音楽ナタリー

SiM、10-FEET&フォーリミと共にぶっ飛んだ「THE EYEWALL NiGHT」

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「THE EYEWALL NiGHT vol.1」の集合写真。(撮影:半田安政[Showcase])

「THE EYEWALL NiGHT vol.1」の集合写真。(撮影:半田安政[Showcase])

SiM主催のライブイベント「THE EYEWALL NiGHT vol.1」が10月15日に兵庫・ワールド記念ホールにて開催された。

このイベントは「デカ箱でも対バンライブやりたい!!」「デカ箱はワンマンかフェスでしか成立しないのか!? そんなはずはない!」というSiMのメンバーの思いから企画されたもの。当初9月に実施される予定だったが、台風18号の接近により延期に。同会場、同ラインナップにてリベンジされたこの日、SiM、ゲストの10-FEET04 Limited Sazabysはそれぞれ約1時間というロングセットを展開した。

トップバッターは10-FEET。SEが流れ、ステージが明るくなると、そこにはワイヤーで吊るされ宙に浮かぶ3人の姿が。さっそく“デカ箱”らしい演出でファンを驚かせた。ゆっくりとステージに降りてくると3人は「VIBES BY VIBES」を投下。さらにTAKUMA(Vo, G)がイベントタイトルにちなんで「台風の目ちゃうんか? 今日はどんなアホが集まった? わかりやすい形で見せてくれよ、オイ!」と煽り、バンドは「STONE COLD BREAK」「RIVER」といったアップリフティングなナンバーを次々とプレイする。先ほどのTAKUMAの言葉に応えるかのように、1階のスタンディングエリアのファンはモッシュやクラウドサーフを繰り返し、2階席のファンも手を上げたりシンガロングしたりして、場内の温度を引き上げた。その様子を観てTAKUMAは何度も「お前らすごいな!」と声を弾ませていた。また曲間にTAKUMAはマイクを離れ、肉声でコールアンドレスポンスに挑戦。大きな会場内は一体感を増した。その一方でステージ上ではTAKUMAとKOUICHI(Dr, Cho)が向かい合ってふざけてみせ、その2人を横目にNAOKI(B, Vo)が「super stomper」のイントロを弾き始めるなど、3人は会場の大きさを感じさせないステージングも見せていた。

熱の込もったボーカルとエモーショナルな演奏で「アンテナラスト」「太陽4号」「その向こうへ」をじっくり聴かせたあとは恒例のKOUICHIのMCコーナーへ。TAKUMAの指示でスポットライトがKOUICHIを照らし、さらにマイクにリバーブがかけられてファンの笑い声が広がる中、KOUICHIはSiMへの感謝やこの日にかける思いを口に。和やかなムードが広がったところで、バンドはライブを再開。フロア内にサークルモッシュがいくつも発生した「goes on」ではTAKUMAがフロアを指差し「ほんますごいなお前ら!」と笑顔に。ラストナンバー「CHERRY BLOSSOM」では会場中のファンが色とりどりのタオルを投げて、大盛り上がりとなった。

2番手の04 Limited SazabysはSiMの「Amy」をSEにステージへ。同曲が流れる中、定位置に付いた4人はサビから同曲を演奏。カバーから始まるというスペシャルなセットリストでオーディエンスを喜ばせた。GENが「1カ月待たされてガマン汁まみれ。いいライブができる気しかしません」「今日は悪魔祓いしに来ました」と独特な言葉選びでこの日の意気込みを語っていたが、バンドはその言葉通り、エッジーな「fiction」「escape」、高速ツービートに乗せた「Remember」、リズミカルなハンドクラップが広がった「drops」といった多彩な楽曲を連投。「me?」ではポップな前半部分を終えたブレイクでRYU-TA(G, Cho)が「台風、呼び戻しちゃう? 台風の目、作っちゃいませんか!」と焚き付け、テンポアップした後半に突入すると、フロアにはサークルモッシュがいくつも発生した。

GENが自身が初めてライブ会場に足を運んだのも名古屋のホール会場であったと話し、「僕と同じように今日をきっかけにいろんな音楽にのめり込んでいく人がいるんじゃないか」と熱弁。さらにSiMへの感謝の思いを続け、エモーショナルな気分を高めると、バンドはメロディアスな「Squall」「swim」を届けて、ステージを締めくくった。かと思いきや、「swim」の演奏後にGENが突然KOUHEI(Dr, Cho)のほうを向き「お前、ラスサビ前間違えただろ」と言い出し、2人はケンカに。KOUHEIが椅子を立ちGENの元へと来ると、2人は取っ組み合いを始める。挙句GENが「ぶっ飛ばすぞ」と言うと、KOUHEIが「おお、やってみろよ」と応戦。そしてGENが「じゃあお願いしまーす」と言うと、KOUHEIがワイヤーに吊るされて一気に宙へと“ぶっ飛ば”される。3人はステージを去ろうとするも「曲が締まってない」と思い出し、「誰かドラム叩ける人いないですかー?」と問いかけ。するとステージ袖からSiMのGODRi(Dr)が登場。GODRiがドラムを叩き、同曲を締める。GEN、RYU-TA、HIROKAZ(G)、GODRiは宙に浮かぶKOUHEIが見守る中、4人でお辞儀をして、ステージをあとに。KOUHEIは宙に浮いたまま、幕が閉まるのを切ない表情で見つめていた。

この日の主役・SiMはMAH(Vo)が「待たせたな、神戸! 主役の登場だ!」と言い放ち、場内が沸いたところで「Blah Blah Blah」をドロップ。激しくも妖艶なムードで場内を包む。MCでMAHが台風で延期にした先月の開催予定日について説明。「誰もいないスカスカの会場でリハーサルをやった。あんな悲しいリハーサルは初めて。あのときの気持ちの分までぶっ飛ばしていくんで!」と意気込み、オーディエンスがモンキーダンスを踊った「GUNSHOTS」やSHOW-HATE(G)の歪んだギターから始まる「WHO'S NEXT」などを連投していった。また中盤には「こういう場所でやっていて気持ちいい曲」としてミディアムチューン「Life is Beautiful」をプレイ。4人は叙情的なナンバーをエモーショナルに届けた。

中盤には「自分たちのイベントをワールド記念ホールでできるって、夢あるなあって思います」としみじみ語る。「生きてるとほとんど苦しいことばっかりだけどたまに『夢あるなあ』って言える人生って、やりがいがあって幸せだなあって思います」と優しく微笑んだ。温かな雰囲気のMCを終えるとバンドは再びヒートアップ。MAH、SHOW-HATE、SIN(B)の3人が高くジャンプして勢い付けたのち「Amy」「JACK. B」を畳み掛けて、本編を終えた。

アンコールでは04 Limited Sazabysと、10-FEETメンバーのパネルと共に記念撮影をする。撮影時にはMAHが「俺も1回飛んでみたかったんだ」と笑顔を見せ、ワイヤーで宙へ。“ワイヤーアクションの先輩”であるGODRiが、飛び立ったMAHを見上げて「悪魔が飛び立ちました!」と声を上げ、場内は温かな笑いに包まれた。満足げに宙から戻ってきたMAHは「こういうのもホールの楽しみ方の1つだと思う」と笑ったあと「『THE EYEWALL NiGHT』を不定期で続けていって、新しいホールライブの形になれば」と今後の展望を述べた。そして「思い残すことはありますか?」とファンへ問いかけ。曲名が次々と上がる中、MAHがニヤリと不敵な笑みを浮かべ「アレね」と言うと、バンドは「KiLLiNG ME」「f.a.i.t.h」をドロップ。オーディエンスはモッシュやクラウドサーフ、ウォールオブデスを思う存分繰り返し、熱気に包まれる中、イベントは終演を迎える。そして最後にMAHが「おかげで忘れられない1回目になりました! 台風18号くん、ありがとう!」と声を上げ、「THE EYEWALL NiGHT vol.1」の幕を下ろした。

THE EYEWALL NiGHT vol.1
2017年10月15日 ワールド記念ホール セットリスト

10-FEET

01. VIBES BY VIBES
02. STONE COLD BREAK
03. RIVER
04. super stomper
05. 1sec.
06. アンテナラスト
07. 太陽4号
08. その向こうへ
09. ヒトリセカイ
10. goes on
11. CHERRY BLOSSOM

04 Limited Sazabys

01. fiction
02. escape
03. Chicken race
04. Warp
05. Remember
06. medley
07. drops
08. monolith
09. knife
10. mahoroba
11. me?
12. midnight cruising
13. Squall
14. swim

SiM

01. Blah Blah Blah
02. I Hate U
03. Abel and Cain
04. GUNSHOTS
05. WHO'S NEXT
06. Life is Beautiful
07. PSYCHO
08. Amy
09. JACK. B
<アンコール>
10. KiLLiNG ME
11. f.a.i.t.h

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