hideフェス「MIX LEMONeD JELLY 2017」ジャンルレスな26組が熱演

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昨日8月5日に東京・新木場STUDIO COASTでライブイベント「hide presents MIX LEMONeD JELLY 2017」が開催された。

「hide presents MIX LEMONeD JELLY 2017」フィナーレの様子。

「hide presents MIX LEMONeD JELLY 2017」フィナーレの様子。

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「MIX LEMONeD JELLY」はhideが1997年に初開催し、長い年月を経て2016年に復活したライブイベント。今年は屋外エリアを含む4ステージ制で行われ、hideと交流のあったバンドなどさまざまなアーティストがイベントを彩った。

カルメラ

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屋外ライブエリア・BLUE SKY STAGEのトップバッターはカルメラ。彼らのライブは「おはようございます!」という西崎ゴウシ伝説(Tp, G, Per)の挨拶からスカアレンジの「Beauty & Stupid」カバーで幕を開け、晴天の空の下に軽快なサウンドが鳴り響いた。メインステージとなるRIGHT STAGEではdefspiralが1曲目に「ROCKET DIVE」カバーを投下。「SILVER ARROW」ではTAKA(Vo)が「朝からデカい声聞かせてくれ!」と煽るなど午前中からフロアの熱狂を誘った。

チームしゃちほこ

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BLUE SKY STAGEには2年連続の出演となったチームしゃちほこが登場。咲良菜緒が「hideさんのことが好きすぎて」とhideへの愛に満ちたMCで「今日はhideさんにチームしゃちほこが出てよかったって思ってもらえるようにがんばります! 最後まで楽しんでいきましょう!」と元気いっぱいに話した。彼女たちは「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」では激しいヘッドバンギングを見せるなど、パワフルなステージングでhideファンからも大きな声援が送られていた。メインフロア内のLEFT STAGEには、宇宙服をモチーフにした衣装を着たSPEED OF LIGHTSがzilch「INSIDE THE PERVERT MOUND」カバーを披露。CUTT(Vo, G)は両手からレーザーを放ってスペーシーな空間を生み出し、「DOUBT'97」カバーではKiyoshi(G)がゲスト参加した。

ATSUSHI(Vo / ニューロティカ)

ATSUSHI(Vo / ニューロティカ)[拡大]

ニューロティカはオープニングSEなしで登場。スイカの被り物をかぶったATSUSHI(Vo)が「hideちゃんの部屋にようこそ!」と叫び、サマーチューン「夏・スイカ・27才」を披露。「お兄さんと一緒に叫ぼう!」と「五十の夜」では観客と共にコール&レスポンスを展開。ATSUSHIは「今日も皆さんのご機嫌をうかがって、老体に鞭を打っていきます!」と宣言しつつ、オープニングSEの音源をPAにわたし忘れたため、SEなしでの入場となったことを明かして観客を笑わせた。BLUE SKY STAGEではexist†traceが「ever free」のカバーなどをパフォーマンス。疾走感のある「SKY」ではジョウ(Vo)が「風を起こしてくれ!」と訴えてから観客はタオルを振り回してそれに応えた。

DIE(Key, Vo / KISS THE WoRLD)

DIE(Key, Vo / KISS THE WoRLD)[拡大]

jealkbのライブはMCでスタート。haderu(Vo)が“振り付け伝道師”のhideki(Agitator)と共にライブ中の動作を指南し、焼き鳥をテーマにした「FIREBIRD」を1曲目に届けた。事前に振り付けをレクチャーしたこともあって、初めてjealkbを観る観客も巻き込んで一体感のあるステージを展開。「Packya Ma Lad」では観客が踊るまで演奏を数回やり直すという場面もありつつ、大きく盛り上がった。炎天下のBLUE SKY STAGEではKISS THE WoRLDが水風船を投げるなどしながら、ポジティブなメッセージが詰まったロックチューンを次々に演奏。ライブ中盤からdefspiralのTAKA、Ryo(B)、SPEED OF LIGHTのCUTTをゲストに迎え、木村世治(Vo, G)が「ポジティブロックをhideさんに届けたくて! 暑いけど野外ステージでよかった!」とコメント。ラストには7人で「ROCKET DIVE」がカバーされ、DIE(Key, Vo)はショルダーキーボードに持ち替えて笑顔で同曲を演奏した。

Kiyoshi

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DJやトークショーをメインにしたバーエリアのISLAND STAGEではKiyoshiがアコースティックギターを抱えて登場。パーカッシブな演奏とスモーキーな歌声で「DOUBT」を届けた。RIGHT STAGEではLM.Cがシンセの同期を駆使しつつ、重厚なバンドサウンドと鋭いビートでフロアを揺らす。Aiji(G)がヘビーなリフを奏でた「MOGURA」ではヘッドバンギングが巻き起こり、maya(Vo)は「思い焦がれてライブを観に来るって素敵なことだよね。こういうイベントは楽しんだもん勝ちでしょ!」と叫び、刺激的なロックサウンドを響かせた。GREMLINSはHits(Vo, G)とKNZ(Dr)に加え、この日はサポートでDaizyStripperのなお(G)、NIGHTMAREのNi~ya(B)という4人編成で登場。「FLYAWAY」などインダストリアル要素のあるナンバーを連投し、中盤には「DICE」をカバー。Hitsは鋭い眼差しで同曲を熱唱し、観客のテンションを引き上げた。AldiousはMCでRe:NO(Vo)が「hideさんのイベントに出させていただくのは2回目です」と挨拶。その後、キャッチーな「die for you」、Yoshi(G)とトキ(G)のツインリードが映えるハードロックチューン「Dominator」などで妖艶かつ攻撃的なパフォーマンスを繰り出した。

MAGUMI AND THE BREATHLESS

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J(Vo, B)

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MAGUMI AND THE BREATHLESSは「World is Burning」でライブの口火を切り、MAGUMI(Vo, Tp)がリズムに乗せてハイテンションに飛び跳ねながら歌うなど、グルーヴィなアンサンブルで観客を踊らせていく。またMAGUMIはhideへの思いを語ると共に、2008年に亡くなったLA-PPISCHの上田現を偲び、上田が作詞作曲した元ちとせの大ヒット曲「ワダツミの木」を捧げた。盤石のバンド編成で登場したJは、冒頭から野太いベースサウンドをフロアに轟かせる。MCでは1997年に開催された「MIX LEMONeD JELLY」の初回に自身も参加したことを振り返り、「あの年に俺がソロデビューしてもう20年だよ。hide兄は革新的なことをやっていたから当時、驚いたよ」とコメント。続けて彼は「Feel Your Blaze」「TONIGHT」とキラーチューンを連投し、最後は「hide兄に届かせたい」と伝え、「FLAME」をパンキッシュなアレンジでカバー。「STAY FREE! hide!」と叫び、笑顔でステージをあとにした。

STARMARIE

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ゴシックふうの衣装で身を包んだSTARMARIEは、1曲目「三ツ星レストラン・ポールからの招待状」からラストの「屋上から見える銀河 君も見た景色」まで全5曲をノーMCで歌い踊り、死生観をはらんだ楽曲の世界観を表現。伸びやかな歌声を聴かせた大門弥生は、hideが「ROCKET DIVE」のミュージックビデオなどで使用していたモデルのギターを抱えて、レゲエアレンジで「TELL ME」をカバーした。またheidi.はノスタルジックな歌詞の「夏一途」を1曲目に披露。「Beauty & Stupid」「ピンク スパイダー」のカバーを含むセットリストでオーディエンスを大いに楽しませた。

大槻ケンヂ(Vo / 筋肉少女帯)

大槻ケンヂ(Vo / 筋肉少女帯)[拡大]

筋肉少女帯は「日本印度化計画」のあと、橘高文彦(G)が「hideちゃんを見習ってギタリストが1曲歌います!」とセンターに立って「小さな恋のメロディ」を熱唱。MCではhideとのエピソードが語られ、大槻ケンヂ(Vo)は「踊るダメ人間」にある“ダメジャンプ”が「筋少と同期のとあるバンドのパフォーマンスとまったく同じ」であることを述べつつ、「hideさんがあるとき、筋肉少女帯のライブを観て、笑ってくださった。それ以来、我々はのうのうと“ダメジャンプ”を何十年も続けています」と明かした。さらに1992年のイベント「筋少ちゃん祭り」では、hideがNirvanaの楽曲を歌ったことに触れ、橘高は「グランジブームの前にhideちゃんがNirvanaがいいって言っていて、その日の曲もhideちゃんが選曲してたんだよ」と語った。筋少は「今日は恩返しの意味を込めてhideちゃんの歌を歌います」と、「DICE」カバーを披露。続けて両手をクロスさせて飛ぶ“ダメジャンプ”で盛り上がる「踊るダメ人間」を演奏して会場の一体感を高めた。

DaizyStripper

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山嵐

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BLUE SKY STAGEの最後を飾ったDaizyStripperは、メンバー全員が髪の毛をピンク色に染め、なお(G)、まゆ(G)はhideモデルのギターを持って登場。hide「MISERY」や、X JAPAN「Sadistic Desire」などhideにまつわる楽曲を中心にパフォーマンスした。イベント終盤、LEFT STAGEのラストアクトを務めたのは山嵐。ラウドなバンドサウンドに乗せて、SATOSHI(Vo)、KOJIMA(Vo)が強烈なフロウをアクセル全開で届けていく。KAI_SHiNE(Machine)は「『ロックの神々に感謝します』って大昔にすごい人がそう言っていた。このイベントができて20年。俺らはこないだ結成20周年でここに立てるのも“ロックの神様”の導きなのかな。俺たちみたいなミクスチャーバンドが『MIX LEMONeD JELLY』に立てるのは、主催者の本気のわがままを本気で楽しめるあなたたち、君たち、お前たちがいるからなんだなって」と思いを口にした。そして最後に「湘南未来絵図」を披露し、イベントのトリを飾るZEPPET STOREへとバトンを渡した。

木村世治(Vo, G / ZEPPET STORE)

木村世治(Vo, G / ZEPPET STORE)[拡大]

ZEPPET STOREのステージは1996年のシングル曲「TO BE FREE」でスタート。木村世治(Vo, G)が高く足を蹴り上げてギターを掻き鳴らし、力強い歌声を響かせた。「DELIGHT」「FLAKE」と新旧の英語詞ナンバーを畳みかけたあと、木村は「hideさんに愛されて、愛されて、愛されまくったZEPPET STOREです」と挨拶。続けて「完成品は間に合わなかったんだけど、次の曲はデモテープでhideさんに『いい曲だね』って言ってもらえた曲です」と、hideが亡くなったあとにシングルリリースされたバラード「ROSE」を情感豊かに歌い上げた。「皆さんの明日もすばらしい1日になるように、魂を込めて歌います」という言葉のあと、バンドは四つ打ちロックチューン「陽炎」などを爆音で届け、アッパーチューン「FLY HIGH」でライブを締めくくった。

イベントのフィナーレでは、ステージにこの日の出演者が集結し、バンド、アイドル、シンガー、DJらが入り乱れての「ROCKET DIVE」豪華セッションが展開された。その後hideの実弟でヘッドワックスオーガナイゼーションの松本裕士代表取締役が「皆さんあってのイベントです。今後も続けていけるよう、僕らもがんばっていきます。本当にありがとうございます」と挨拶して、今年の「MLJ」の幕を下ろした。

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撮影:nonfix creative(大武紘明 / 齋藤正 / 宮崎慎之輔 / 高澤哲平 / 中村義昭) 写真提供:hide presents MIX LEMONeD JELLY 2017 / HEADWAX ORGANIZATION CO.,LTD.

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