Helsinki Lambda Club、満員の新レーベル設立記念ワンマンライブ

Helsinki Lambda Clubが6月30日にワンマンライブ「Get Hamstoned...」を東京・WWWにて開催した。

このライブはHelsinki Lambda ClubがUK.PROJECT内に新レーベルHamsterdam Recordsを立ち上げたことを記念して行われたもの。メンバーは開場から開演までの間も来場者に楽しんでもらいたいという思いから、型抜き大会や写真展、ショートドキュメンタリーフィルムの上映など、さまざまな催しを用意した。

ドキュメンタリー映像の上映が終わり、満員の会場に登場したHelsinki Lambda Clubは「Skin」で勢いよくライブをスタート。観客は「スキンして？ あとは好きにして？」と卑猥にも取れるシンガロングを巻き起こす。会場の熱気が高まったところでHelsinki Lambda ClubはHamsterdam Recordsの第1弾作品として発表したtetoとのスプリットシングル「split」より「King Of The White Chip」「Boys Will Be Boys」を投下。フレッシュなナンバーにオーディエンスは大いに沸いた。

橋本薫（Vo, G）は1年前に東京・CHELSEA HOTELで行ったワンマンライブを回想。スリーピース編成とサポートメンバーを入れた編成での2部制ライブだったため、初めて正式メンバーだけで単独公演を実施できた喜びを語った。その後、Helsinki Lambda Clubは橋本が感情的なボーカルを炸裂させる「檸檬倶楽部」、過ぎ去った夏へセンチメンタルな思いを馳せる「彷徨いSummer Ends」といった哀愁漂うナンバーを披露。「Morning Wood」が終わると、場内には動物たちの鳴き声と共に「ここはとあるジャングルの奥深く 数多くの動物が暮らしています」というアナウンスが突然流れ出す。混沌とした空気の中、稲葉航大（B）はさまざまな種類のサルに扮し会場の笑いをさらった。なおこのアナウンスは稲葉が夜の東京・代々木公園で1人きりで録音したとのこと。

そのままライブは「メサイアのビーチ」へ突入し、熊谷太起（G）と橋本が鳴らす骨太なギターサウンドと、稲葉とアベヨウスケ（Dr）の息の合ったビートがグルーヴを生み、観客たちはそれに乗って楽しげに体を揺らす。中盤では「Lost in the Supermarket」や「メリールウ」といった激しいロックチューンから「声」や「しゃれこうべ しゃれこうべ」といったメロウなナンバーまでHelsinki Lambda Clubの音楽性の広さを感じさせるセットリストでライブが展開された。「NEON SISTER」「目と目」を繊細なアンサンブルで奏でた4人は、その空気をぶち壊すようにアッパーチューン「This is a pen.」を披露。さらに「TVHBD」のブレイクから「宵山ミラーボール」に突入し、再び「TVHBD」へと戻るというライブならではのパフォーマンスでフロアのテンションを最高潮へと導いた。

本編は「All My Loving」で終わり、アンコールを受けた4人はステージへ再登場。フロアから「かわいい！」の声を受け、上機嫌な熊谷のことを橋本は「かわいい？ クッソエロいよ？」と一蹴し、会場に笑いを起こす。そして「シンセミア」を熱唱したあと、「バンドワゴネスク」で観客と大合唱しライブを締めくくった。

なおHelsinki Lambda Clubは「Get Hamstoned...」の追加公演を7月15日に大阪・LIVE HOUSE Pangeaにてtetoを迎えて開催する。