米米CLUBが4年半ぶり全国ツアー、“聖地”NHKホールで32曲披露

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米米CLUBの全国ツアー「a K2C ENTERTAINMENT TOUR 2017 ~おせきはん~」が、本日1月14日にファイナルを迎えた。この記事では1月9日に行われた東京・NHKホール公演の模様をレポートする。

米米CLUB(撮影:荒川潤)

米米CLUB(撮影:荒川潤)

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2017年8月発売のベストアルバム「LAST BEST ~豊作参舞~」を携え、約4年半ぶりに行われた今回の全国ツアー。9日の公演ではツアーグッズの法被やTシャツに身を包んだ多数のファンが客席を埋め尽くし、開演を待った。

カールスモーキー石井(Vo)扮する腹綿腸次郎。(撮影:荒川潤)

カールスモーキー石井(Vo)扮する腹綿腸次郎。(撮影:荒川潤)[拡大]

開演時刻を迎え、幕が上がったステージに最初に現れたのはカールスモーキー石井(Vo)扮する歌手・腹綿腸次郎。彼は「いとしのドミンゴ」「ブルース錨の波止場」「オイオイオイ マドロスさん」といった代表曲を軽妙なトークを交えながら熱唱し、ファンを大いに盛り上げた。一旦幕が降りたあとはいよいよ本編、米米CLUBのステージへ。「僕らのスーパーヒーロー」「I・CAN・BE」と初期の名曲が連続で披露されると、観客はシュークリームシュやサポートダンサーのテキーラまさはると同じ振り付けを楽しそうに踊っていた。

米米CLUBがNHKホールでライブを行うのは2012年の全国ツアー以来約6年ぶり。石井は「ここは聖地でございます。米米CLUBはここから始まったような」と思い入れの深いNHKホールでのライブについて語り、さらに先日放送された「NHK紅白歌合戦」の感想も明かして笑いを誘う。メンバー紹介ではその「NHK紅白歌合戦」でメンバーのフラッシュ金子(Key)こと金子隆博がオーケストラ演奏の指揮を務めたことも紹介。客席からは大きな拍手が起こった。

カールスモーキー石井(Vo)(撮影:荒川潤)

カールスモーキー石井(Vo)(撮影:荒川潤)[拡大]

「この曲を聴きながら子育てをしていた方もいたんじゃないかと」という石井の曲紹介で始まったのは、ハートウォーミングな「Child's days memory」。会場に温かな空気が満ちた直後には、金持ちのドラ息子になりきった石井の一人芝居が炸裂するムーディな新曲「大都会人」へ。濃厚なパフォーマンスのあとはシュークリームシュのMINAKO(Dance)、MARI(Dance)が登場し、新曲「PEACH HIP II」を歌い踊る。さらに「東京イェイイェイ娘」が始まると、オーディエンスは法被姿のBIG HORNS BEEと共に「マリちゃーん!」「ミナちゃーん!」とステージ上に声援を送った。

青空鳩子と恋人・ひろしの駆け引きを石井が演じる「ホテルくちびる」では、2人が入るラブホテルが実は鳩子の実家だったという衝撃の展開に。続く「パリジェンヌ ホレジェンヌ」では、結婚30周年を迎えてパリ旅行に出かけた鳩子の両親のラブラブっぷりが描かれた。ド派手なサウンドとメンバー全員の息の合ったパフォーマンスが展開された「Peeping Tom」に続き、第1部最後の曲「浪漫飛行'07」へ。観客が振る紅白のポンポンが客席を鮮やかに舞った。

ジェームス小野田(Vo)(撮影:荒川潤)

ジェームス小野田(Vo)(撮影:荒川潤)[拡大]

コミカルな演出が相次いだ第1部から一転、第2部ではダンスチューンが連続で披露され、オーディエンスを大いに踊らせた。「晴晴新人類」でジェームス小野田(Vo)が華々しく登場すると、客席では赤いペンライトの光が一斉に揺れる。「美熱少年」ではBIG HORNS BEEの高らかなホーンが場内に響き渡った。ダイナミックなサウンドで客席を圧倒したこの曲が終わると、すぐさま「オン・ザ・ロックをちょうだい。」のイントロが始まり、石井と小野田のかけ合いにファンは大爆笑。「かっちょいい!」の間奏ではジョプリン得能(G, Key)、Be(G)が華麗なギターソロを披露し、観客を熱狂させた。

小野田のソウルフルなボーカルと石井、MACHIKO(Cho)のコーラスが見事なハーモニーを産んだバラード「THAT'S THE NAMIDA!!」のあとは「SO COOL」「sure dance」とスタイリッシュなナンバーを連発。ここで石井がわざとらしく「みんなー、さわやかかーい?」と笑顔でファンに呼びかけ「皆さんが待ち望んでいるあの曲、聴いてください!」と曲紹介を入れる。おなじみのイントロで「君がいるだけで」が始まるかと思いきや、歌われたのはこの曲を極限まで短縮した「君いる!」。お約束のブーイングが響く客席に、石井は「何? 『君いる』でしょ?」と言い返してステージを去っていった。

米米CLUB(撮影:荒川潤)

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続いてステージに現れたMINAKOは「『君がいるだけで』、『君いる!』にしちゃってごめんね」と実兄の非礼を歌いながら詫び、オーディエンスを笑わせる。そしてソロ曲「逢いたくて」を澄んだボーカルで歌い上げた。さらにMARIとテキーラまさはるのデュエット曲「開いてもいいかい?」へ。2人の濃い目のパフォーマンスのあとは「インサートデザート」「FUNK FUJIYAMA」と“ファンク曲”の連投でますます会場をヒートアップさせた。本編最後は「狂わせたいの」「Shake Hip!」と鉄板のダンスナンバーを連発。オーディエンスは笑顔でそれぞれの曲を踊り続けた。

恒例のコールからアンコール「BONUS SHOW TIME」へ突入すると、1曲目として「君の瞳に恋してる」のカバーが披露された。艶やかな歌声でファンを魅了した石井は「今のは新曲で(笑)。名曲だからすぐ売れるだろうな」ととぼけてみせる。そしてライブのラストナンバーとしておなじみの「Just U」へ。メンバーはファンへの感謝を込めるように丁寧な演奏を届けた。

米米CLUB(撮影:荒川潤)

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最後のMCでは石井が、新年早々に行われた今回のライブを振り返り「カウントダウンライブをやってみようかな。生放送で」と発言して観客を喜ばせ、「(今日は)テレビ関係者もいっぱい来てますんで!(笑)」と関係者にアピールした。ラストナンバーはメンバー全員がアカペラで歌う「MY SWEET SWEET SHOW TIME」。「コンサートではやってこなかった曲なんです、なぜならあまり歌えなかったから(笑)。今回は一生懸命練習しました」という石井の言葉に続き、総勢18名のメンバーは美しいアカペラをホールに響かせる。曲が終わるとこの日一番の拍手が起こり、メンバー同士もハイタッチして全32曲にわたるライブの成功を喜んでいた。このライブの模様は3月にWOWOWライブにて放送される。

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米米CLUB「a K2C ENTERTAINMENT TOUR 2017 ~おせきはん~」2018年1月9日 NHKホール セットリスト

<マドロス・ショータイム>
01. 極太御赤飯御開帳~有りがたや「あかまんま」~
02. いとしのドミンゴ
03. ブルース錨の波止場
04. オイオイオイ マドロスさん

<第1部>
05. 僕らのスーパーヒーロー
06. I・CAN・BE
07. Child's days memory
08. 大都会人
09. シューキー・アイズ
10. PEACH HIP II
11. 東京イェイイェイ娘
12. ホテルくちびる
13. パリジェンヌ ホレジェンヌ
14. Peeping Tom
15. 浪漫飛行'07

<第2部>
16. GET'S THE OSEKIHAN
17. 晴晴新人類
18. OH! 米 GOD! / 美熱少年~オン・ザ・ロックをちょうだい。
19. かっちょいい!
20. THAT'S THE NAMIDA!!~OH! 米 GOD!
21. SO COOL
22. sure dance~君いる!
23. 逢いたくて
24. 開いてもいいかい?
25. インサートデザート
26. FUNK FUJIYAMA
27. 狂わせたいの
28. Shake Hip!

<アンコール>
29. BONUS SHOW TIME
30. 君の瞳に恋してる
31. Just U
32. MY SWEET SWEET SHOW TIME

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園田林太朗@インフォマート特命部長(自称) @sonodarin

読んでるだけで濃厚すぎて楽しそうなライブ

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https://t.co/Nwo7t0uutu

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