「JACK IN THE BOX」豪華セッション続出に武道館興奮
2010年1月3日 17:00 16
MAVERICK DC SUPER ALL STARS
TETSUYA
tetsuya(B/L’Arc-en-Ciel)、マオ(Vo/シド)、真矢(Dr/LUNA SEA)、白田一秀(G/ex.PRESENCE, Ken BAND)によるSession E。
音楽事務所MAVERICK DC GROUPに所属するアーティストが一堂に会する、年末恒例のイベント「JACK IN THE BOX」が12月27日に日本武道館で開催された。例年どおりサプライズあり、意外なセッションありの特別企画が満載で、事務所の枠を超えた豪華共演が実現。超満員の会場を約8時間にわたって盛り上げた。
トップバッターを務めたのは、yukihiro(L'Arc-en-Ciel)率いるacid android。四方を幕で囲まれた状態でメンバーが次々と姿を現しスタンバイすると、激しくシリアスなサウンドを聴かせる新曲で仄暗い会場をacid androidの世界観に染め上げる。全曲新曲、しかも幕は一度も落ちることなく、会場の各所に設置されたスクリーンにもyukihiroの足元しか映し出されない状態では進められたが、それがacid androidらしくもあり、メンバーが去った後はストイックなステージを讃えるような大きな拍手が贈られた。
続くゾロのステージの直前に幕が落ち、ステージの全貌が露わになる。スクリーン上での紹介を経て意気揚々とステージに姿を見せたゾロは、龍寺(Vo)がおなじみのキメ台詞「貴方の御命頂戴します!」を放ったのを合図に熱演をスタート。「DYNAMITE FLAVOR」「パノラマHOP」とカラフルなアッパーチューンを連射し、持ち前のフレッシュな魅力を振りまいた。
ゾロの色鮮やかな世界観を引き継ぐように現れたシドは、メンバーが投げキッスをしながら登場。ステージ後方を炎が囲まれながら、哀切を感じさせる「嘘」で口火を切ると「怪盗ネオン」、最新シングル「one way」の計3曲を武道館に響かせた。途中でマオ(Vo)は、「シドって夜の匂いがするバンドだけど、今日は健全なテンションでいきます。下ネタは控えて、ジャポニカ学習帳みたいなノリでいきます」と宣言しファンを爆笑させていた。
続いては「JACK IN THE BOX」の名物であるセッションコーナーの1組目、Session Aの出番。メンバーとして登場したのは、マオ(Vo/シド)、夢人(G/彩冷える)、Sato(B/MELLO)、ゆうや(Dr/シド)、小池敦(Key)。シックなスーツに身を包んだ5人はマイクを手に、横に並ぶといきなりEXILEの「Ti Amo」を歌い始め観客を驚かせる。加えて間奏では縦一列に並んで「Choo Choo Train」でおなじみの踊りもコピーし、会場を笑いと感動で包んだ。しかしせっかく強力な布陣が実現したのだからと、2曲目ではMr.Childrenの「抱きしめたい」をバンド編成でカバー。多くの人に愛されているラブソングが再現されると、オーディエンスはうっとりと聴き入った。
Session Aの作り出した甘いムードを一変させたのはムック。絶叫に近い歓声に迎えられた4人は、オープニングにふさわしい「咆哮」を激しい轟音で放つと会場の熱狂を加速。逹瑯(Vo)のブルースハープが高らかに響いたダンサブルチューン「ファズ」、オーディエンスの美しい手拍子が「オズ」が間髪入れず放たれる。ラストナンバーに配信限定でリリースされたばかりのウィンターバラード「ジオラマ」が切々と歌い上げられると、優しいサウンドが武道館を満たしていった。
セッションコーナー第2弾ではSATOち(ムック)、ゆうや(シド)、そしてyukihiroによるドラムバトルが展開。転換中にドラムセットが3台ステージ上に並べられるとどよめきが沸き起こり、スクリーンにそれぞれの顔が浮かび上がると、予想外のラインナップに喝采が会場に響いた。3人は息を合わせながらエネルギッシュなドラミングでオーディエンスの耳を釘付けにしていき、ラストは会場を激震させるような乱打でセッションを締めくくった。
続いて登場したCreature Creatureは、のっけからヘヴィかつ耽美なナンバー「Black Hole」で武道館を圧倒。Morrieはサポートミュージシャンの叩き出す分厚い音圧を凌駕するようなカリスマ性あふれる歌声を聴かせ、オーディエンスを幻惑的な世界観に誘う。その一方で「みんなCreature Creatureって知ってる?」と関西弁で語りかけチャーミングな一面を見せるなど、サウンドとのギャップで会場を惹きつけていたのが印象的だった。
Session Cで登場したのは、kyo(Vo/BUG, D'ERLANGER)、ミヤ(G/ムック)、弐(G/ギルガメッシュ)、研次郎(B/cali≠gari)、Sakura(Dr/S.O.A.P.)、都啓一(Key/SOPHIA)の6人。このメンバーで一体何を演奏するのかと思いきや、まず1曲目として演奏されたのは、GUNS N' ROSES「Welcome to the Jungle」。kyoがその見事なデス声とシャウトで歌い上げる一方、ミヤをはじめとするバンドメンバーも本家ばりの激しい演奏を繰り広げる。自分たちの曲のように楽しげに演奏する姿は実に痛快。そして2曲目にメタルアレンジを施したKAT-TUNの「Real Face」を届けると、会心の笑みを浮かべステージを降りていった。
その後はセッションコーナーの余韻を引き継ぐように、「JACK IN THE BOX 2009 SUMMER」以来となるカラスのステージがスタート。1曲目に鳴らされた彼らのオリジナル楽曲「LASTICA」では、夏に比べより練り上げられたバンドサウンドが響く。ヴィジュアル系の王道とも言うべきグラマラスな1曲で、オーディエンスを魅了した。さらに「悩んだんですが、みんなも知ってるだろうと思ってアニソンを」という逹瑯(Vo)の言葉に続いたのは、アニメ「幽☆遊☆白書」のエンディングテーマとしてヒットした「アンバランスなKissをして」。意外なセレクトに驚きを隠せないオーディエンスもいる中、堂々とした歌いっぷりとパフォーマンスを繰り広げた。
Session Dでは逹瑯(Vo/ムック)、Shinji(G/シド)、加藤貴之(G/兎-usagi-)、明希(B/シド)、ケンゾ(Dr/彩冷える)による共演が実現。カラスのメイクのまま登場した逹瑯は「Shinji、カモン!」と呼びかけ、BUCK-TICKの「Les Enfants Terribles」を熱唱。途中ではマイクを向けられた明希が甘い歌声を聴かせ、会場が華やかな空気で包まれる場面も。2曲目としてセレクトされたTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「バードメン」ではShinjiと加藤が激しいギターカッティングを、逹瑯がチバユウスケを意識したガナリ声を披露。しかし逹瑯の声はどこか艶やかな匂いを放っており、それがまたオリジナルとは違う味わいを加えていたのが印象的だった。
イベントも後半戦に入ったところで登場したのは、ギルガメッシュとTETSUYA。例年はイベント序盤の盛り上げ役を務めることが多かったギルガメッシュは、遅めの時間の出番に感慨深げ。盛大なハンドクラップに迎えられた4人は、火炎がステージ上を飛び交う中まずは「bit crash」を観客にプレゼント。続けてЯyo(Dr)の重厚なドラミングに左迅(Vo)のパワフルな歌声が重なる「DIRTY STORY」と、ギルガメッシュの真髄を凝縮したデジロックナンバー「evolution」、あえて激しい動きを抑えたメロウチューン「arrow」を堂々と披露した。MCで左迅が「いつもはトップバッターになることが多いけど、今日はおいしい時間の出演でうれしいです」と口にすると大きな拍手があがった。
ギルガメッシュに続いての登場はTETSUYA。ピンクのケミカルライトが輝く会場に彼が姿を見せると黄色い歓声が反響し、TETSUYAは自身の必需アイテムである水鉄砲を手にすると、「JACK IN THE BOX 2009 SUMMER」でも披露された新曲を甘いハイトーンボイスで歌い上げた。続いての「Roulette」では手に持ったタオルを回し楽曲を彩り、「TIGHTROPE~SCARECROW」では切なげで狂おしい歌声を、「lonely girl」ではキュートな一面を見せるなどその豊かな音楽性を提示。ラストチューンの「15 1/2フィフティーンハーフ」では、水鉄砲を噴射しながらいたずらっ子のような表情を浮かべ、ファンの熱い視線を集めていた。
その後、某映画番組のイントロとそれを模したスケール感たっぷりの映像に乗せて始まったのは、Shinjiのソロステージ「金曜シンジショー」。Shinjiは時折転びそうになりながらステージ中央にたどり着くと、アコースティックギターでマイナーコードを爪弾きながら新曲「僕とロンゲとカツアゲ」を哀愁たっぷりに弾き語る。約10年前に初めて金髪にした際のエピソードを悲しげに歌い会場を爆笑の渦に巻き込み、終盤ではなぜかTHE 虎舞竜の「ロード」の名フレーズを観客と一緒に大合唱。ラストは太田胃酸を取り出し「ありがとう、いい薬です!」と絶妙なタイミングでおなじみのフレーズを放ち、笑いと涙にあふれたステージを無事締めた。
ラストセッションとなったSession Eで登場したのはtetsuya(B/L’Arc-en-Ciel)、マオ(Vo/シド)、真矢(Dr/LUNA SEA)、白田一秀(G/ex.PRESENCE, Ken BAND)という超強力メンバー。大先輩に囲まれたマオは緊張した表情を見せつつ、TETSUYAの「Can't stop believing」をオリジナリティを加たスタイルで歌い上げ、喝采を浴びる。見事なコンビネーションを見せる4人だが、マオの緊張は引かない様子。「このセッションの話が来て以来、上手に寝れてません……」とマオが心情を吐露すると、tetsuyaはその緊張をほぐすように「マオ君のほうがええやん、と思ってるんちゃうの?」と先輩らしいフォローを入れた。そんな彼らが次に演奏したのはPRESENCE「蜃気楼」のカバー。マオの甘く伸びやかな声質がぴったりなこの曲を、白田をはじめtetsuya、真矢が屈強な演奏で支え会場を切ない空気で満たした。
そして今年の「JACK IN THE BOX」のラストパフォーマーの大役を務めたのはKen。オープニングは白田の流麗なギターと秦野猛行(Key)の美しいシンセの音色からスタート。そして1曲目としてCOLDPLAYの「Viva La Vida」を熱唱。間奏ではギターソロを加えて、オーディエンスをたちまち魅了していった。スケール感あるサウンドスケープと美しいファルセットを聴かせる「Speed」「Deeper」の2曲を連発した後は、拡声器が妖しげな空気感を醸し出す「Spin Along」へ。KenとTomo(Cho)による歌声の妙が、会場をエロティックに染め上げオーディエンスを陶酔させた。
ついにイベントもクライマックスに。ラストを飾るのはこのイベントには欠かせない、MAVERICK DC SUPER ALL STARSによる「STREET ROCK'N ROLLER」。セッティングが終わるとスクリーンには、44MAGNUMを皮切りに所属アーティストたちのデビュー時の映像が次々と映し出され、拍手と歓声が巻き起こる。そして「すべてはこの男たちから始まった……」という映像での紹介と共にPAUL(Vo)、JIMMY(G)、JOE(Dr)、そしてJACK(B)というMAVERICK DC GROUPに欠かせない重鎮たちが姿を見せた。
続いてPAULがオーディエンスをおなじみのセリフで煽り、ナレーションと共に出演バンドのフロントマンが舞台に再登場。最後にhyde(L'Arc-en-Ciel)の名前が呼ばれると場内に悲鳴が大反響した。メンバーが勢揃いしたところで「STREET ROCK'N ROLLER」のイントロが鳴り響き、それに続くように他の出演者が続々とステージに上がりラストパフォーマンスに興じる。花道でファンと触れあうアーティスト、先輩方に負けないシャウトを聴かせる若手たち、圧巻の演奏で会場の狂騒を支える演奏者たち。スモークや火薬などの特殊効果の数々が祝祭空間を盛り上げる中、出演者たちは長時間におよんだ「JACK IN THE BOX 2009」に幕を下ろした。
「JACK IN THE BOX 2009」セットリスト
■acid android
01. 新曲
02. 新曲
03. 新曲
■ゾロ
01. DYNAMITE FLAVOR
02. パノラマHOP
03. COSMO「S」フューチャー
■シド
01. 嘘
02. 怪盗ネオン
03. one way
■Session A
01. Ti Amo
02. 抱きしめたい
■ムック
01. 咆哮
02. ファズ
03. オズ
04. ジオラマ
■Session B
01. Drum Improvisation
■Creature Creature
01. Black Hole
02. MABOROSHI
03. パラダイス
04. RED
■Session C
01. Welcome to the Jungle
02. Real Face
■カラス
01. LASTICA
02. アンバランスなkissをして
■Session D
01. Les Enfants Terribles
02. バードメン
■ギルガメッシュ
01. bit crash
02. DIRTY STORY
03. evolution
04. arrow
■TETSUYA
01. 新曲
02. Roulette
03. TIGHTROPE~SCARECROW
04. lonely girl
05. 15 1/2フィフティーンハーフ
■Shiinji
01. 僕とロンゲとカツアゲ
■Session E
01. Can't stop believing
02. 蜃気楼
■Ken
01. Viva La Vida
02. Speed
03. Deeper
04. Spin Along
■MAVERICK DC SUPER ALL STARS
01. STREET ROCK'N ROLLER
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