika、SUNNY CAR WASHの集合写真。

大きなサイズで見る(全18件)

「EARTH×HEART LIVE」はTOKYO FMとJFN全国38局のFMステーションが主催する、ステーションメッセージである「アースコンシャス~地球を愛し、感じる心」「ヒューマンコンシャス~生命を愛し、つながる心」を象徴するコンサート。今回は「~ROCK THE FOREST~ 森を創ろう!」をテーマに、企画に賛同したスピッツsumika、オープニングアクト・SUNNY CAR WASHの3組のライブパフォーマンスが届けられた。なおライブの進行は「SCHOOL OF LOCK!」のとーやま校長こと遠山大輔(グランジ)とフリーアナウンサーの高橋万里恵が担当。出演バンドの紹介や、終わったばかりのライブの感想を話しつつ、「EARH×HEART LIVE」にまつわるメッセージを届けた。この日の収益の一部は、植樹などを行う「鎮守の森のプロジェクト」に寄付される。

Yuya Iwasaki(Vo, G / SUNNY CAR WASH)

Yuya Iwasaki(Vo, G / SUNNY CAR WASH)[拡大]

オープニングアクトのSUNNY CAR WASHはノスタルジックな「それだけ」でライブを開始。その後も「ラブソング」「カーステレオ」と続け、荒削りなサウンドと言葉をまっすぐに届けていく。Yuya Iwasaki(Vo, G)の「僕たち、あなたたちがずっと10代の頃の思いを忘れませんように。この星が、地球が、ずっと元気でいられますように!」という言葉から、3人は「ティーンエイジブルース」を演奏してステージを去った。

片岡健太(Vo, G / sumika)

片岡健太(Vo, G / sumika)[拡大]

続くsumikaは荒井智之(Dr, Cho)のカウントから弾けるようにポップな「MAGIC」、小川貴之(Key, Cho)の華やかなキーボードの音色が彩る「Lovers」と続け、会場をハッピーな空気で満たした。スピッツファンの片岡健太(Vo, G)は「『EARTH×HEART LIVE』と言うことで……昨日の夜、僕のハートが高ぶりすぎて、一睡もできませんでした! なかなかこういう現象にはならないんですけど……」と笑う。そして「まだ2バンド目なのに、疲れてませんか? 大丈夫ですか? 怪しいなあ……みんなが元気になれるような回復の呪文があった気がするなあ」とオーディエンスを煽り、バンドは黒田隼之介(G, Cho)の切れ味鋭いギターサウンドが印象的な「ふっかつのじゅもん」をドロップ。続く「Summer Vacation」ではガラリと雰囲気を変え、アーバンなアンサンブルに乗せ、片岡がステージ前方で体を揺らしながら歌声を響かせてフロアを魅了した。

sumika

sumika[拡大]

「sumika、早いものであと36曲になりました。スピッツが出てくるのはこの計算でいくと……25時です」とユーモアたっぷりに述べた片岡は、「照れ隠しのようにふざけたことばかり言ってますけど、ライブが決まったときとか、昨日の夜とか、想像しすぎて泣いてます、何度か!(笑)」と思いを明かす。そして「想像してないと、喜べないと思うんです。その日のことを想像してがんばってる人が、夢を実現できる、その瞬間に感動が生まれるんじゃないかなと。だから2018年4月9日、僕は1ミリの嘘もなく感動しています。好きだもん……好きだもんね。好きな人には好きって言いたいもんね。死んじゃったらどうにもならないから、生きてるうちに(スピッツと)一緒にやりたかった。皆さんに出会いたかった。ラスト1曲、頼ってもいいですか?」とフロアに呼びかけ、バンドは「『伝言歌』」を演奏。曲中にはオーディエンスのみの大きなシンガロングが会場に響いていた。さらに片岡は去り際、「sumikaを観に来てくれた人、頼むから帰らないでください。この場でスピッツを観てください」と思いを伝えた。

スピッツ

スピッツ[拡大]

トリを務めたスピッツのステージは、この季節にぴったりの「春の歌」で幕開け。草野マサムネ(Vo, G)はステージ前方でアコースティックギターをストロークしたあと、伸びやかな歌声を会場いっぱいに響かせた。パワフルなドラミングから「醒めない」へと入ると、田村明浩(B)はピョンピョンとジャンプしながらベースをプレイ。「8823」では三輪テツヤ(G)のギターカッティングがフロアを揺らし、開放感のあるサビが訪れるとオーディエンスはジャンプしたり手を振ったりと大盛り上がりを見せた。MCで草野はこの日の競演者について「ロケットペンシルって知ってますか? SUNNY CAR WASHっていう新しい芯が入ってきて、sumikaっていう新しい芯が入ってきて、スピッツっていう古い芯がポロッと落ちるような、一瞬の眠りの中でそんな夢を見ていました」とユーモアたっぷりに述べる。さらに「古い芯だってちゃんと書けるんだぞ!って、そういう気持ちで最後まで演奏します」という言葉からは「チェリー」が温かなハーモニーで届けられた。

草野マサムネ(Vo, G / スピッツ)

草野マサムネ(Vo, G / スピッツ)[拡大]

草野が熱のこもった歌声を響かせた「愛のことば」、バンドが息ぴったりのアンサンブルで観客を惹き付けた「ウサギのバイク」を経て、彼は「『EARTH×HEART LIVE』ということで、環境について語ったほうがいいですか?」と、楽屋で練習していたという「朝まで生テレビ」のオープニングキャッチをギターで演奏。そして「人間は森に生かされてると思うんです。人間も自然の一部ということをたまに思い出さなきゃいけないんですよ」と呼びかけ、温かな表情をした三輪に「はいよ」と返されていた。また草野はこの日の感想を「SUNNY CAR WASH、sumikaと素晴らしいライブを観させてもらって。俺らもまだまだがんばらなきゃなと思いました。本当にここに立ててよかったです」と述べる。崎山龍男(Dr)のダイナミックなドラミングが映える「さわって・変わって」、朗らかな「スパイダー」を経て、三輪の堂々としたギターストロークから始まったラストナンバーは「トンガリ'95」。草野は身ぶり手ぶりしながら躍動感のあるサウンドに乗って歌声を届けた。

アンコールでは草野の「15年ぐらいやってない……? 存在を忘れていた曲を」という紹介で「仲良し」が披露され、ファンを喜ばせる。FERNANDESのZO-3を用いての草野によるメンバー紹介の中で、田村は自身のベースを鳴らしたあと「今日はとても楽しい夜になりました」とうれしそうな表情を浮かべていた。そして4人は軽快な「Na・de・Na・deボーイ」を演奏し、「EARTH×HEART LIVE」の幕を閉じた。

このライブの様子はTOKYO FMにて4月22日(日)19:00からオンエアされるので、ファンは楽しみにしておこう。

※崎山龍男の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

この記事の画像(全18件)

「TOKYO FM&JFN present EARTH×HEART LIVE 2018」2018年4月9日 Zepp DiverCity TOKYO セットリスト

SUNNY CAR WASH

01. それだけ
02. ラブソング
03. カーステレオ
04. キルミー
05. ティーンエイジブルース

sumika

01. MAGIC
02. Lovers
03. ふっかつのじゅもん
04. Summer Vacation
05. 「伝言歌」

スピッツ

01. 春の歌
02. 醒めない
03. 8823
04. 初恋クレイジー
05. チェリー
06. 愛のことば
07. ウサギのバイク
08. さわって・変わって
09. スパイダー
10. トンガリ'95
<アンコール>
11. 仲良し
12. Na・de・Na・deボーイ

全文を表示

読者の反応

大畠順子 @oohatasan

そして素敵な記事をありがとうございます!
https://t.co/0TBqd78du7

コメントを読む(31件)

関連商品

リンク

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 スピッツ / sumika / SUNNY CAR WASH の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。